「男性って基本的に、お母さんが大好きじゃないですか。恋をしたら、彼が愛するお母さんの料理の味も知りたいので、私は真知子より早い段階でお義母さんに会いたいです」
映画、テレビ、舞台などでマルチな才能を見せる女優黒川芽以さんと俳優の大東駿介さんの主演作、映画『ねこにみかん』が完成。3月22日から上映される。和歌山県でオールロケが行われた本作は、不思議な絆で結ばれた家族を描いた心温まるヒューマンドラマだ。和歌山の名産であるみかんを撮影中ずっと食べ続けて「元から『みかん食べすぎたの?』と聞かれるほど指が黄みがかっているけど(笑)、みかんは子どもの頃から大好きです。撮影を終えてから“和歌山むき”でみかんを食べるようになりました」と話す黒川さんに、根掘り葉掘り聞いちゃいました!
母の味を知りたいから私は真知子より早めに会います
──映画は、黒川さん演じる真知子が、婚約者の実家へ挨拶に行くシーンから始まりますよね。「いつかは自分も…」というのはありますか?「私だったら、結婚を決めるもっと前の段階で、彼のお義母さんに会うと思います。男性って基本的に、自分のお母さんが大好きじゃないですか。母親に似ている部分を、恋人の中に探すこともあると思うんです。だから、彼の好みを把握するためにも、早い段階で会っておきたいんですよ。恋をしたら、彼が愛するお母さんの料理の味も知りたくなりますし」
──黒川さんは、どのタイプの母親からも気に入られそうです。
「意外と働き者なので、だったらうれしいんですけどね。真知子が朝早く起きて“ママ”に『座ってて』と言われて素直に座っておみそ汁をすするシーンがあるんですけど、私だったら2~3回は『何か手伝いましょうか?』と聞きながら、椅子から腰を浮かせると思います。彼の実家に行ってボーッと座ってるなんて度胸ありませんから(笑)ただ、真知子は幼い頃に母親を亡くしているので、台所で朝、お母さんが料理をしている後ろ姿を見ながらボーッとして甘えるって、夢見てた光景だったと思うんです。あの経験をすることで、彼女の中では、子ども時代のやり直しができたんですよね。それを考えながら演じたら胸が熱くなりました」
登場人物全員が主役なのでどの目線でも楽しめます!
──“ママ”と真知子は、本当に仲が良く見えました。「女性キャスト同士で“裸のつき合い”をした影響が、映像にも出たんでしょうね。和歌山の有田川でロケをしたんですけど林間学校の施設のような場所を借りて、スタッフさんもキャストも2~3週間、泊まり込みで撮影をしたんです。男女別のお風呂でしたけど、“ママ”はもちろん、ほかの女優さんとも入浴時間が重なることがあって、それこそ裸のつき合いでした。最初は恥ずかしかったですけど、時間とともに慣れちゃいましたね」
──ストーリーが入り組んでいるのに心が温まる裏側には、そんな理由があったんですね。
「彼の実家に父親と内縁の妻3人と、その子ども3人が住んでるっていう、インパクト大なストーリーですよね。私の彼がもしこの境遇で育ったとしても、私、すんなり溶け込めるような気がするんですけど、この家族関係に違和感を覚えたとしても、それぞれの家族にストーリーがあって登場人物全員が主役なので、どの目線で観ても楽しめると思いますよ。ときどき登場する猫も、いい味出してます」
妹と大げんかするけど(笑)家族は離れられない存在!!
──黒川さんにとって家族とは?「恋人や友だちと違って、何があっても離れられない存在です。妹といまだに大ゲンカすることがあるんですけど(笑)どんなに争ったとしても、血のつながりは拭えないんだな、って」
──ですがいつかは、結婚して新たな家庭を築きたいんですよね。
「そうなんです、絶対に子どもが3人、欲しいんです」
──それ、以前のインタビューでも言ってましたよ(笑)
「ずっとその夢は変わらないんですよ。今回、観光スポットもないような山奥で撮影したんですけど、自然が多い土地って、子どもが育てやすそうでいいですよね」
──将来住みたい場所は?
