「私は自分のことを絶対に脱がないタイプだと思っていました(笑) だけど、桜庭一樹さんの描く独特の世界観にすごく惹かれたのと、 監督との話し合いの中で、出演を決めました」
「555」のヒロイン役のほか、「キバ」「ディケイド」と仮面ライダーシリーズで一躍人気となった女優の芳賀優里亜さん。主題歌も担当し、一糸まとわぬ姿を披露した主演映画『赤×ピンク』が2月22日に公開。「女優は1ステージ上がるために脱ぐのも仕事」とは言われているが、彼女の中では深い葛藤があったというーー。
ビジネスを重視してエロスを押し出されたくなかった
──初めて、大胆なヌードを披露しましたよね。「この映画に出るまで、私は自分のことを絶対に脱がないタイプだと信じ込んでいたんですよ(笑)作品のためなら…脱ぎます! と宣言できる女優さんもいらっしゃるでしょうけど、自分には無理だろうなって。だけど、桜庭一樹さんの描く独特の世界観にすごく惹かれたので、忠実に表現して頂けるなら、という条件で決めました。初めて脱いだ作品って一生残るものだから、監督とプロデューサーとお会いした時に、自分の思いを包み隠さず伝えたんです。『脱ぐなら覚悟を決めてやり通しますから、同じぐらい命賭けてください!』って。あとは、ビジネスを重視してエロスを全面に押し出されたくなかったので、脚本に関しても意見を出させて頂きました」
──具体的にはどんな意見を?
「最初の段階では、冒頭でシャワーを浴びるシーンでも脱いでいて、ヌード満載の内容だったんです。私が演じた性同一性障害の皐月が成長していく姿が描かれているので、 初めて恋心を抱いた千夏との濡れ場は理解できるんです。でも、ヌードが不必要だと感じたら、『なぜここで見せる必要があるんですか?』と質問しました。その代わりと言っては何ですが、『ちょっとしか脱いでない』と言われないような、25歳の芳賀優里亜を残せたと実感できるほど、潔く脱いだつもりです」
恋愛とエロスとアクション見所満載のエンタメです!!
──そこを重視したお陰か、とても美しい濡れ場でした。「過激といえば過激な濡れ場ですけど、完成作品を観たら、生々しくも下品にもしたくないという願いが実現されていてうれしかったです。私は男側で、壊れ物に触れるような感覚で挑みました。初めて愛おしいと感じた人を扱う時の男の人って、きっとそんな気持ちですよね」
──アクションも見どころですね。
「形をビシッと決めるアクションというより、体と体、気持ちと気持ちのぶつかり合いなので、心の動きを優先して演じました。アクションが好きな人ならそこが見どころになると思いますし、恋愛あり、エロスありで私にとって『赤×ピンク』はエンターテイメントなんです。少女から大人へと駆け上がる途中の繊細に揺れ動く心も描かれているので、観る世代によって惹かれる部分が違うかもしれませんね」
挑戦したから私の代表作になってほしいと願います
──性同一性障害という役を演じる際、意識したことは。「上戸彩さんが『金八先生』で演じた役と違って、皐月は心は男だけど見た目は女のコとして世間に溶け込もうとしているコなので、あえてフワフワしてようと意識しました。見た目が女性だから、あえて髪の毛を切ることもしなかったんですよ」
──皐月役を演じたことで今後、仕事の幅が広がりそうですね。
「私にとっては大きな挑戦でした。監督と話した時に『代表作 にしましょう』と言われたので、そうなってほしいとも願っています。あと、舞台の脚本を執筆した経験を生かして、今年中に小説を書き上げるつもりです。最初と最後とやりたいシーンだけを決めて書くので、途中がどうなるかは自分でも予測できませんけど…(笑)」
──映画になぞらえた質問も。芳賀さんが安心できる居場所は?
