オリエンタルラジオの藤森慎吾さんと中田敦彦さんがW初主演した映画「津軽百年食堂」が4月2日(土)より全国順次ロードショー決定! ヒット小説を原作に名匠大森一樹監督が手掛けた人間ドラマは幅広い世代から支持されること確実。お二人に作品の魅力や見どころを解説してもらいました。お笑い戦国時代を生き抜く“オリラジ風”人生哲学も読むべし!!
年配の方々と観て欲しい作品 弘前の美しい風景も圧巻!
オリエンタルラジオの二人が、映画『津軽百年食堂』でダブル初主演を飾る。作品に関する話以外に、苦難の時期を経て得た人生哲学にも迫ります!!──本作のテーマは受け継がれる日本の心と味ですが、お二人にとって、100年受け継がれて欲しいものとは何でしょうか。
藤森「僕は地元の駅ビルですね。時代の波か先日、遂に潰れちゃったんですよ。寂しかったですねぇ…100年といわず、ずっと存在し続けて欲しかったなぁ」
中田「建物でいうなら、僕はお城です。観光資源としても、残っていると楽しめますから。ただ、改築し過ぎの城には興冷めさせられることが多々ありますけど」
藤森「おーい、それって長野県の高島城のことでしょう? 僕の地元を非難しないで!」
中田「ではベタですが、僕らの人気が100年続いて欲しいということにしておきます」
──映画初主演に際し、プレッシャーを感じたことは。
中田「僕らの本業はお笑い。言ってみれば映画はイレギュラーな仕事ですから、プレッシャーは感じませんでした。ただしヒットしなかったら、僕らを主演に選んだ人の責任にはしたいですね」
藤森「責任とか言わない! 僕らのような一芸人が映画で主演をやらせて頂けるなんて、感謝の言葉しか出てこないって言い合ったでしょう、さっき…裏で!!」
──役はどんな方法で作りましたか。
中田「実は僕、高1の時に殴られたことがあるんですよ。肩がぶつかっていけすかない的な因縁を付けられて。一発いいのが入って即気絶したんですけど、起きたら雨が降ってて、制服にはツバがかけられていたんです。当時の経験を活かして、殴られるシーンではいい演技ができたかな、と。明治時代の悲壮感が出せたかなと」
──高校時代にケンカ? 中田さんは真面目な学生だったのでは?
中田「もちろん。ヤンキー文化圏には住んでいなかったから、殴られたのはその一回だけ。経験が少ないから撮影本番ではなぜ、ツバを吐かれないのかと疑問で」
藤森「ヤンキー文化圏とかいう言葉はないし、大森監督もツバとかまでは求めてないし! 僕は監督から『そのままでいい』と指示されていたから、特に役作りはしませんでした。東京でフラフラと生活しつつ、やりたいことがハッキリと分からないという陽一は自分の若い頃と似ていたのであった!あった! って感じで演じましたね」
──初主演作の見どころを教えて下さい。
藤森「試写会に行ったんですけど70オーバーぐらいの年配の方々に興味を持って頂けているみたいです、この映画」
中田「そうなんですよ。映画館の椅子から立てるか立てないかっていう年齢の方々に人気で」
藤森「だから若い世代の人たちはおじいちゃんやおばあちゃんと一緒に観ると楽しめると思います。僕が個人的にばあちゃんに観せたいと感じるように、家族の絆に対して温かい感情が芽生える作品ですね」
中田「歴史の重みや人の想いを感じてもらいたいという以外では、弘前の美しい風景をぜひ堪能してもらいたいです。さくらまつりに雪が残る津軽富士…圧巻ですよ」
努力は必ず誰かが見てるから刀は研ぎ続けなけれ駄目
──今回の演技に、ご自身で点数をつけるとしたら?藤森「僕は100点をつけさせて頂きたいと思います!」
中田「最初に目標としていた60点をつけさせて頂きます、僕は。演技に関しては素人ですから、MAXでもそれぐらいだろう、と。本物の俳優さんがたくさん出ているのに、口が裂けても100点とは答えられないですよね、普通」
藤森「毒舌を向ける矛先が近い、近過ぎるから!」
──デビュー直後に人気が沸騰。本作では映画初主演を果たしましたが、過去には苦労もされましたよね。苦境の乗り越え方を聞かせてもらえますか。
中田「人って人生が上手くいかない原因を、他人や環境のせいにしがちですよね。でも、自分の心持ちを変えれば、現実は変えられると実感しています。与えられた仕事を精一杯こなしていけば、いつか自分向きの仕事が回ってくる。『出世が早過ぎる』とか『若手なのに』と言われて僕ら、居心地の悪さを感じた時期があったんですけど、デビュー4年目頃からそう思えるようになりました。怠けても頑張っても、必ず誰かが見ている。努力は報われるんだって」
