【取材こぼれ話】「教えてパイセン!直撃インタビュー!!」は小日向文世さん
◆「斉藤道雄役を演じた『サイドウェイズ』という映画に出演した際、チーフ助監督が塩崎祥平さんだったんです。塩崎さんが『将来、監督として映画を撮りたい』と言っていたので『監督第一号作品は絶対に出るから』と約束していたんです。でも、スケジュールの都合で奈良が舞台の一作目には出られなくて。申し訳なく思っていたので、今回は絶対に出演しようと決めていました」◆作品を観て、『アウトレイジ』の片岡刑事役を演じた役者さんと同じだとは信じられないと思う人もいるかと。
「いろんな役と比較されて、役者の振り幅を見て頂けるので僕としては有り難いです。北野(武)監督がよくぞ僕にアテガキしてくれたな、と感謝しています。マル暴として立ち振る舞う一方で、今回のような役もできると思って頂けますから。どの役も同じスタンスで立ち向かってはいるんですけど、ご覧になる皆さん側としてはあまりにもギャップがありすぎるから、驚くかもしれませんね」
◆「息子が2人とも芝居をやっているんですけど、『売れる、売れないにこだわらず、1本ごとの役に集中して続けていきなさい』と伝えているんです。あとは、自立したいのであれば役者とバイトを掛け持ちすればいいし、と。お父さんはバイトをしながら家賃を払って…』と言うと女房は、『生まれた環境が違うんだから』と言いますけどね(笑)」
ダメダメなお父さんからヤクザより黒いマル暴の刑事役まで幅広い役に起用され、味わい深い演技で観る人を魅了するまさに俳優になるために生まれたような男・小日向文世さん。1月19日に公開される映画『かぞくわり』では、今までとはさらに違った父親役で存在感を放っている。今回は作品のこと以外にも愛妻家としての一面や知る人も多い貧乏エピソードのほかに、夢を実現した方法も伝授してくれた。