File.09　最高位戦日本プロ麻雀協会所属　塚田美紀プロ

──麻雀初体験はいつですか？
「18歳です。友だちが卓を囲んでいる家に呼ばれて遊びに行って、ルールも知らずに一度だけ打ちました」

──プロになったのは昨年２月、23歳ですよね。麻雀を初めて打ってからはどんな生活をしていましたか。
「高校を卒業してからコンビニバイトでフリーターをしていて、別の仕事を探していた時に渋谷の麻雀店の募集を見つけたんです。麻雀は面白そうだなと思って応募しました。そのお店で本格的にルールも覚えたんですけど、就職するために辞めました」

──正社員ではどんな仕事を？
「パチンコ台の演出を考える企画開発室で仕事をしました。頑張るつもりでいたんですけど、その企業は前に人気だった台をなぞらえてしか企画を出せなかったんですね。新しい企画は受け入れてくれなかった。そこに面白みを感じられなかったから、辞めてまたフリーターに戻りました。実家の近くでバイトをしていたから、一人暮らしをきっかけに麻雀プロになることに決めたんです」

──麻雀に惚れ込んだからこそプロになったということですね。
「そうですね。将来結婚しても子供ができても一生、プロを続けていきたいぐらい好きです。これを言って変な人だと思われたくないんですけど、私にとって麻雀牌は子供と同じぐらい、愛おしい存在なんです。子供って、自分がしたことに対して素直に反応するじゃないですか。嫌なことをすると離れていってしまうし、だけど優しいだけじゃ甘やかすだけだから、時には強打して厳しく育てなくちゃいけない（笑）牌も子供も自分がした行いが自分に戻ってくるのってまさに因果応報で、それが楽しくてどんどんハマッちゃったんですよ。私は牌の母親ではなく、まだお姉さんぐらいの位置づけですけど、私はこれを“麻雀愛情論”って勝手に名づけてます」

──そこまでのめり込んでいると、恋人も麻雀ができる人がいい？
「打てる人がいいですね。もし知らなくても、一度は挑戦してくれる人がいいです」

──ほかに好みのタイプは。
「小さくていいから目標を持っている人です。例えば欲しい物があるからお金を貯めるとか、目標は些細なことでいいんです。あとは、私より身長が高い人ですね」

──失礼ですが身長、それほど高くないのでは…。
「１５７センチもありますよ」

──平均よりやや低めかと。
「そうだったんですか!?　今初めて知りました！（笑）」

──はい（笑）塚田さんは美人で男性ファンも多いと思うので、恋愛観もお伺いしたいのですが。
「好きになったら自分からアプローチしますけど、絶対に告白はしません。私、人前で『そういうところが好き』とか相手を褒めるから、周りに気づかれるんですね。それなのに自分から告白したら、相手は『仕方ないからつき合うか』って気持ちになるかもしれないじゃないですか。わかりやすいタイプだねってよく言われますね」

──なるほど。結婚願望は？
「今は恋人もいないですし、結婚願望もそれほどないんです。恋愛よりも今は麻雀のことで頭がいっぱいで、とにかく早い段階でタイトルを獲ることが目標です。この世界で、生涯現役でいるためにも、冠を得て、若いうちに業界での定位置を作っておきたいのが本音。だから、恋愛や結婚を考えるのは後回し、実力を磨くことに専念したいですね」