──お笑い戦国時代と呼ばれていますが、今後に不安などは。
藤森「この業界は安定という保証がないからこそ、戦国時代に例えなら日々、戦道具を磨かなければと感じていますね。気づけばなまくらになっている、なんて日常茶飯事ですから。あとは僕個人の意見としては、刀を研ぎつつより強い武将に身を寄せるのも一つの手かなと。足軽のごとく膝下に滑り込むというか」
中田「勢いのある人を選んでついて行ったり、離れたりするって声高に言う内容じゃないですよね。それがダメ人間への第一歩。悲惨な末路を辿るケースも少なくないと思いますね」
『昼夜問わず遊ぶ』『勝つべくして勝つ!』が座右の銘
──仕事をする上での座右の銘も知りたいです。藤森「今年は『昼夜問わず遊ぶ』。この仕事をしていると、人間関係の大切さに気づかされることが多いんですよ。知っている方と番組へ出たほうが上手くいくという経験も何度もしていますし。だから遊ぶことで仕事に好結果をもたらすと信じて遊びます!」
中田「僕は『勝つべくして勝つ』。勝ち負けには理由があるはずだから、運のせいにしないで何故、あの人は勝ったのかと観察するようにしています」
──中田さんのその考え方は、どなたか先輩を観察したからですか?
中田「そうですね。ジャンルを問わず一流の人の佇まいって、似ているなと感じます。道徳の時間に習ったような人となりで、人としてちゃんとしているんですよ。自分に厳しく他人に優しく。仕事は怠けず、ですね」
──では今後、挑戦したい仕事はありますか。
藤森「本業がある上でなら、何でもトライしたいですね。今回の映画出演も、結果はどうあれ僕にとってはいい経験でした。バラエティーの現場では接する機会のない人たちと話ができたのは収穫です。人との交流が好きだから最近、芸人登山部も作ったんですよ」
中田「おっ、それは初耳!」
藤森「初回は参加できなかったけど、高尾山から始めて10回目で富士山に登るプランまでは立ててあるんです。登山芸人って今いないから、いつかテレビ番組になるといいなと願っています」
中田「僕はまた、ラジオ番組がやりたいです。テレビと同じぐらいラジオも大好きなんですよ。聴きたい! と思う人が聴くメディアだから、密な関係性を築けるところがいいんですよね。藤森くんには二人で挑戦したい仕事がないかも知れませんが」
藤森「いやいや。僕だってラジオをやりたいし!」
──…お二人は仲が悪いんですか?
中田「いいえ。すごく仲良しですよ。ただ単に、仲はいいけど肌が合わないだけです!」
取材中もテレビ同様のノリツッコミで、サービス精神をフル発揮してくれたお二人。お笑いだけではなく、演技でも実力を見せつけた逸材の、今後に要注目です!!
INFORMATION
■映画「津軽百年食堂」
【STORY&INFO】
明治末期、弘前。やっとの思いで津軽蕎麦の店を出した賢治。そして時は流れ現代の東京。4代目にあたる陽一は、父・哲夫(伊武雅刀)との確執から大森食堂を継がずに東京で暮らし、故郷への反発と捨て切れぬ思いの間で揺れていた。そんな時、父が交通事故で入院し、陽一は久し振りに帰省する。東京で知り合った同郷の七海(福田沙紀)が抱く幼い頃の思い出や賢治の娘である祖母の心に触れ、陽一の気持ちは少しずつ変化していく。そして、弘前のさくらまつりの日、小さな奇跡が起きる…。桜舞う美しい津軽の地で、百年永々と受け継がれていく“魂”が咲かせる感動の物語一。中田敦彦が初代主人・賢治を、藤森慎吾が4代目となる陽一を演じている。
【CAST&STAFF】
出演/藤森慎吾(オリエンタルラジオ)・中田敦彦(オリエンタルラジオ)・福田沙紀・ちすん・伊武雅刀
監督/大森一樹
脚本/青柳祐美子・大森一樹
原作/森沢明夫『津軽百年食堂』(小学館刊)
配給/日活/リベロ
4月2日(土)より全国順次ロードショー
PROFILE
オリエンタルラジオ
中田敦彦(なかた・あつひこ)
1982年9月27日生まれ
大阪府高槻市出身
他に映画出演作に「20世紀少年 -第一章- 終わりの始まり」「お墓に泊まろう!」がある。「TAXi4」では吹き替えを担当。ドラマ「24時間あたためますか?
