「私と同じように青春が過ぎ去った人が観たら正しく青春を終わらせることができると思います昔、好きだった人に会いたくなるかもしれませんね」
「大人への階段」を無理やり登ろうとする若者たちの心のモヤモヤを描いた“ザ・青春”映画『大人ドロップ』が4月4日から全国公開。ドラマ「山田くんと7人の魔女」でも注目を浴びた女優の小林涼子さんは、橋本愛さん演じる入江杏の親友、野中春役で、作品に欠かせない重要な役どころを見事に演じきっている。見た目は清楚で物静かなイメージだが、実は超~気さくで人懐っこい性格に、取材スタッフはビックリしました!!
由よりハジメの方が好み!でも一番はお父さん(笑)
──小林さん演じるハルは、池松壮亮さん演じる浅井由といい雰囲気になりますよね。個人的には由と前野朋哉さん演じるハジメはどちらがタイプですか?「どちらかといえばハジメですね。彼が言う『好きなだけでいい』っていう、相手に求めない考え方が好きです。由はどっちつかずの性格だから、一緒にいたら『もうー、ハッキリしてよ!』と焦れったく感じそう。でも本当は、どちらかを選べって言われると困りますね。実は、私の好みのタイプは父と言っても過言ではないくらいなので(笑)父だけじゃなく家族みんなが仲良しで、家族で出掛けることも多いので、このままだと恋人ができないっていうのは分かってはいるんですけどね」
女子高生ハルを演じる事で青春を終わりにできました
──好みのタイプがハルと違うということは、性格も違う?「自分に役が回ってくるということは、どこか似てる部分はあるんだろうな、とは思います。ハルちゃんは、演じていてすごく楽しかったですよ。ズバッとものを言える大胆さを持ちながら、好きな人にはいじらしい繊細さもあって、愛らしい不思議な女の子でしたから」
──ハルは高校生で劇中では制服を着てますよね。24歳には見えませんでしたよ。
「20歳の頃は25歳より上に見られていたのに、最近は10代に間違えられることもあるんです。若返ったんですかね(笑)年齢的に制服は遠い存在ですけど、今回、着ることができて精神的にいい影響がありました」
──というのは?
「私自身の青春を終わらせることができた気がするんです。青春って蒼いというか蒼くさくて常に気持ちがモヤモヤしてて、喉がヒリヒリするような苦さもあるものじゃないですか。私、高校時代は学校にに通いながら仕事もして、大学の受験勉強もしていてアップアップで溺れそうで、モヤることさえできなかったんです。だけどこの映画で青春を追体験できたので、終わらせられたかなって」
青春を過ぎた大人が観たら正しく青春を終了できます
──青春全開の作風ですもんね。「ね。冒頭でハルが由に『ブラ線、見んなよ!』と言うシーンとか、青春度120%ですよね。だから私と同じように青春が過ぎ去った人が観たら、正しく青春を終わらせることができると思います。昔、好きだった人に会いたくなるかもしれません。真っ只中の人が観たら、今しかできないことがあると分かるので、もがいてほしいですね。実は、飯塚健監督とは20歳頃にお会いしたことがあって、『いつか一緒に映画を撮りたい』という話をしてたんです。今回、その言葉が現実になって、一番のモヤモヤは解消されました!」
──そうなんですか? 良かったですね。ちなみに、青春時代にやり残したことはないんですか。
「欲を言えば制服ディズニーがしたかったとか、数え上げたらたくさんありますよ。でも、ハルを演じて青春をやり直せたので、やりきった感はあります」
──やりきったとはいえ、まだまだ制服役は続きそうですよね。