「ママと事務所のスタッフと、第二の母、社長ですね。社長は芸能界の仕事に無関心だった私をスカウトしてくれて、一緒に生活した時期もあって、反抗期も『好きな仕事をしなさい』と温かく受け止め続けてくれたんです。今の社長じゃなければ仕事を続けていなかったでしょうし、『赤×ピンク』にも出会えていなかったでしょうね」
INFORMATION
■映画『赤×ピンク』
INFO&STORY
六本木の廃校で夜ごと繰り広げられる非合法の格闘技ショー「ガールズブラッド」に身を投じる4人のオンナ。性同一性障害に悩む女嫌いの空手家皐月(芳賀優里亜)、DV夫から逃げる人妻格闘家・千夏(多田あさみ)、SMの女王様ミーコ(水崎綾女)、ロリータフェイスのOLまゆ(小池里奈)が、鉄製の檻の中で裸の心と体をぶつけ合う姿を描く。直木賞作家・桜庭一樹氏の伝説の傑作を映画化した青春ガールズ格闘技系アクションムービー。
CAST&STAFF
出演/芳賀優里亜・多田あさみ・水崎綾女・小池里奈・山口祥行・前山剛久・杉原勇武・桃瀬美咲・桜木梨奈・三田真央・西野翔・周防ゆきこ・大島遥・安田聖愛・人見早苗・榊英雄・品川祐
原作/桜庭一樹「赤×ピンク」(角川文庫)
監督/坂本浩一
脚本/港岳彦
配給/KADOKAWA
公式HP
2月22日(土)角川シネマ新宿ほか全国ロードショー
(C)2014「赤×ピンク」製作委員会
PROFILE
芳賀優里亜(はが・ゆりあ)
1987年11月27日生まれ 東京都出身
99年の映画「どこまでもいこう」でデビュー。03年、「仮面ライダー555」では最年少ヒロインとしてレギュラーを務め、「仮面ライダーキバ」「仮面ライダーディケイド」にも出演など、ライダーファンの間ではおなじみの存在だ。その後も映画やドラマを中心にモデルとしても活躍。近年は自ら作・演出をし舞台公演を行っている。本作ではフルヌードの大胆なシーンにも挑んだ。DVD「芳賀優里亜 開花 ~映画「赤×ピンク」より~」レンタル&発売中。写真集「赤×ピンク 芳賀優里亜」は2月22日発売。
公式ブログ
■映画『赤×ピンク』
INFO&STORY
六本木の廃校で夜ごと繰り広げられる非合法の格闘技ショー「ガールズブラッド」に身を投じる4人のオンナ。性同一性障害に悩む女嫌いの空手家皐月(芳賀優里亜)、DV夫から逃げる人妻格闘家・千夏(多田あさみ)、SMの女王様ミーコ(水崎綾女)、ロリータフェイスのOLまゆ(小池里奈)が、鉄製の檻の中で裸の心と体をぶつけ合う姿を描く。直木賞作家・桜庭一樹氏の伝説の傑作を映画化した青春ガールズ格闘技系アクションムービー。
CAST&STAFF
出演/芳賀優里亜・多田あさみ・水崎綾女・小池里奈・山口祥行・前山剛久・杉原勇武・桃瀬美咲・桜木梨奈・三田真央・西野翔・周防ゆきこ・大島遥・安田聖愛・人見早苗・榊英雄・品川祐
原作/桜庭一樹「赤×ピンク」(角川文庫)
監督/坂本浩一
脚本/港岳彦
配給/KADOKAWA
公式HP
2月22日(土)角川シネマ新宿ほか全国ロードショー
(C)2014「赤×ピンク」製作委員会
PROFILE
芳賀優里亜(はが・ゆりあ)
1987年11月27日生まれ 東京都出身
99年の映画「どこまでもいこう」でデビュー。03年、「仮面ライダー555」では最年少ヒロインとしてレギュラーを務め、「仮面ライダーキバ」「仮面ライダーディケイド」にも出演など、ライダーファンの間ではおなじみの存在だ。その後も映画やドラマを中心にモデルとしても活躍。近年は自ら作・演出をし舞台公演を行っている。本作ではフルヌードの大胆なシーンにも挑んだ。DVD「芳賀優里亜 開花 ~映画「赤×ピンク」より~」レンタル&発売中。写真集「赤×ピンク 芳賀優里亜」は2月22日発売。
公式ブログ
Interview&Text/内埜さくら Photo/おおえき寿一