ドラマ「アゲイン!!」「ハードナッツ！ ～数学girlの恋する事件簿～」などで知られ、舞台「sea , she , see」も控える注目の若手女優の岡野真也さんが登場。7月4日から新宿シネマカリテにてモーニング＆レイトショーの主演映画『飛べないコトリとメリーゴーランド』について話を聞いた。実の姉妹による音楽ユニットのチャラン・ポ・ランタン映画初出演でも話題の同作。再タッグとなった市川悠輔監督×岡野真也によるインディペンデントムービーは何をスクリーンに映し出すのであろうか。
──いきなりチャラン・ポ・ランタンのお二人に引き込まれました。完成作品を観ての感想から聞かせて下さい。
「妖艶な現実逃避の世界に…私も同じです（笑）すぐ現実に引き戻されますが。役作りに多くの時間を頂き有り難かったです。撮影中には主演に関して強く意識をしませんでしたが、心のどこかには確かに存在して。嬉しかったですね」

──監督とのやり取りでどんなことが思い出されますか。
「市川（悠輔）監督とは映画『恋文X』に続き二度目の出会いで、交流があったので、いい関係を築けたと思います。『僕は岡野さんのために全力を尽くします』と言って頂き、私も『信頼しています。監督の味方です』と伝えることができました」

──“味方”って言葉、いいですね。大好きな豆大福を食べながら本を読むことが一番の楽しみだという大学生、主人公コトリは岡野さんにどう映りましたか。
「ごく普通の女の子で、そんな彼女が初めて社会に触れて、現実と格闘し、ほんの少しだけ成長する物語なんですね。でも改めて思うのは、臆病すぎる女の子だなあと。インターンとして出版社で働き始めるんですが、積極性を強く感じられない。仕事も恋愛も、いつもちょっと二の足を踏んでいる」

──似てる部分はありました？
「本が大好きは似ている。きんつばや豆大福も好き。オシャレなカフェより抹茶とか、かき氷にひかれますね」

──いいですねっ！　撮影の裏話的なエピソードを教えて下さい。
「雑貨屋さんでデートシーンを撮ったあと、移動で時間はなかったんですけど、江波クン（成田凌）が気に入ったモノを見つけて素早く買い物してました。のぼる役の渡辺さんは、新潟のアンテナショップで買ったという笹団子を差し入れしてくれました。ほんわかさもある居心地のいい現場でした」

──姉妹ユニットのチャラン・ポ・ランタンももさん＆小春さんとは。
「２人はアーティストならではの見せ方が素晴らしく、学ぶこともありました。演技では負けじと頑張りました」

──改めて主演作品のアピールをお願いします。
「仕事で社会を知り、恋をします。ただ、仕事も恋も思うようにいかない時があります。コトリはホント普通の女の子で、それは小さな一歩ですけど彼女にとっては大きな一歩を踏み出します。現実逃避世界と現実世界を行ったり来たりしながらも…。年齢性別問わず自分と重なる部分があるはず。コトリに限らず誰かに感情移入しつつ見て頂けたら。私らしくを意識して演じました。楽しみにして下さい」

──作品にちなんだ質問もいくつか。プライベートでの楽しみは。
「本を読みながら、豆大福ではなく、自宅でお酒を飲む時間ですね（笑）だいたい夜なので、読むのは悲劇モノの小説とかで。お酒がお供してくれます。あとチェキ撮影にハマってますね。楽しいことがありそうだ！と思う時はカメラをバッグに入れて出掛けます」

──映画やドラマ、舞台出演など女優として活動する岡野さん。自分の選んだ場所ですよね。居心地はいかがですか？
「ほかのことをしている自分を想像しても、ある程度…で終り。それがこの仕事だと30代、40代、永遠と続くんです。周囲の人にも恵まれていて、面白い！楽しい！がいっぱい。何より芝居が好き。私はちゃんと笑えています」