「今のテレビでは絶対に放送できない、コメディー200%のスーパー・エロティックワールドをぜひ劇場でご覧頂きたいです」
大ヒット官能小説をパロディー化し、笑いとエロスがふんだんに盛り込んだミュージカル『50shades!~クリスチャン・グレイの歪んだ性癖~』が、11月15日から12月4日まで東京と大阪、福岡で上演。浜中文一さん演じる若き実業家でサディストのクリスチャン・グレイに惹かれていくヒロインの女子大生アナ役を演じる女優水崎綾女さんが「爽やかなエロスが描かれています」と語る本作の見どころとは。芸歴15年間で培われたストイックな仕事観や“偏愛”しているモノについてもインタビュー!
演じるアナは処女で妄想が激しく面倒くさい女の子(笑)
──初のミュージカルですが、これまでほかの作品を観たことはありますか?「ショーを観るのが好きなので、ロンドンやニューヨークへ行った時に『オペラ座の怪人』を観たことがあります。ラスベガスへ行った時は毎日、チケットを買って、何作品もの舞台を観ていました。世界レベルの舞台はやはり素晴らしいので、自分のプロ精神が研ぎ澄まされる感じがします」
──では、本作について予備知識は。
「この作品への出演が決まる以前に(15年公開の)映画を観ていたので『SMの純愛物語』のちょっとしたコメディー版かと思っていたんです。でも、台本を読んでビックリ。想像していたよりも笑いとエロスのオンパレードでした。ただ、オフブロードウェイで上演していたパロディー作品をそのまま日本に持ってきているので、ねっとりしたというよりは、爽やかなエロスですね」
──水崎さんが演じるヒロインのアナはどんな女性ですか?
「処女なので妄想が激しくて、ポジティブではありますけど、面倒くさい女の子です(笑)でも、浜中(文一)さん演じる主人公のクリスチャン・グレイと出会い初めて人を好きになり、惹かれ合うことで少しずつ彼女の中に変化が訪れます。アナはSかMかでいうとM寄りではあるので、性格的には自分に近いかもしれません。私自身は相手の要望に何でも応えて、尽くしたいほうなので。お仕事では調教される側の役は初めてなんです。今まで女王様とか、S役を演じる機会が多かったので」
──確かに。似合いそうです…!
「黙っていると怖いとよく言われますし、『Sっぽい』とか『しっかりしていそう』は言われ慣れています(笑)本当の私はM寄りなんですけどね。アナに関しては、自分の性格を少し抽出して、ピュアさと誠実さが伝わるようにキャラクターを作っていけたらいいなと思っています
自分を追い込みすぎて稽古初日は泣いてしまいました
──稽古は大変ですか?「初日の稽古であまりにも納得できるお芝居ができなくて、泣いてしまいました…。今は何となく先に光が見えてきた感覚はあるんですけど、眠れない日もありましたし。練習しようと思っても、台本を持つ手が震えるぐらい、かなり追い込まれていた時期もありました。例えばですけど私は100点満点のテストで99点だった時に、『なぜあと1点がとれなかったんだろう』と思うタイプなんです。できたことよりも、できなかったことに目を向けてしまう。いい意味で言えば自分に求めるクオリティーが高いんですが、悪い意味だと自分で自分を追い詰めてしまうんです。最近はやっと、追い詰めるよりもできることをやろうという気持ちになれました」
──ストイックですね。稽古場の雰囲気も教えて頂けますか。
「私は人見知りなので、ほかのキャストさんとはあまり関わらないでおこうと思っていたんです(笑)でも、初日で崩されました。すごく優しい方々ばかりで和気あいあいとしていて、すぐに溶け込めました。今まで経験してきた中で、一番楽しい現場かもしれません」
──作品にちなんだ質問も。水崎さんが“偏愛"しているのは?
