どうしようもなく好きなものがあるなら、性別や年齢を問わず「あるある」と共感できてしまう映画『私たちのハァハァ』が9月12日から全国公開決定。ロックバンド、クリープハイプの大ファンである女子高生4人組がノリで福岡から東京まで追っかけてしまうという、青春王道ストーリーで文子役を好演した若手女優の三浦透子さんに話を伺いました。
家がどうしようもなく好きで駅手前でうずうずしています
──「どうしようもなく好きなものがあるすべての人へ捧げる」という本作になぞらえて、まずは三浦さんの、どうしようもなく好きなものから聞かせて下さい。「私は家です。電車の最寄り駅の2~3駅手前で、ポケットの鍵と定期を確認して、いかにすばやく家に入るかって準備をしています。早く帰りたくて、うずうずしちゃうんです」
──準備が早いですね!
「家は、嫌いですか?」
──嫌いではないですが…。
「ですよね? カーペットが敷いてある床に、ゴロンと横になってテレビを観るのが一番、くつろげるんです。家にいる時の基本スタイルなんで、もしかしたら、横になるのが好きなだけかもしれませんけど」
──…まだ18歳なのに(笑)そんなに家が好きなのに、福岡や広島など遠方のロケは思いきり楽しんでいたみたいですね。
「4人ともほぼ同年代で、撮影した去年は全員、現役女子高生だったので、リアルなノリになっていたんです。ふざけてバカをやっている空気感を作品にそのまま反映させることを松居監督も望んでいたので、カメラが回っている、いないは関係なく、ずっとあの感じでしたね」
──普段、あんなにテンションが高いんですか?
「いつもよりも高かったですね。でもそれは無理してるというわけじゃなく、3人がずっとあのままでいてくれたから、私も文子を通して一緒に楽しめたんだと思います」
大人のみなさんには昔の自分を思い出して懐かしんでほしい…
──三浦さんが演じた文子はほかの3人と比べると、少し変わったコですよね。「4人の中で一番クリープハイプが好きで、その熱量がほかのコたちとは違うことを、どこかで理解してはいるんです。それでも3人が大好きだから楽しもうと頑張っていて。その気持ち、すごく分かるなと思いました」
──それは文子とご自身、似ている部分があるということですか。
「文子を含めて今まで演じた役すべて、似ている部分はあると思います。自分の中のどのぐらいのウエイトを占めているかの違いで。だからといって演じやすい役なんて1つもないんですが。文子の場合は、何かに真剣になると周りが見えなくなるところが似てますね。あとは、頭の中にある感情を言葉にするのが得意じゃない部分も。私もきっと我慢できているだけで3人と衝突してしまった文子のように爆発してしまう要素は持っていると思います。紙一重ですね(笑)」
──文子が爆発するシーンが見どころでもありますよね。
「今現在、夢中になっている人にとっては、文子が壊れてしまうシーンは観るのが辛いかもしれないんですけど、最後に少し成長するところまで見届けて頂きたいです。会話のテイストとかSNSの使い方は、監督が高校生に取材をして取り入れているので、同世代ならリアルなやりとりに共感できると思います。大人のみなさんには、痛々しくもまっすぐに1つのことを追いかける文子を見て、青春時代を懐かしんでもらえたら嬉しいですね」
──映画で体験した青春はいかがでしたか。実生活では受験勉強もありましたが。
「勉強に関してはクラスに1日10時間以上机に向かっているコもいたので、なんとか負けずに食らいついて、勉強も仕事も頑張りました。撮影も、青春を疑似体験できた感じ、ものすごく楽しかったです。みなさんも青春を味わいながら、この映画で“ハァハァ”して下さい!」
INFORMATION
■映画『私たちのハァハァ』
INFO&STORY
福岡県北九州市の片田舎に暮らすチエら女子高生4人組は、福岡で行われたロックバンド「クリープハイプ」のライブの出待ちした際、バンドメンバーが口にした「東京のライブにもぜひ来てください」という言葉を真に受けて、東京行きを決意。高校3年生の最後の夏休みに、自転車で日本を横断する1000キロの旅を始める。大好きなバンドのライブを見に行くため、北九州から1000キロ離れた東京へ自転車で向かう4人の女子高生を描いた青春ロードムービー。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015」で上映され、「スカパー!映画チャンネル賞」と「ゆうばりファンタランド大賞(観客賞)」を受賞した。
CAST&STAFF
出演/井上苑子・大関れいか・真山朔・三浦透子・クリープハイプ・武田杏香・中村映里子・池松壮亮ら
監督/松居大悟
音楽・主題歌/『わすれもの』クリープハイプ
脚本/舘そらみ・松居大悟
配給/SPOTTED PRODUCTIONS
公式HP
9月12日(土)テアトル新宿ほか全国公開
(C)2015『私たちのハァハァ』製作委員会
PROFILE
三浦透子(みうら・とうこ)
1996年10月20日生まれ 北海道出身
02年、2代目なっちゃんとしてサントリー「なっちゃん」のCMでデビュー。主な出演作にドラマ「天才柳沢教授の生活」「鈴木先生」「ヴァンパイア・ヘヴン」「変身インタビュアーの憂鬱」、映画「悪の教典」「男子高校生の日常」「アイドル・イズ・デッド ノンちゃんのプロパガンダ大戦争」などがある。8月29日公開の映画「ロマンス」ではエンディングテーマを担当した。
公式HP
■映画『私たちのハァハァ』
INFO&STORY
福岡県北九州市の片田舎に暮らすチエら女子高生4人組は、福岡で行われたロックバンド「クリープハイプ」のライブの出待ちした際、バンドメンバーが口にした「東京のライブにもぜひ来てください」という言葉を真に受けて、東京行きを決意。高校3年生の最後の夏休みに、自転車で日本を横断する1000キロの旅を始める。大好きなバンドのライブを見に行くため、北九州から1000キロ離れた東京へ自転車で向かう4人の女子高生を描いた青春ロードムービー。「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015」で上映され、「スカパー!映画チャンネル賞」と「ゆうばりファンタランド大賞(観客賞)」を受賞した。
CAST&STAFF
出演/井上苑子・大関れいか・真山朔・三浦透子・クリープハイプ・武田杏香・中村映里子・池松壮亮ら
監督/松居大悟
音楽・主題歌/『わすれもの』クリープハイプ
脚本/舘そらみ・松居大悟
配給/SPOTTED PRODUCTIONS
公式HP
9月12日(土)テアトル新宿ほか全国公開
(C)2015『私たちのハァハァ』製作委員会
PROFILE
三浦透子(みうら・とうこ)
1996年10月20日生まれ 北海道出身
02年、2代目なっちゃんとしてサントリー「なっちゃん」のCMでデビュー。主な出演作にドラマ「天才柳沢教授の生活」「鈴木先生」「ヴァンパイア・ヘヴン」「変身インタビュアーの憂鬱」、映画「悪の教典」「男子高校生の日常」「アイドル・イズ・デッド ノンちゃんのプロパガンダ大戦争」などがある。8月29日公開の映画「ロマンス」ではエンディングテーマを担当した。
公式HP
撮影◎おおえき寿一 取材・文◎内埜さくら