「私の父が転勤族で、小学校だけで3つも転校するほどいろんな場所に住んだことがあるんですね。中でも子どもが育てやすそうなのは東京の…二子玉川! って、具体的すぎるので(笑)神奈川の湘南がいいです。でも、こんな具体的な理想を掲げる人に限って結婚、遅いんでしょうね~(苦笑)」
INFORMATION
■映画『ねこにみかん』
INFO&STORY
婚約者の智弘(大東駿介)に連れられ、彼の実家のある和歌山県有田川町にやってきた真知子(黒川芽以)。しかし、智弘の家族は、不登校の弟・隆志、家族に興味を示さない姉・由美、自分に劣等感を抱える恋愛恐怖症の妹・さやかという腹違いの同級生3兄弟と、家事を担当する“ママ”里美、スナック経営者である美人“カカ”佳代子、高校教師の“ハハ”成美の3人、そして全員の父親である“チチ”正一郎という、いびつな構成だった。一見するとそれぞれが認め合い、ルールのなかでバランスを保っているように見える一家だったが、真知子の出現で家族の間に波紋が広がっていく…。
CAST&STAFF
出演/黒川芽以・大東駿介・竹下かおり・東亜優・高見こころ・中村有沙・辰寿広美・清水尚弥・隆大介ら
監督・脚本/戸田彬弘
配給/ユナイテッドエンタテインメント
公式HP 3月22日(土)よりシネマート新宿・心斎橋ほか全国公開
(C)チーズfilm
PROFILE
黒川芽以(くろかわ・めい)
1987年5月13日生まれ 東京都出身
97年に「鏡は眠らない」でドラマデビュー。以降、数多くの映画やドラマ、舞台で活躍。テレビ出演作に「ハート」「風のハルカ」「毒姫とわたし」など。主な映画出演作は「グミ・チョコレート・パイン」「ボーイズ・オン・ザ・ラン」「僕たちは世界を変えることができない」「横道世之介」「冴え冴えてなほ滑稽な月」「自分の事ばかりで情けなくなるよ」などがあり今後も「ぼくたちの家族」「福福荘の福ちゃん」など多くの公開作が控えている。
公式ブログ
■映画『ねこにみかん』
INFO&STORY
婚約者の智弘(大東駿介)に連れられ、彼の実家のある和歌山県有田川町にやってきた真知子(黒川芽以)。しかし、智弘の家族は、不登校の弟・隆志、家族に興味を示さない姉・由美、自分に劣等感を抱える恋愛恐怖症の妹・さやかという腹違いの同級生3兄弟と、家事を担当する“ママ”里美、スナック経営者である美人“カカ”佳代子、高校教師の“ハハ”成美の3人、そして全員の父親である“チチ”正一郎という、いびつな構成だった。一見するとそれぞれが認め合い、ルールのなかでバランスを保っているように見える一家だったが、真知子の出現で家族の間に波紋が広がっていく…。
CAST&STAFF
出演/黒川芽以・大東駿介・竹下かおり・東亜優・高見こころ・中村有沙・辰寿広美・清水尚弥・隆大介ら
監督・脚本/戸田彬弘
配給/ユナイテッドエンタテインメント
公式HP 3月22日(土)よりシネマート新宿・心斎橋ほか全国公開
(C)チーズfilm
PROFILE
黒川芽以(くろかわ・めい)
1987年5月13日生まれ 東京都出身
97年に「鏡は眠らない」でドラマデビュー。以降、数多くの映画やドラマ、舞台で活躍。テレビ出演作に「ハート」「風のハルカ」「毒姫とわたし」など。主な映画出演作は「グミ・チョコレート・パイン」「ボーイズ・オン・ザ・ラン」「僕たちは世界を変えることができない」「横道世之介」「冴え冴えてなほ滑稽な月」「自分の事ばかりで情けなくなるよ」などがあり今後も「ぼくたちの家族」「福福荘の福ちゃん」など多くの公開作が控えている。
公式ブログ
Interview&Text/内埜さくら Photo/おおえき寿一