【取材こぼれ話】「異能者 ちょっとお話いいですか?」は滝沢秀一(マシンガンズ)さん
◆ゴミにまつわるツイートが、事務所の先輩・有吉弘行さんにリツイートされ、そこから人気に火がついたマシンガンズ滝沢秀一さん。初の著書『このゴミは収集できません ゴミ清掃員が見たあり得ない光景』に帯文を寄せてくれた伊集院光さんも、滝沢さんのツイートを称賛していた1人だ。「伊集院さんには『ゴミ清掃をやりながらでも面白いことって見つけられるんだな』と言って頂いて、その言葉のおかげで気づくことも多かったですし、『自分もこうやって情報発信することで、芸能界の端っこにまだいられるんだな』と実感できました。また本の帯は、最初は有吉さんに頼もうと思ったんですが、『事務所の先輩なんかに頼んで、内輪で面白がっている感じにしちゃダメだ。オレが書いてもいいけど、もっと別のいい人を探してみろ』と言ってくれて。伊集院さんとはそこまで面識もなかったんですが、ダメ元でお願いをしたら、『普段は断ってるけど、滝沢くんならいいよ』と引き受けてくださいました。僕は本当に人に恵まれているんです」
◆ゴミ清掃員の日常を綴った『このゴミは収集できません ゴミ清掃員が見たあり得ない光景』には、お金持ちの地域のゴミにはテニスボールや健康器具などが目立ち、そうではない地域では酒やタバコ、握手券付きCDなどが目立つ……といった鋭い報告を寄せていた滝沢さん。そのほかにも、このような示唆に富む体験も。
「ゴミ清掃の仕事をしていると、子どもたちに『クセェ〜!』みたいに悪態をつかれることがあるんですが、そういうことを言う子はお金持ちの地域で多いんです。僕が小さい頃は、そういうことを言うと親に引っ叩かれていたので、『そういう教育をされてないのかな?』『親も僕たちのことを見下してるのかな?』と想像しちゃいましたね。ただ僕は、言われても別に怒りは湧いてこなくて、逆に『どうして臭いんだと思う?』『臭くしないにはどうしたらいいと思う?』と子どもたちに質問をすることもあります。『生ゴミは水分を絞れば臭いが弱まる』ということは、親が知っていれば教えてくれるはずなので」
◆お笑い芸人として、ずっとダウンタウンに憧れてきたという滝沢さん。しかし途中で気付いたことがあったという。
「ダウンタウンさんというオリジナルの存在に憧れ、それを目指すだけなら、それは人の生き方のパクリなんですよね。今はゴミ清掃のことで仕事を頂くことが増えていますが、そうやって注目されることがあるのなら、そっちのほうが本当の自分の生き方なんじゃないか……と最近は感じています」
「TENGAをペットボトルで捨てるな!これは可燃ゴミだ!(6年間で3度ほどあった)」「濡れた畳の重さを皆にも味わってほしい」など、ゴミ清掃員の日常を綴ったツイートが話題を呼んだ滝沢秀一(マシンガンズ)さん。芸人とゴミ清掃員の二足のわらじを履いて6年になり、18年にはゴミにまつわる著書『このゴミは収集できません ゴミ清掃員が見たあり得ない光景』も出版した。笑えるだけでなく勉強にもなり、ゴミへの意識が大きく変わるインタビューをお届けする!