「お笑いコンビはどっちかがモノマネを始めると解散します」（桑田）
「祖母が坂本選手に似てることを指摘、引きこもりから芸人に」（さかとも）

　人気再燃と言われ、今年も大いに盛り上がったプロ野球。シーズンが幕を閉じても、野球モノマネ芸人たちの活動はアツい！　中でもテレビ出演などが多く、知名度抜群の２人がご登場。桑田真澄にそっくりな桑田ます似さん、巨人の坂本勇人にそっくりなさかともさんに、巨人のことはもちろん、モノマネ芸人になるまでの経緯を聞いてみた。

──まず、今年の巨人については？
桑田「あの～、優勝に向かってチーム一丸努力する姿勢が素晴らしかったですよね、はい」

さかとも「僕も、ただ上にヤクルトがいただけという印象です」

──来年の監督は高橋由伸になりましたね。
桑田「由伸君の采配に期待したいですね。ただ、桑田真澄さんもそのうちお願い致します！」 さかとも「巨人の未来を考えると楽しみです」

──そもそも、どうしてモノマネ芸人の道に？
桑田「僕は12年前に吉本の養成所を卒業したけど、泣かず飛ばずで、カナダとか色々海外留学してたんです。４年前に帰ってきて、あと半年でダメだったら辞めようと。その当時の相方が小笠原道大さんのそっくりさんで、漫才のネタ合わせの時に桑田さんの声マネをしてみたら『それ面白いね』ってことになって、そこからモノマネにコンバートしたんですよ。ちゃんと桑田さんを見るようになったのは、モノマネを始めてからなんですけど、改めてすごい選手だ なと。２００５年に１勝もできなか った時の桑田さんを特集した『情熱大陸』は、何度も見ても泣けます」

──ご本人との交流は？
桑田「僕は野球が全然できなかったので、桑田さんの野球教室に月１回通ってまして。この格好で行くもんですから、桑田さんが『ます似クン、前に来て』って僕を呼んで、みんなの前でピッチングフォームを教えてくださるんですよ」

さかとも「僕は今年、宮崎キャンプで坂本選手に会うことができて、握手してもらいました」

桑田「今年は宮崎から始まり、沖縄から北海道まで地方球場でのジャイアンツの試合に付いて行き、合計20カ所で応援しました。予算はないので、ヒッチハイクしたり路上ライブをして投げ銭を頂きながら。ちなみに、僕が見に行った時のジャイアン ツの勝率は６割７分３厘でした（笑）」

──さかともさんは引きこもりの過去があるとか？
さかとも「予備校生の時に、ストレスで顔中ニキビだらけになったことで人前に出たくなくなって、２年間引きこもりました」

──ストレスの原因は？
さかとも「元々、芸人になりたかったんで、大学を目指してていいのかわからなくなって……。あと、大学に合格したら、おじいちゃんと大好きな将棋を思う存分やる約束をしてたのに、おじいちゃんが死んじゃったから、人生どうでもいいやって」

──そこから芸人を目指すわけですね。
さかとも「テレビで野球中継を見てる時に、おばあちゃんが坂本選手を指差して『この選手、とも（さかとのも本名は智之）に似てるね』って言ったんですよ。 それからお母さんが坂本選手のことを『さかとも』って呼び始めたのが、芸名に繋がっています。で、まずバイトを始めてニートからフリーターになって、ナベプロの養成所に通い始めて。初めはコンビを組んだんですけど、 僕がモノマネし始めたら解散しました」

桑田「だいたいパターンで、どっちかがモノマネを始めると、コンビは解散します（笑）」

さかとも「相方が目立たなくなっちゃうんですよね」

──お二人の出会いは？
桑田「僕がフェイスブックで見つけて連絡を取り、昨シーズン終盤に初めて会いました。お笑いの養成所にいたりして僕と環境が似てたのと、当時はリトル清原君とかプリティ長嶋さんくらいしか巨人のモノマネの人がいなかったので、補強してみようかなって（笑）」

──今後、目指すところは？
桑田「去年と今年のオールスターに、野球選手のモノマネ芸人たちもオールスターで球場に集まりました。このグループで草野球の試合をしたり、活動が広がっていますね。対戦チームも募集中です」

さかとも「僕たち２人で漫才をやっても面白いかもしれないですね」