【取材こぼれ話】「MEN’S SEAT INTERVIEW act.315」は加藤雅也さん
◆「奈良が舞台ではありますが台詞が標準語なのは、僕しか関西弁が話せる人がいなかったからです。台詞を方言にすると、役者の集中力が7割ぐらい方言にいってしまうと言われているんです。それだったら標準語で演技に集中したほうがいいのでは、ということになりました」◆「奈良県は平安時代や奈良時代の公家のイメージが強いですが、柳生の里(大和柳生古城跡)があるんです。昔、萬屋錦之介さんが主演された『春の坂道』というNHK大河ドラマの時代劇の舞台にもなりました」
◆「奈良は神社が多く、神事は1300年から1日たりとも休みなく続けられています。奈良公園は夜9時になると全て電気が消されて、春日大社の中にも入れなくなります。人をシャットアウトしないとできないことがあるのかもしれない、というのが僕が調べたなりの答えです。それが正しい答えなのかは分からないんですけどね」
ハリウッド映画にも出演した国際派名俳優の加藤雅也さん主演映画『二階堂家物語』が1月25日より全国順次公開される。跡継ぎと家名問題という日本ならではの古い伝統を扱った内容だが、監督は15年、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門・期待すべき新人賞を受賞し注目を浴びた、イランの若手監督アイダ・パナハンデ氏。言葉の壁はどう埋めたのか。また、出身地である奈良と作品の魅力とは。ワールドワイドな仕事観も併せて聞いてみると――。