「宇和島伊達400年祭」という歴史ある背景と挫折から立ち直っいく若者を描いた歴史&青春ムービー『海すずめ』が7月2日より公開。今回は、映画出演まだ2作品目ながら本作で独特の存在感を示し、女優としての才能を遺憾なく発揮した19歳の女優、佐生雪ちゃんに注目した!!
(武田)梨奈さんに褒められオイシイ役と実感しました!
──完成作を観ましたが原田ハナは、オイシイ役ですよね。「本当にオイシイ役ですよねえ(笑)私も完成作品を観た時『意外とやってるなー』とは思ったんですけど台本とお芝居をした段階では実感していなかったんです。だけどちょうどさっき、(武田)梨奈さんからLINEがきて『良かったよ』と褒めて頂いたらよりいっそう実感しました」
──初共演の武田さんを下の名前で呼ぶということは、現場で仲良くなったんですか?
「前から良くしてくださっていたんですけど私、以前から梨奈さんのインスタグラムは週イチペースでチェックしてたんです。単なるファンですよね。しかも今回、現場で私が一歩引いちゃいそうな時に『行け!』と肩を叩いてくださったりもしたし私のことを、下の名前じゃなく佐生と呼ぶんです。名字で呼ばれると先輩! って感じがしてハートマークを3つつけたいぐらいキュンキュンしちゃいました。撮影中は、『いい太ももしてるな~』って眺めさせて頂きましたし(笑)」
──その雰囲気が作品にも滲み出ていましたが、役作りはどのように。
「まずはハナがどうしてこういう性格に育ったかを考えました。私の中では小説を書きたい自分を一番応援してくれていた母はすでに亡くなっているんです。だからハナが父に強く言えるのは、母の後ろ盾があるからかなと。あとは、台本が変わったことも大きかったです。最初の台本では暗くて閉ざしているコでクセが強かったんですけど、梨奈さんが演じた雀に寄り添うキャラに変わったんですね。だから現場で大森(研一)監督に、『ハナは今こんなことを考えてます』という内容をノートに手書きして役作りしました。父とケンカした時はノートに『クソジジイ!』と書いたり(笑)観て頂くと分かるんですけどハナが言いそうな台詞なんです」
──それで、いかようにも役作りできるハナを眼鏡オタク女子に仕上げるとは…佐生さん、天才肌!
「いえいえ。二次元が大好きなだけなんです。特に『サイコパス』というアニメは中の人も好きで取り入れてみました」
感情移入する人物により感想が異なる心が温まる作品です
──好きなシーンを教えて下さい。「蔵の中でハナと小林(豊)さんが演じた岡崎さんが雀さんに対する思いを打ち明けるシーンです。3人だけじゃなく助けに来てくれたみんなも笑顔になるから心がほっこりします。本物の蔵をお借りして撮影したんですけど老朽化が激しくて、床が抜けるかもしれないと言われて、できるだけ少ない人数で撮影したのも貴重な経験でした」
──宇和島の美景も見どころですよね。
「一度、学校があって帰京した以外は2週間泊まり込みで撮影したんですけど、映画のままの風景だから、観たら行ってみたくなる人もいるかもしれません。私は撮影がない日は1人で散策するのが楽しくて、最終的には地元の人みたいになってました。風景はもちろん、登場人物の誰に感情移入するかで感想が違う、心が温まる作品です」
──ありがとうございます。女優としての今後の目標は?
「音楽に浸るのが趣味でプライベートでも仕事でも音楽が切り離せないんです。演じる役に入り込む時は役のイメージに合った音楽を聴いたりもしています。今回はガリレオ・ガリレイさんの『明日へ』という曲でしたけど、植村花菜さんが歌った映画の主題歌を聴いた時、自分のイメージと合っていたから『よし!』とガッツポーズしたぐらいなんです。だから、作品の主題歌や劇中に流れる音楽を聴いて、『この役、この人にピッタリ!』と感じてもらえる女優になりたいですね」
INFORMATION
■映画『海すずめ』
INFO&STORY
愛媛県宇和島市。市立図書館の自転車課に所属する赤松雀(武田梨奈)は、同僚の岡崎賢一(小林豊)、アルバイトの原田ハナ(佐生雪)と自転車で街や島を駆け回り、市民に本を届けている。ある日、常連客のトメ(吉行和子)から、かつて市立図書館の前に私立伊達図書館があったことを聞かされる。トメ自身もそこで働いていたが、空襲で全焼してしまったのだという。一方、町では「伊達400年祭」の武者行列で使用する姫の着物の刺繍模様を復元するため、資料となる「御家伝来の本」を探して大騒ぎに。そんな中、図書館の自転車課が廃止寸前に陥っていることが発覚する…。
CAST&STAFF
出演/武田梨奈・小林豊・内藤剛志・岡田奈々・目黒祐樹・宮本真希・二階堂智・佐生雪・上野優華・佐藤永典・野川由美子・小峠英二(バイきんぐ)・西村瑞樹(バイきんぐ)・赤井英和(友情出演)・吉行和子
監督・脚本/大森研一 主題歌「ただいま。」植村花菜(キングレコード) 配給/アークエンタテインメント
公式HP
7月2日(土)より、有楽町スバル座ほか全国ロードショー
(C)2016「海すずめ」製作委員会
PROFILE
佐生雪(さそう・ゆき)
1997年4月12日生まれ
神奈川県出身
コカ・コーラ「ネームボトル バンド篇」CM、ひめキュンフルーツ缶「覚醒ミライ」MV出演などで話題に。15年12月公開の「風のたより」(向井宗敏監督)に続く映画出演となる。今後の活躍が期待される注目の若手女優だ。
公式HP
■映画『海すずめ』
INFO&STORY
愛媛県宇和島市。市立図書館の自転車課に所属する赤松雀(武田梨奈)は、同僚の岡崎賢一(小林豊)、アルバイトの原田ハナ(佐生雪)と自転車で街や島を駆け回り、市民に本を届けている。ある日、常連客のトメ(吉行和子)から、かつて市立図書館の前に私立伊達図書館があったことを聞かされる。トメ自身もそこで働いていたが、空襲で全焼してしまったのだという。一方、町では「伊達400年祭」の武者行列で使用する姫の着物の刺繍模様を復元するため、資料となる「御家伝来の本」を探して大騒ぎに。そんな中、図書館の自転車課が廃止寸前に陥っていることが発覚する…。
CAST&STAFF
出演/武田梨奈・小林豊・内藤剛志・岡田奈々・目黒祐樹・宮本真希・二階堂智・佐生雪・上野優華・佐藤永典・野川由美子・小峠英二(バイきんぐ)・西村瑞樹(バイきんぐ)・赤井英和(友情出演)・吉行和子
監督・脚本/大森研一 主題歌「ただいま。」植村花菜(キングレコード) 配給/アークエンタテインメント
公式HP
7月2日(土)より、有楽町スバル座ほか全国ロードショー
(C)2016「海すずめ」製作委員会
PROFILE
佐生雪(さそう・ゆき)
1997年4月12日生まれ
神奈川県出身
コカ・コーラ「ネームボトル バンド篇」CM、ひめキュンフルーツ缶「覚醒ミライ」MV出演などで話題に。15年12月公開の「風のたより」(向井宗敏監督)に続く映画出演となる。今後の活躍が期待される注目の若手女優だ。
公式HP
撮影◎おおえき寿一 取材・文◎内埜さくら