数々の映画やドラマに出演している女優の黒川芽以ちゃんが出演した映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」が今月末に公開。銀杏BOYZの峯田和伸さん演じる29歳のサラリーマンが主人公の青春物語で、芽以ちゃんは徐々に女の妖気を発するヒロインを演じている。ラストのどんでん返しは驚くこと間違いなし。劇場でチェックすべし!!
──黒川さんが出演した映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」が公開ですね。完成作を観た感想は？
「６歳からこのお仕事を始めて、悪女のヒロイン役は初めてだったんです。今までは、マジメで純粋な女の子を演じることが多かったので。だから、この作品は私にとって大きな節目であり、新境地なので、完成作品を観てかなり泣いてしまいました」

──初の悪女役となると、ちはるの役作りに苦労されたのでは。
「ちはるを確立させること自体が大変で、三浦監督とは現場で何度も話し合いを重ねました。監督は男目線、私は女目線でちはるを分析していたので、意見の食い違いもありましたよ。お互いに体当たりでぶつかって、ボロボロになるまで意見交換しました（笑）」

──監督の指導は厳しかった？
「厳しいというより監督は、人が見せたくない部分を描くのが好きなんですね。だから現場でイビキをかいてとか難題を出されて、自分のボーダーラインとの戦いではありましたね」

──現場の雰囲気はいかがでしたか。
「現場にいる全員が命をかけて撮っている状態だったので、この映画らしい、がむしゃらさが滲み出ていたと思います。主人公を演じた峯田（和伸）さんの存在感は、今思い出しても強烈でしたね。空き時間にYOUさんとコイバナで盛り上がりました。リアルに気さくな方で、感動しました」

──映画の見どころを教えて下さい。
「カッコイイ主人公と可愛いヒロインが映画の定番ですけど、この映画はどうしようもない男女２人の物語です。それだけで面白そうじゃないですか？　ダメな２人の切なさとリアリティーを、ぜひスクリーンから感じていただきたいです。男性は私が演じたちはるを“面倒な女”と感じるはずです（笑」

──本作は青春映画ですが、黒川さんが青春を感じる瞬間は？
「やっぱり海＝青春ですよね。でも私、学生時代から仕事をしていましたから、プライベートで青春を満喫したことがないんです。だから、役を演じて取り戻しています。学生服を着て紙パックのジュースを飲むと『青春ってこれか～！』と思うんですよ（笑）。年齢とともに学生服を着る機会は少なくなってしまうでしょうけどね」

──様々な作品に出演されていますが、仕事とプライベートの切り替えは上手いタイプ？
「演じる役によって違いますね。今回の撮影期間は、プライベートでもちはるになっていたかも知れません。ちはるのように１人でいるのが寂しかったり、人恋しくなったりしましたから。撮影が終わったら、すぐに抜けましたけど」

──ちはるは寂しがりですからね。
「同性から見ると気持ちは分かるんですけどね。映画を観て感じたんですけど、男と女の寂しさは、方向が違うんでしょうね」

──今後もいろいろな役を演じ続けると思いますが、今年はどんな１年にしたいですか。
「私、ドカンと売れようとは考えていないんですよね（笑）…って、これ毎年言ってますけど大丈夫でしょうか。１つの役のイメージに縛られたくないので、いただいたお仕事に集中しながら、今年も新しい自分を発見して、自分の幅を広げていきたいですね」