AV女優としてデビューし、14年公開の水井真希監督『ら』出演を機に映画にも活躍の場を広げている深琴さんの映画初主演作『青春夜話Amaging Place』が12月2日より公開。「青春のやり直し」という、誰もが少し切なくなるテーマを軸に、映画のことやプライベートについて話を聞いた。
調和できずに孤立してしまう…青井深琴は等身大の私です!
──演じられた青井深琴はOLですが、もしご自身がOLだったら?「実は10代の頃に『おくりびと』に感化されて納棺師の仕事に就いた経験があるんです。でも、映画では月給50万だったのに実際は日給8千円だったし、私どこに行ってもいつの間にか女子グループから孤立してしまうので辞めてしまいました(笑)そういう点は役と自分が似ていたので演じやすかったです。等身大の自分でいられたので」
──孤立する部分が似ていたと。
「あとは役の深琴は妻子持ちの男性ばかりと付き合うので、周りと調和できない部分も、ですね。私、学生時代は男子に“落ちこぼれ”と呼ばれていたんです。女子の巨大なグループに入れない、4人中の1人だったので。あの時、外れていなかったら今の自分はいないんですけど、友だちは欲しいなぁと最近よく思います。LINEのスタンプを無駄にたくさん持っているんですけど、スタンプ合戦する相手がいないんです(笑)切通(理作)監督はガラケーですし」
──切通監督との出会いは?
「お会いすると挨拶はする関係だったんですけど、きちんとお話させて頂いたのは『ら』の試写です。何人かで食事をさせて頂きました。あとは、私が出演したあるドキュメンタリー映画を切通監督がご覧くださったんです。決められた台詞がほぼない中で、今まで暗い役が多かった私が明るくてイジワルだったところに興味を持って頂けて今回に至りました」
──だから切通監督は等身大の深琴さんを描いたんですね。
「私…周りの方からまんべんなくナメられるので、今回は『ヒステリーになりたい!』とお願いしました(笑)キレまくっているシーンは、そのままの私です」
男の不甲斐なさが浮き彫りに実は逆SM作品でもあります
──撮影で苦労したシーンは?「チアの衣装で踊るシーンです。運動神経がないのでビックリするほど脚が上がりませんでした…。ただ試写で、踊ること自体、ない子だと思ってみていた人が驚いたようです」
──絵の具のウエット&メッシーは見どころのひとつかと。
「思いっきり塗りたくったほうがエロいと思って全力で塗りましたけど、色が混ざると美しくないのでその点だけは注意しました」
──映画のテーマは「青春のやり直し」ですが、もし時間を巻き戻せるなら戻りたい時代は?
「勉強ができる、できないが明確になる小学校5年生です。勉強ができなかったからやり直したい。そして、セーラー服の高校に進学したいです。制服がセーラー服の高校って、私立か偏差値が高いので」
──なるほど。では深琴さんにとっての“Amaging Place”は?
「映画に“便所飯”の場面がありますが、私の居場所はルミネのトイレです(笑)掃除が徹底されていてソファーはフカフカだし女優ミラーはあるし、私の部屋よりもキレイなんです。平日の昼間が一番空いているので、時間潰しにカフェに行くくらいならルミネのトイレでおやつを食べたりしています」
──(笑)最後に改めて同作の魅力を教えて下さい。
「男性の不甲斐なさを浮き彫りにした作品です。須森(隆文)さんが演じた野島喬のような男性って私の周りに多いのですが、行きずりの相手と本命を区別するような男を、女はちゃんと見抜いて避けることを知って頂きたいです。男性は女心が分かりますし、女性は『そう、そう!』と感じてもらえると思います。あと、深琴が喬を剃毛するシーンは逆SMでもあります。煮え切らない男を私が懲らしめてやったので(笑)観て爽快感を味わってください!」
INFORMATION
■映画『青春夜話 Amazing Place』
INFO&STORY
出会ったら即セックス!とばかり、<やり残した青春>に復讐する20代後半の男女、青井深琴(深琴)と野島喬(須森隆文)を中心に、愛に不器用な壮年世代、<手も握らない純愛>に目覚める中年世代のドラマが、神話的に交錯。夜の学校を現代の“竜宮城”に見立てて 映画でしか取り返せない時間が描かれる。「怪獣使いと<少年>~ウルトラマンの作家たち」などで知られる評論家・切通理作氏の第一回監督作品。
CAST&STAFF
出演/深琴・須森隆文・飯島大介・安部智凛・松井理子・友松直之・川瀬陽太・黒木歩・中沢健・櫻井拓也・佐野和宏
監督・脚本/切通理作 製作総指揮/友松直之 撮影監督/黒木歩
製作・配給/シネ☆マみれ
公式HP
12月2日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次ロードショー
PROFILE
深琴(みこと)
“ももは”名義で出演した水井真希監督の『ら』を機に映画にも活動の場を広げる。主な出演作に『レイプゾンビ4.5.外伝』『マッチ売りの殺人少女』『透明変態人間60分の秘薬』『TANPOPO TO WATAGE』『KARASU』などがある。また、サークル「3510屋」主宰やウェット&メッシーというアート表現の活動などマルチに活躍。
公式Twitter
公式Instagram
■映画『青春夜話 Amazing Place』
INFO&STORY
出会ったら即セックス!とばかり、<やり残した青春>に復讐する20代後半の男女、青井深琴(深琴)と野島喬(須森隆文)を中心に、愛に不器用な壮年世代、<手も握らない純愛>に目覚める中年世代のドラマが、神話的に交錯。夜の学校を現代の“竜宮城”に見立てて 映画でしか取り返せない時間が描かれる。「怪獣使いと<少年>~ウルトラマンの作家たち」などで知られる評論家・切通理作氏の第一回監督作品。
CAST&STAFF
出演/深琴・須森隆文・飯島大介・安部智凛・松井理子・友松直之・川瀬陽太・黒木歩・中沢健・櫻井拓也・佐野和宏
監督・脚本/切通理作 製作総指揮/友松直之 撮影監督/黒木歩
製作・配給/シネ☆マみれ
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12月2日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次ロードショー
PROFILE
深琴(みこと)
“ももは”名義で出演した水井真希監督の『ら』を機に映画にも活動の場を広げる。主な出演作に『レイプゾンビ4.5.外伝』『マッチ売りの殺人少女』『透明変態人間60分の秘薬』『TANPOPO TO WATAGE』『KARASU』などがある。また、サークル「3510屋」主宰やウェット&メッシーというアート表現の活動などマルチに活躍。
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撮影◎おおえき寿一 取材・文◎内埜さくら