【取材こぼれ話】「教えてパイセン!直撃インタビュー!!」は遠藤憲一さん
◆本作での遠藤さんは、ベルトを扱うシーンなど所作がとても美しかったです。「コアなところを見ていますね〜。時代劇に出演した時、無駄な動きが多かったので訓練し続けてきたんです。僕は普段、落ち着きがなくちょこまか動く男なのである種、真逆の役。特に意識していた部分です。そういう部分を見て頂けるのはうれしいですね」
◆演じる時に意識した点は。
「(現在放送中のNHK大河ドラマ『西郷どん』で演じている)勝海舟など実在する人物の場合は、下調べに時間をかけます。ですが、今回の矢能政男は架空の人物。台本には暴力団最高幹部の側近だった彼がなぜヤクザ稼業から足を洗ったかが書かれていなかったので、理論的な入り方はせずにイメージで演じました。高畑淳子さんが演じた婆さんには昔、矢能が何かをしてあげたから今でも荷物を置いてもらえているんだろうな、とか。何か事情があって白鳥玉季ちゃんが演じた栞と暮らしているんだろう、とか。過去よりも、今の距離感を重視しました」
◆演じてみて、遠藤さんから見て矢能はどんな男に映りましたか。
「非常に執念が強い男だと思いました。一度巻き込まれた出来事に対してただならぬ思いを込めて突き詰め、きっちりと仇を討つ。自分がこういう男になりたいとは思いませんが、傍目から見ているぶんには魅力的な男なんじゃないでしょうか。栞への愛情表現も不器用だけれど優しいですし」
映画やドラマにバラエティ、CMと引っ張りだこで中年俳優の星でもある遠藤憲一さんが、11月16日公開の映画『アウト&アウト』に主演。日本最大の暴力団・菱口組最高幹部の側近だった矢能政男で今はヤクザ稼業から足を洗ったという、久々にコワモテの役柄を演じている。ヤバい案件に見舞われる一方で、栞という血の繋がらない7歳の少女と暮らす役どころや見どころを聞いた。日頃は本当に気さくで接しやすく、時にお茶目な一面も見せる遠藤さんが語る、目標や夢を実現させるための術は「トライしてみよう」と思えるはず!