ＳＩＲ（サンスポアイドルリポーター）の一員として、パチンコホールへの来店取材や実践リポートをするほか、グループで音楽活動もしている橘さりさんを直撃！　フェリス女学院大学を卒業後ニートになった理由やニートの辛さ、その経験が今に活きていることなど、求職中の人の励みになる話盛りだくさんでお送りします！
──橘さんの経歴に驚きました。フェリス女学院大学を卒業してニートになるとは…！
「夏に日本テレビが開催したイベントでのバイトが楽しすぎて、気づいたら就活シーズンが過ぎていただけなんです（笑）両親も、『就職ならいつでもできるし、無理して働かなくてもいいんじゃない』と言ってくれましたし」

──さすがお嬢さま！
「よく言われますけど、私を含めた大学からの入学組は、普通の家庭で育った子ばかりですよ。だから、いつまでも無職でいるわけにはいかなかったんですけど、何を仕事にしたいのか分からなかったんです。一応、５社ぐらいは面接を受けましたけど」

──ちなみにどんな会社に応募を。
「飲料水メーカーに医療器具を扱う会社、旅行会社……ジャンルがバラバラっていうのが、やる気がない証拠ですよね」

──はい（笑）卒業後はどんな生活を送ってたのでしょう。
「朝３時半から４時に起きて、３～４時間散歩するのが日課でした。で、家に戻って来たら寝て、起きたらニコ動やYouTubeで動画を観て時間をつぶす。私、リアルニートだったんです。でも、ニートって意外と続けるのが辛いんです。散歩してると大学や会社に向かう人と行き交うから、自分が社会から外れされてる被害妄想に陥りますし、両親は就職氷河期のニュースが流れると私を気遣ってチャンネルを変えるし、近所の目もあるし。食費を払ってないのにご飯を食べさせてもらえるし。だから、ニートを続けられる人の方が、逆に根性があると思います。私は１年続けられなくて、潮時だなと判断して、六本木の高級チョコレート屋でバイトを始めました」

──そこから、今の仕事を始めた経緯を教えて下さい。
「その店、私と同じ状況の子ばかりでニートの吹き溜まりのような店でしたけど（笑）最高で１粒３万円弱もする高級チョコを扱うから、基本的に店は暇なんです。で、暇な時に自分が何をしたいか考えて、今のお仕事ではと思ったんです。学生時代に何度かスカウトされた経験はありましたけど、当時は母から『大学を卒業してから』と、止められていたんです。でも、もういいだろうと、所属タレント数とスタッフ数のバランスがいい、今の事務所に応募しました」

──その人数、普通重視します？
「大事です。だってスタッフの人数が少なすぎたら、面倒見てもらえないじゃないですか」

──なるほど（笑）そしてＳＩＲなどの現活動に繋がったわけですね。
「個人的には一生、パチンコ屋に入ることはないだろうと思ってたんです。私が小さい頃、赤ちゃんを車内に放置する事件が多発してたから、あまりいいイメージを持てなくて。でも、実際は違いました。今はお年寄りも多くて、スタッフさんや店でできた友だちとコミュニケーションを取ることで、孤独死防止や痴呆症予防にもなるかという考えに変わったんです。ニートで散歩してた頃に見た、公園でラジオ体操をするお年寄りと同じ感覚なのかなと。この仕事でニート経験が活かせました。人生に無駄は１つもないんですね」

──それはいい経験！　ＳＩＲは歌手としてライブもしてますよね。
「去年は私、歌もダンスもレベルが低くてほぼ出番がなかったんです。だから個人練習をしてたら、それを見ていたスタッフさんが今年は出番を増やしてくれました。母は去年、体調を崩して観に来られなかったんですけど、今年は両親ともに来てくれました。ライブを観て、父は風邪が治ったと言うし、母の容態も安定したと聞いて、薬代わりになったのかと思うとうれしかったです。まだメジャーデビューしていませんけど、いつか地上波の音楽番組に出たいですね」