「麻雀です!打っている時間は牌効率とかを考えているだけで余裕がないので、ほかの思考をすべて追い出せるんです。自分の選択次第で、良くも悪くもなるゲーム性も好きで。二度と同じ配牌が来ないと言われているんですけど、牌を生まれ持った環境に例えて考えることがあります。最初からそろっている“裕福な家庭"もあれば“ぐちゃぐちゃの家庭"もある。それを自分の選択とツモ次第でどうにでも変えられるのが醍醐味ですね。もちろん、うまくいかないこともありますけど」
──なるほど。最後に舞台の魅力を。
「海外ではエロティックなショーは身近にあるんですけど、日本では『シカゴ』とこの作品ぐらいだと思います。劇中で私たちが歌う楽曲のメロディーもとても素敵ででもよく歌詞を聞くと、かなり際どいことを言っているという面白さもあります。今のテレビでは絶対に放送できない、コメディー200%のスーパー・エロティックワールドをぜひ劇場でご覧頂きたいです」
INFORMATION
■ミュージカル『50Shades!~クリスチャン・グレイの歪んだ性癖~』 INFO&STORY
「本を読む会」を開催している主婦三人組パム、ベブ、キャロル。マンネリ化した性生活を送る彼女たちが選んだ本は、女子大生のアナが青年実業家のグレイに惹かれていく恋愛小説、いやその実、官能小説。小説で描かれるのは、これまで平凡に生きてきた純真無垢な女子大生アナと、リッチで色男、だけどとんでもない性癖を持ったグレイの、どこまでも歪んだ愛のカタチ…。果たしてアナの心のビッグ・ホールは、グレイのビッグ・ラブによって埋められるのか?惹かれ合う二人の行方は!?大ヒット官能小説をパロディ化したロックミュージカルが新バージョンで上演!
CAST&STAFF
出演/浜中文一 水崎綾女 シルビア・グラブ 野口かおる 青木さやか 福田転球 / レディビアード カイル・カード パイレーツオブマチョビアン
上演台本・訳詞・演出/河原雅彦 音楽監督/新井弘毅 企画・製作/関西テレビ放送
公式HP
東京公演は11月15日(金)から11月24日(日)まで新宿FACEにて。大阪は11月29日(金)からZepp Namba、福岡は12月3日(火)からももちパレスで。
■ミュージカル『50Shades!~クリスチャン・グレイの歪んだ性癖~』 INFO&STORY
「本を読む会」を開催している主婦三人組パム、ベブ、キャロル。マンネリ化した性生活を送る彼女たちが選んだ本は、女子大生のアナが青年実業家のグレイに惹かれていく恋愛小説、いやその実、官能小説。小説で描かれるのは、これまで平凡に生きてきた純真無垢な女子大生アナと、リッチで色男、だけどとんでもない性癖を持ったグレイの、どこまでも歪んだ愛のカタチ…。果たしてアナの心のビッグ・ホールは、グレイのビッグ・ラブによって埋められるのか?惹かれ合う二人の行方は!?大ヒット官能小説をパロディ化したロックミュージカルが新バージョンで上演!
CAST&STAFF
出演/浜中文一 水崎綾女 シルビア・グラブ 野口かおる 青木さやか 福田転球 / レディビアード カイル・カード パイレーツオブマチョビアン
上演台本・訳詞・演出/河原雅彦 音楽監督/新井弘毅 企画・製作/関西テレビ放送
公式HP
東京公演は11月15日(金)から11月24日(日)まで新宿FACEにて。大阪は11月29日(金)からZepp Namba、福岡は12月3日(火)からももちパレスで。
PROFILE
水崎綾女(みさき・あやめ)
1989年4月26日生まれ、兵庫県出身
06年にドラマ「吉祥天女」で女優デビューを飾りその後、映画やドラマなどで活躍。映画『光』(河瀬直美監督)で「第70回カンヌ国際映画祭」、『洗骨』(照屋年之監督)で「第40回モスクワ国際映画祭」に参加。舞台は他に「?外の怪談」「極楽プリズン」などがあり、本作でミュージカル初出演。
公式Twitter
水崎綾女(みさき・あやめ)
1989年4月26日生まれ、兵庫県出身
06年にドラマ「吉祥天女」で女優デビューを飾りその後、映画やドラマなどで活躍。映画『光』(河瀬直美監督)で「第70回カンヌ国際映画祭」、『洗骨』(照屋年之監督)で「第40回モスクワ国際映画祭」に参加。舞台は他に「?外の怪談」「極楽プリズン」などがあり、本作でミュージカル初出演。
公式Twitter
撮影◎おおえき寿一 取材・文◎内埜さくら スタイリング/JUNYA IKEGUCHI