「芸能界のタブーを完全無視した話題作『一瞬と永遠』が11月29日から公開。この映画で初監督と原案を担当した、人気グラドルでもある浜田翔子さんに、作品にちなんだ芸能界ギリギリトークをお願いしました。来年元旦に30歳になるとは思えない、守ってあげたくなるような魅力とともにお届け！

「“夜の接待”にセクハラ…。グラビアは楽な仕事じゃない。この映画でアイドルって意外と大変なんだと伝わればうれしいです」

──まずは本作で監督と原案を担当した経緯を教えて頂けますか。
「女性向け動画サイトGIRL’S CHさんから、監督をしてみませんか？　とオファーを頂いたんです。そのサイトでは中島知子さんも監督をされているので、私も動画サイトでの話だと思い込んでいたら、作品が映画館で上映されることになって、驚きました。監督をすることになった時に内容も任せてもらったので、自分の経験と同業の女の子から聞いた、芸能界の裏話を打ち合わせでお話したんです。だから、内容はほぼ真実です」

──アイドルが“夜の接待”をしていることも真実なんですか!?
「それは聞いた話ですけど、業界の偉い方々から飲み会に誘われて、流れで…というのは本当にあるみたいです」

──浜田さんご自身は？
「誘われることはあるんですけど、人が大勢いる場所が本当に苦手だから断ることが多いですね。山里（亮太）さんや若林（正恭）さんも苦手らしいので、その断り文句をアレンジしたり、マネージャーさんに『この後仕事がある』と、代わりにお断りしてもらったり。私、引きこもりだから家でテレビや漫画を読んでるほうが好きなんです。お休みの日も、１人で舞台や映画を観に行くか、一緒に住んでる妹とカラオケに行けば満足できちゃうので」

──地味ですね（笑）ほかに、業界内の“あるある”は？
「セクハラもよくある話らしいです。 劇中でカメラマンさんが『（アイドルと）２人にして』と言うシーンのような。アイドルって、ただ水着になればいい楽な仕事だと思われがちですけど、結構大変なんです。私も、ほぼ仕事がない時期を経験していますし」 ──そんな時期ありましたっけ？
「ありますよ～。スカウトされて上京した当時は、レースクイーンをしながら日払いのバイトをしてました。倉庫で検品したり、物を詰めて発送したり、毎日違う場所に派遣されて、頑張ったのに５０００円ぐらいにしかならないこともありました。３年ぐらい前は、知り合いのツテで、芸人バーでバイトをさせてもらったりもしてたんです」

──…苦労人なんですね。では本作で監督を務めたことはチャンスだと思いますが、キャスティングもご自身が？
「そうですね、関わらせて頂きました。特に主演の水井真希さんは、最後まで難航したんです。可愛くて裸になれる人で、ＡＶ女優さんではない、という条件があったので。ほかは、知り合いに私からお願いして」

──浜田さんも、滝沢翔子役で出演していますよね。
「本当は出なくてもよかったのではと思ったのですが（笑）ヘアメイクの役で出演しました。監督をしながら出演したので、メイクを直す時間もなくてボロボロです（笑）主人公が部屋でルームウエアを着てるシーンはスタイリングも担当したから、かなりバタバタしました。そういえば今回、忙しすぎて撮影中は一度も椅子に座りませんでした。『スタート！』の言い方も分からなくて、結局一度も言えず終いで、別の方に言ってもらっていました（笑）」 ──浜田さんらしいですね。改めて作品のＰＲを。
「みなさんが知らない裏の話を観て頂くことで、グラビアアイドルの大変さが伝わってほしいです。主人公がイジメられるシーンは、実際に私がメガネっ子でイジメられた経験を盛り込んでいるので、かなり臨場感があると思います。こだわって撮りました。それから、ベッドシーンが３回あるので、男性も楽しめますし、相手が全員イケメンだから、女の子もドキドキできるつくりです。ポスターにいるキャストの中で、あともう１人脱ぐのもポイントです」

──これを皮切りに監督業のオファーが増えそうですね。
「そうなると有り難いんですけど、20代のうちに結婚しておけばよかったとも思います（来年１月１日で30歳）。 最近、母のプレッシャーがすごいんですよ。地元の子が結婚したとか、妊娠したとか、ニュースを次々と知らせて来ます。仕事のことも、辞めたほうがいいんじゃない？　と言われたこともありますし」

──家族からそう言われても、やりたいことがあるのでは？
「もっと有名になりたい…」

──えっ!?　もう十分、有名じゃないですか!!
「そんなことないですよ。いまだに１ヶ月後の仕事が入っていなくて、不安になることがあります。50枚目のＤＶＤの撮影は決まっていて、需要がある限りは続けていきたいんですけど、１年先の予定まで決まるぐらいの存在になりたいです」