CINEMA×STYLE 166号vol.2

CINEMA×STYLE　166号vol.2

『ヒマラヤ～地上8,000メートルの絆～』

山岳史上最も過酷な挑戦を行った登山家を描く韓国で大ヒットを記録したヒューマンドラマ
　エベレストなど14峰の登頂に成功した、アジアを代表する登山家、オム・ホンギル。2005年、彼が率いる“ヒューマン遠征隊”は、エベレストに眠る仲間とその帰りを待つ家族のため、山岳史上最も過酷なエベレスト遠征に挑んだ。本作は世界トップ級の有名登山家とそのチームが、熱い友情のために命をかけた感動の実話の映画化だ。
　以外にも、韓国で本格的な山岳を扱った映画は初なのだが、本国では動員800万人のメガヒットを記録。初週の興行成績は同日公開の『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』など並み居る強豪を抑えて堂々の初登場1位に輝き、その後も客足は衰えず、ロングランを継続した。
　吹雪や雪崩、そしてクレバス。過酷なロケーションによる臨場感と、荘厳で雄大な大自然のスペクタクル映像は見ものだ。その中で語られるのは、仲間、友情、夢、そして生と死、誰もが胸をつかまれる普遍的なテーマの数々。山岳映画の域を超えたヒューマンドラマの名作の誕生である。
　登山家オム・ホンギルは引退後、ヒマラヤ４座を共に登頂した最愛の後輩ムテクが悪天候のため、下山中に遭難死したことを知る。そこは人間が存在できない“デスゾーン”エベレスト地上8,750メートルの地。誰もが遺体回収を諦める中、ホンギルは数々の偉業を成し遂げたかつての仲間たちを集め“ヒューマン遠征隊”を結成。エベレスト山頂付近の氷壁に眠る仲間のため、山岳史上最も危険で困難な登攀に挑む。記録も名誉も補償もない、果てしない旅。“必ず迎えに行く”、後輩であり、友との最後の約束を果たすために－。

7月30日より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか、全国順次ロードショー
【キャスト】ファン・ジョンミン、チョンウ、チョ・ソンハ、キム・イングォン、チョン・ユミ、ほか
【スタッフ】監督／イ・フクソン
【その他】2015／韓国／２時間４分

公式HP

(c)2015 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved

『森山中教習所』

新進気鋭の漫画家が描く世界観をムービー化ひと夏のアブナイできごとが男を変えていく
　夏休み。マイペースでテキトーな大学生・清高と、ポーカーフェイスでクールなヤクザの組員・轟木は高校の同級生。境遇も性格も全く違うふたりが、ある日、偶然再会し、へんてこな非公認教習所へ通うことに。清高は教官・サキに恋心を抱き始め、楽しくて甘酸っぱい夏休みが平穏にすぎていくと思っていたが…。たった一度の短い夏休みはふたりの人生を変えるのか、変えないのか？

7月9日より、新宿バルト9ほか、全国ロードショー
【キャスト】野村周平、賀来賢人、岸井ゆきの、岸井ゆきの、麻生久美子、光石研、根岸季衣、ダンカン
【スタッフ】監督／豊島圭介
【その他】2016／日本／１時間43分

公式HP

(c)2016真造圭伍・小学館/「森山中教習所」製作委員会

『ヤング・アダルト・ニューヨーク』

中年と若者のジェネレーションギャップを描く青春を取り戻すロマンティックコメディ
　ジョシュとコーネリアは中年のカップル。映画監督のジョシュは長年、新作を完成できず、映画プロデューサーのコーネリアは夫ではなく有名監督の父親の作品を手掛けている。倦怠期の二人の前に、ある日、20代のカップル、ジェイミーとダービーが現れる。クリエイティブに生きる彼らから刺激を受ける二人だったが、行動を共にするうち、思ってもみなかった人生の選択を迫られる。

7月より、TOHOシネマズみゆき座ほか、全国ロードショー
【キャスト】ベン・スティラー、ナオミ・ワッツ、アダム･ドライバー、アマンダ・サイフリッド
【スタッフ】監督／ノア・バームバック
【その他】2014／アメリカ／１時間37分

公式HP

(c)2014 InterActiveCorp Films, LLC.

『二つ星の料理人』

人生につまずいた二ツ星シェフが復活をかけミシュランに挑む美食エンタテインメント
　パリの二ツ星シェフが、スキャンダルを起こして姿を消した。彼の名はアダム。シェフとしては最高だが人間的には欠点だらけだ。それから３年、アダムはかつてのオーナーの息子が開くレストランを訪ね、強引にシェフの座に就く。だが、ブランクの間に料理界のトレンドは劇的に変わっていた。さらに過去のトラブルが彼を襲う。そんな中、客を装ったミシュランの調査員が店に現れる。