藤森慎吾(ふじもり・しんご)
1983年3月17日生まれ
長野県諏訪市出身
他に映画出演作は「20世紀少年 -第一章- 終わりの始まり」がある。「TAXi4」では吹き替えを担当、Yahoo!芸人ノンバーバル祭「ONE DAY」で監督も務めた。ドラマ「24時間あたためますか?
東京NSC10期生として04年4月にコンビ結成。翌05年4月、TBS「ゲンセキ」でテレビデビュー。「武勇伝」ネタで人気を博し、お笑い史上最速の出世スピードでゴールデンタイムに冠番組を獲得。現在はテレビやラジオを中心に活躍している。フジテレビ系「笑っていいとも!」、東北放送「地元応援バラエティ このへん!!トラベラー」、MUSIC ON! TV「オリエンタルラジオのそれでいきます」レギュラー出演中。「地元応援バラエティ このへん!!トラベラー 日本全国6大都市スペシャルDVD BOX」は4月27日発売。
■映画「津軽百年食堂」
【STORY&INFO】
明治末期、弘前。やっとの思いで津軽蕎麦の店を出した賢治。そして時は流れ現代の東京。4代目にあたる陽一は、父・哲夫(伊武雅刀)との確執から大森食堂を継がずに東京で暮らし、故郷への反発と捨て切れぬ思いの間で揺れていた。そんな時、父が交通事故で入院し、陽一は久し振りに帰省する。東京で知り合った同郷の七海(福田沙紀)が抱く幼い頃の思い出や賢治の娘である祖母の心に触れ、陽一の気持ちは少しずつ変化していく。そして、弘前のさくらまつりの日、小さな奇跡が起きる…。桜舞う美しい津軽の地で、百年永々と受け継がれていく“魂”が咲かせる感動の物語一。中田敦彦が初代主人・賢治を、藤森慎吾が4代目となる陽一を演じている。
【CAST&STAFF】
出演/藤森慎吾(オリエンタルラジオ)・中田敦彦(オリエンタルラジオ)・福田沙紀・ちすん・伊武雅刀
監督/大森一樹
脚本/青柳祐美子・大森一樹
原作/森沢明夫『津軽百年食堂』(小学館刊)
配給/日活/リベロ
4月2日(土)より全国順次ロードショー
PROFILE
オリエンタルラジオ
中田敦彦(なかた・あつひこ)
1982年9月27日生まれ
大阪府高槻市出身
他に映画出演作に「20世紀少年 -第一章- 終わりの始まり」「お墓に泊まろう!」がある。「TAXi4」では吹き替えを担当。ドラマ「24時間あたためますか?
藤森慎吾(ふじもり・しんご)
1983年3月17日生まれ
長野県諏訪市出身
他に映画出演作は「20世紀少年 -第一章- 終わりの始まり」がある。「TAXi4」では吹き替えを担当、Yahoo!芸人ノンバーバル祭「ONE DAY」で監督も務めた。ドラマ「24時間あたためますか?
東京NSC10期生として04年4月にコンビ結成。翌05年4月、TBS「ゲンセキ」でテレビデビュー。「武勇伝」ネタで人気を博し、お笑い史上最速の出世スピードでゴールデンタイムに冠番組を獲得。現在はテレビやラジオを中心に活躍している。フジテレビ系「笑っていいとも!」、東北放送「地元応援バラエティ このへん!!トラベラー」、MUSIC ON! TV「オリエンタルラジオのそれでいきます」レギュラー出演中。「地元応援バラエティ このへん!!トラベラー 日本全国6大都市スペシャルDVD BOX」は4月27日発売。
取材・文/内埜さくら 撮影/おおえき寿一