【取材こぼれ話】「早耳!エンタメ・インタビュー492」は輪入道さん
◆1stアルバム『片割れ』のラップはほぼ即興。ライブで見せるラップも即興のものが多く、MCバトル以外でもフリースタイルを重視する輪入道さん。高校生の頃の初ライブも即興でラップをしたそうだ。「単純に曲が間に合わなかったんですよね。あと、歌詞を書こうと思っても『別に今、言いたいこともないよな』と思って。でもその頃にはフリースタイルもよくしていたので、『全部フリースタイルでやればいいのかな』と思って、即興にした感じでした」
◆17年発売の最新アルバム『左回りの時計』のオープニング曲『so dark』で、壮絶な過去をラップしている輪入道さん。普通の人なら隠したいような、過去の自分の酷い行いを、なぜラップにしようと思ったのか。
「ラッパー以上に自分をさらけ出しているアーティストのライブを見て、『好感を持たれる』ということを捨ててみようと思ったんです。『so dark』を聞き返すと、自分でも『コイツ最低だな』と思います。地方を回った時、ショップの人に『聞いてください!』とこのCDを渡すと、その場で盛り上がってかけてくれるんですけど、少し変な空気になりますし。でもこの曲は、歌い続けることに意味があるのかなと思っています」
昨今のMCバトルブームを牽引する番組『フリースタイルダンジョン』に、2代目モンスターとして出演中の輪入道さん。初ライブからラップは即興。初出場のMCバトルでいきなり優勝という生粋のフリースタイラーだ。一方で仕事とライブを並行していた時期は長く、当初は大卒後に就職する人生も考えていたそう。「それを凌駕する魅力があった」というHIPHOPに魅せられた人生を語る。