“空席”を見つけて個性を磨きました　ホラー作品にも出演してみたいです！

　同志社大学社会学部メディア学科卒業↓某大手製薬会社のＭＲ（営業）→タクシードライバー→怪談師という異色の経歴を持ち、“可愛すぎる怪談師”として人気の山口綾子さん。取材中、最近あった怖いエピソードを質問したところ、オチが「この話を聞いた人の元に必ず現れるかも」という内容だったため割愛しましたが業界でも数少ない女性怪談師の目指す先とは…!?

──同志社大学卒業で華道師範の免許所持。もしや山口さん、イイとこのコでは…？
「いえいえ。実家は病院を経営してますけど華道は高校の必修科目だっただけです。それに実家、それほどキレイじゃないんですよ。昔飼っていたウサギをリビングで放し飼いしていた痕跡が残っているので」

──やはりお嬢さま！　ですが大手製薬会社の営業を離職後、タクシードライバーに。意外な経歴ですが、その理由は？
「営業職に就いたのは以前から芸能のお仕事に興味を持ってたんですけど、まったく違う業界で経験を積んでみたかったからなんです。タクシードライバーは…今まできちんと話していなかったんですけど、いいですか？」

──もちろん！　お願いします。
「今まで『運転が好きだから』と言ってたんですけど、確かに運転は好きなんです。でも本当は営業を辞めた後、すぐ芸能界に入るつもりだったんですね。それでオーディション雑誌をチェックしたら、年齢制限に引っかかってしまって。でも諦められなくて根気強く探して見つけたのが、カリスマタクシー運転手の下田大気さんがプロデューサーを務めていた『ドリームプロジェクト』でした。準グランプリを頂いたんですけど、グランプリは別のコですから、同じ世界に２人はいらないな、と思って辞めたんです」

──それでも諦めずにこの世界を目指した経緯は。
「３歳の時にミュージカルを観て感動したり、色々なきっかけが続いて７歳から11年間、英語劇をやっていたんです。その団体はボーイスカウトに似ていて、年齢がバラバラの子どもたちが英語やフランス語で『ロミオとジュリエット』とかを演じていました。あとは私、高校時代は放送部のアナウンス部門にもいてアナウンサーの専門学校に通っていた時期があるんです。人に何かを発信したり感動してもらえる事が、物心つく前から好きだったんでしょうね」

──今の怪談師の仕事と繋がりますがデビュー後、意識しているのは？
「怪談の前に入れているマクラでは、あえて明るく笑える話をしています。オープニングから怖い話をするとお客さんが身構えてしまうし、笑いから恐怖に移行すると怪談も引き立つと思います。笑える話は大学時代から書いているネタ帳が役立ってくれてます。話す内容は怪談でも、お客さんには楽しい思い出を持って帰って頂きたいんです」

──やりがいがありそうな仕事ですね。
「お客さんが帰る時に、『また来ます！』と言って頂けると最高にうれしいんです。お店で初めての女性怪談師なので注目されやすいのかもしれませんけど、嫌われてない証拠ですから」

──一方でグラビアＤＶＤも発売中ですね。
「もっと怪談師という仕事を知ってもらいたくてお引き受けしたので、最後に私からの怪しいメッセージ入りです。タイトルの『Ｇо ＳＴＯＰ』には幽霊のゴーストも掛かっています。グラビアを楽しみつつ怪談の世界も満喫して頂きたいですね」

──では今後目指すところは？
「自分ではそれほど強く意識していなかったんですけど、タクシードライバーといい、女性怪談師といい、“空席”を見つけながら個性を磨いてきたので、怪談師としては未熟なのでもっと修行を重ねながらも、怪談師以外の人を感動させられるお仕事へと幅を広げていきたいです。でも、興味があるのはホラー作品なので、出演オファーお待ちしてます！」