「かたくなにならず、とらわれず幅広い年代を演じていきたいので、制服役はいつでも大歓迎です。10代から大人を超えて、おばあちゃんになるまでの役、なんていうのも面白そうですし。ただ、そのためには今の見た目をキープしないと(苦笑)規則正しい生活を心掛けて、年齢不詳の女優を目指します!」
INFORMATION
■映画『大人ドロップ』
INFO&STORY
高校3年生の浅井由(池松壮亮)は、夏休み直前、親友のハジメ(前野朋哉)に頼まれ、彼が思いを寄せているクラスメイトの入江杏(橋本愛)とのデートをセッティングしようとするが、そのことが原因で杏を怒らせてしまう。そのまま夏休みに入ってしまった上に、杏が学校をやめて引越してしまうと聞き、由は心にモヤモヤとしたものを抱えた日々を過ごす。一方、大人になるために何かと経験を急ぐ女友だちのハル(小林涼子)からは、年上の彼氏との恋愛相談をもちかけられ、周囲が大人になろうとしていることに由は焦りを感じ始めるが…。4人の若者が、焦りや不安を抱きながらも子どもから大人へと変わろうとするひと夏を描いた青春ムービー。
CAST&STAFF
出演/池松壮亮・橋本愛・小林涼子・前野朋哉・渡辺大知・馬渕英俚可・諏訪太朗・美波・香椎由宇・河原雅彦
監督・脚本/飯塚健
原作/樋口直哉
配給/東宝映像事業部
公式HP
4月4日(金)ロードショー
(C)2014 樋口直哉・小学館/「大人ドロップ」製作委員会
PROFILE
小林涼子(こばやし・りょうこ)
1989年11月8日生まれ 東京都出身
モデルを経て、07年のTBS系ドラマ「砂時計」水瀬杏役で人気に。08年放送のTBS系「魔王」でヒロイン咲田しおり役を演じ、数々の女優賞を獲得するなど映画やテレビドラマを中心に活躍。近作はドラマ「遺留捜査 第3シリーズ」「明日の光をつかめ-2013 夏-」「山田くんと7人の魔女」、映画「湾岸ミッドナイト THE MOVIE」「RUN60」など。秋山美咲役で出演の映画「MARCHING -明日へ-」は14年初夏公開予定。
公式HP
■映画『大人ドロップ』
INFO&STORY
高校3年生の浅井由(池松壮亮)は、夏休み直前、親友のハジメ(前野朋哉)に頼まれ、彼が思いを寄せているクラスメイトの入江杏(橋本愛)とのデートをセッティングしようとするが、そのことが原因で杏を怒らせてしまう。そのまま夏休みに入ってしまった上に、杏が学校をやめて引越してしまうと聞き、由は心にモヤモヤとしたものを抱えた日々を過ごす。一方、大人になるために何かと経験を急ぐ女友だちのハル(小林涼子)からは、年上の彼氏との恋愛相談をもちかけられ、周囲が大人になろうとしていることに由は焦りを感じ始めるが…。4人の若者が、焦りや不安を抱きながらも子どもから大人へと変わろうとするひと夏を描いた青春ムービー。
CAST&STAFF
出演/池松壮亮・橋本愛・小林涼子・前野朋哉・渡辺大知・馬渕英俚可・諏訪太朗・美波・香椎由宇・河原雅彦
監督・脚本/飯塚健
原作/樋口直哉
配給/東宝映像事業部
公式HP
4月4日(金)ロードショー
(C)2014 樋口直哉・小学館/「大人ドロップ」製作委員会
PROFILE
小林涼子(こばやし・りょうこ)
1989年11月8日生まれ 東京都出身
モデルを経て、07年のTBS系ドラマ「砂時計」水瀬杏役で人気に。08年放送のTBS系「魔王」でヒロイン咲田しおり役を演じ、数々の女優賞を獲得するなど映画やテレビドラマを中心に活躍。近作はドラマ「遺留捜査 第3シリーズ」「明日の光をつかめ-2013 夏-」「山田くんと7人の魔女」、映画「湾岸ミッドナイト THE MOVIE」「RUN60」など。秋山美咲役で出演の映画「MARCHING -明日へ-」は14年初夏公開予定。
公式HP
Interview&Text/内埜さくら Photo/白石力丸