10年付き合い同棲中の江ノ島カナコの彼は、ヒモ?同然の売れない役者、村上ヒデオ――。この組み合わせだけで面白そうなニオイがプンプンする映画『リングサイド・ストーリー』が10月14日に公開。瑛太さんとW主演を務めたカナコ役の佐藤江梨子さんにエピソードを聞いた。
「ヒデオのように、周りから何を言われても自分が好きで納得できる仕事に就いたほうがいいと私は思っています。映画を観て『夢は持っていていいんだ』と感じて頂けたらうれしいですね」
ヒデオの〝クズ感〟に笑う場面は性別により違う作品
──W主演した瑛太さんと共演した感想を教えて頂けますか。「普段は優しくて面白い方でしたよ。ある日いきなり肌を真っ黒に焼いて現場に現れたので『黒くなってない?』と聞いたら『撮休だったからプールに行ってきた』とおっしゃるんです。でも室内での撮影が増えたら急速に色が抜けてしまって(笑)空き時間はオイルを塗って外で必死に日焼けをしていました。ストイックなんでしょうね」
──瑛太さん演じるヒデオに対して1人の女性として持った印象は?
「瑛太さんがヒデオを演じるなら大丈夫だな、という安心感がありました。ただ、瑛太さんのお芝居の力でヒデオの〝クズ感〟が際立っているんですよね(笑)私だったら選ばないと思いますけど、もしもっと若くて相手が素敵に見えたら、付き合っていたかも…う〜ん、どうなんでしょう。分からないですけど、瑛太さんがとにかくカッコ良くて絵になる方なので成立しているんですよね」
──男性の意見は聞いていますか。
「夫と二人で観たんですけど、男の人と女の人で笑うところが違う気がしました。夫はヒデオがカナコの財布からお金を抜く場面や部屋でビール缶を投げつけて床を汚す場面で笑うんです。私が『ヒデオ、ダメでしょ』とイラッとしたシーンで。でも男性が観ると、『上には上が、下には下が』みたいな感覚で『こんなダメなヤツもいるんだぜ!』と思えて笑えるらしくて、その違いも私には新たな発見でした」
──女性からするとヒデオはイラッとするキャラクターなんでしょうね。カナコがヒデオの頭上からビールをかける気持ちも理解できるかと。
「実はあのシーン、一度撮り直しをお願いしたんです。最初は私が上手くかけられなくて、なぜか瑛太さんの股のあたりばかりにこぼしてしまって。そして瑛太さんはよりによってグレーのパンツを穿いていてより染みが目立ってしまったという(笑)スタッフさんから『よく気がつく余裕があったね』と言われました」
──そんなハプニングが(笑)ちなみに佐藤さんが笑ったシーンは?
「私はイケメンさんが出てきた時は常に(笑)あと、カナコが浮気しているのではと嫉妬に狂ったヒデオがあることを二度も繰り返すんですけど、『一度やる人は二度目もやりますよね〜』と笑いました」
プロレスラー役は痛いので広報役で良かったです(笑)
──カナコはWRESTLE―1の広報として働きますが、佐藤さんご自身はプロレスとは縁がありますか。「『PRIDE王』という番組に結構長く出演させて頂いていたので、PRIDEやK―1は以前から観戦していました。その延長で広報をしている方ともお会いする機会があったんです。アントニオ猪木さんとも何度か対談させて頂き、好き放題しゃべった覚えがあります(笑)その後に『ここが噂のエル・パラシオ』という深夜ドラマで、伝説の女子プロレスラー役も演じました。でも、私と中村静香ちゃん以外は〝本気の人〟ばかりだったんですよ。元アスリートや本当のプロレスラーとか、武田梨奈ちゃんとか」
──それ、ガチじゃないですか…!
「そう(笑)みんな簡単そうにピュン、ポンッと飛ぶんですよ。なぜか私はアジャ・コングさんと戦ったり思い出がたくさんあるドラマではあるんです。だから格闘技に免疫はありますけど、今回は広報役で願ったり叶ったりでした。プロレスをやる側は本当に痛いですから(笑)」
──でしょうね…。ヒデオのように夢を叶えるためにあえて働かない人や求職中の人に向けてメッセージを。
「自分の人生、どの道を選ぼうかと思える期間ってチャンスだと思うんです。ピンチはチャンスで、チャンスはピンチなんですよ。だから求職中のみなさんはチャンスの時期で、私自身もそう捉えて生きるようにしています。ヒデオのように、周りから何を言われても自分が好きで納得できる仕事に就いたほうがいいと私は思っているので、映画を観て『夢は持っていていいんだ』と感じて頂けたらうれしいですね」
INFORMATION
■映画『リングサイド・ストーリー』
【INFO&STORY】
江ノ島カナコ(佐藤江梨子)には10年の付き合いになる同棲中の彼氏・村上ヒデオ(瑛太)がいる。役者であるヒデオは7年前に大河ドラマ出演を果たしたものの、最近はオーディションに落ち続け、カナコに頼りっきりのヒモ同然の毎日を送っていた。そんなある日、カナコが勤め先の弁当工場を突然クビになってしまう。プロレス団体が人員募集していることをプロレス好きのヒデオから聞いたカナコはその団体で働き始め、少しずつプロレスの世界に魅了されていく。一方、仕事に夢中で以前ほど自分に構ってくれなくなったカナコに対し、浮気をしていると勘違いしたヒデオは、嫉妬のあまりとんでもない事件を起こしてしまう。『百円の恋』の武正晴監督がメガホンのファイト・ラブコメディ。
【CAST&STAFF】
出演/佐藤江梨子・瑛太・有薗芳記・田中要次・伊藤俊輔・奈緒・村上和成/高橋和也・峯村リエ・武藤敬司・武尊・黒潮“イケメン”二郎・菅原大吉・小宮孝泰・前野朋哉/角替和枝・近藤芳正・余貴美子
監督/武正晴
脚本/横幕智裕・李鳳宇
主題歌/「消えぞこない」フラワーカンパニーズ(ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ)
配給/彩プロ
公式HP
10月14日(土)新宿武蔵野館、渋谷シネパレスほか全国公開
(C)2017 Ringside Partners
PROFILE
佐藤江梨子(さとう・えりこ)
1981年12月19日生まれ 東京都出身
99年にデビュー。04年公開の映画『キューティーハニー』では強烈な印象を与え話題を集め、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』で第29回ヨコハマ映画祭主演女優賞を受賞。ほかに『口裂け女』『秋深き』『斜陽』『すべては海になる』『その街のこども 劇場版』などで主演を務め、映画のみならず、ドラマ、舞台、CMと幅広いジャンルで活躍中。
公式ブログ
■映画『リングサイド・ストーリー』
【INFO&STORY】
江ノ島カナコ(佐藤江梨子)には10年の付き合いになる同棲中の彼氏・村上ヒデオ(瑛太)がいる。役者であるヒデオは7年前に大河ドラマ出演を果たしたものの、最近はオーディションに落ち続け、カナコに頼りっきりのヒモ同然の毎日を送っていた。そんなある日、カナコが勤め先の弁当工場を突然クビになってしまう。プロレス団体が人員募集していることをプロレス好きのヒデオから聞いたカナコはその団体で働き始め、少しずつプロレスの世界に魅了されていく。一方、仕事に夢中で以前ほど自分に構ってくれなくなったカナコに対し、浮気をしていると勘違いしたヒデオは、嫉妬のあまりとんでもない事件を起こしてしまう。『百円の恋』の武正晴監督がメガホンのファイト・ラブコメディ。
【CAST&STAFF】
出演/佐藤江梨子・瑛太・有薗芳記・田中要次・伊藤俊輔・奈緒・村上和成/高橋和也・峯村リエ・武藤敬司・武尊・黒潮“イケメン”二郎・菅原大吉・小宮孝泰・前野朋哉/角替和枝・近藤芳正・余貴美子
監督/武正晴
脚本/横幕智裕・李鳳宇
主題歌/「消えぞこない」フラワーカンパニーズ(ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ)
配給/彩プロ
公式HP
10月14日(土)新宿武蔵野館、渋谷シネパレスほか全国公開
(C)2017 Ringside Partners
PROFILE
佐藤江梨子(さとう・えりこ)
1981年12月19日生まれ 東京都出身
99年にデビュー。04年公開の映画『キューティーハニー』では強烈な印象を与え話題を集め、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』で第29回ヨコハマ映画祭主演女優賞を受賞。ほかに『口裂け女』『秋深き』『斜陽』『すべては海になる』『その街のこども 劇場版』などで主演を務め、映画のみならず、ドラマ、舞台、CMと幅広いジャンルで活躍中。
公式ブログ
取材・文/内埜さくら 撮影/おおえき寿一