「スーパー戦隊はヒーローが死んでそのままエンドロールが流れるアンハッピーな結末はありえません(笑)そういう意味では期待通りの結末をお届けできるので、スカッとした気分を味わって下さい」
ココリコ田中直樹さんが謎のイケメン名探偵エルロック・ショルメ役を演じた映画『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アン・フィルム)』が8月4日に公開。スーパー戦隊作品への熱い思いや本作の見どころとともに、芸人として芸能界を生き抜く心得を聞いてみると、そこにはシンプル&日常生活で忘れがちな答えが――。
アフレコを含めて3日間は夢のような時間でした…!
──オファーをもらった時の感想は。「すごく嬉しかったです。小さい頃からスーパー戦隊を観てきていて、特に『秘密戦隊ゴレンジャー』のアオレンジャーが好きだったんです。武器の、百発百中の弓に憧れていました。撮影中も、ずっとときめいていたんです。男である限りスーパー戦隊は何歳になっても好きなんだな、と改めて感じましたね」
──撮影は、楽しかったでしょうね。
「アフレコを含めて3日間お邪魔させて頂きましたけど、夢のような時間を過ごしました。自分の出番ではなくても見学したんです。今回の映画を担当された杉原(輝昭)監督の演出も素敵でした。『すごくよかった!』『カッコイイ!』と盛り上げてくださったんです。僕自身は褒められて伸びるタイプなので(笑)楽しかったです」
──他に撮影で印象深かったことは。
「スーツアクターのみなさんは当日、その場でアクションを覚えていたんです。あの吸収力と集中力の高さはすごいと思いました。あとは、スーツアクターの方々も台詞を覚えていて、本番では実際に声を出していらっしゃったんです。多分、そうすることでシーンに厚みやリアリティーが出てくるんでしょうね。他のみなさんも含め、プロフェッショナルが集結した現場だと体感しました。42年間続いているスーパー戦隊シリーズの凄さを目の当たりにしたというか。とにかく濃密な時間でしたね」
──本作はヒーローが大勢出演しますが田中さんにとってのヒーローは。
「ドリフターズや『オレたちひょうきん族』に出ていらっしゃった面々にとんねるずさんやダウンタウンさん…お笑いは小さい頃からずっと好きでした。映画では僕、『ピンク・パンサー』が好きだったんです。ジャック・クルーゾー警部が人生で初めて見たダメな大人だった記憶が今でも鮮明に残っています(笑)だから僕、実写版でクルーゾー警部を演じていたピーター・セラーズも大好きで。国内ではなく海外で挙げるなら、僕にとってのヒーローは彼になるでしょうね」
死ぬ間際にスーパー戦隊に出演したと思い返しそう(笑)
──ダウンタウンさんといえば松本人志さんの鶴の一声で『ガキの使いやあらへんで』に、ココリコさんがレギュラー昇格したという噂が。「僕も周りから『ネットにそう載ってたで』と聞いたことがあるんですが、多分嘘です。当時、東京の吉本興業は芸人の数が少なくて仕事がない僕らがたまたま前説に呼んで頂いただけの話。松本さんも否定されると思います」
──なるほど。それでもココリコさんは芸人になるという夢を叶え人気者になりました。その秘訣は。
「頑張りは必ず誰かが見ていてくれると思うんです。当たり前のことですが、力のあるなしやできる・できないは別として、昔から今も一生懸命に仕事をしています。その頑張りを見てくれていた方々がいるからこそ、自分が今ここにいられる。だから周りの人へ感謝する気持ちも忘れないようにし続けています。あと、『仕事に行くのが嫌やなぁ』と思う日って誰しもあるじゃないですか。でも僕は、今の自分が置かれている環境がそこやから、環境に文句を言わずに頑張ろうとはずっと思っています。若い頃は劇場の仕事しかなくて文句を言うこともあったんです。『テレビに出たいのに劇場の仕事しかないやん!』って。でも、当時の僕らには劇場にしかチャンスがなかったんですよね。劇場で実力を発揮できない芸人が、テレビで結果を出せるわけがない。その事実に気づいて頑張ったら、1つずつステージが上がっていった。僕は遠い未来の目標を叶えることは苦手なので、置かれた環境で精一杯頑張った。そして気づいたらこんなところに来ていた…という感じでしょうか」
──その頑張りがあったからこそ、今の安定した地位を築けたんですね。
「いやいやいや(笑)安定とは程遠いですし、この先もずっと不安でどうなるか分からんまま仕事をしていますよ。仕事と人生に悩むドカントさんの読者と同じです。日々悩みながら生きています。この不安はデビュー当時から今も変わりませんね」
──ですが本作出演は立派な実績では。
「僕、死ぬ間際に『スーパー戦隊に出演できたんだ…!』と思い返すぐらいに自分の中ではすごいことだと思っています(笑)男は絶対に好きな世界観なんですけど、20〜30代はちょうど一時期、スーパー戦隊から離れる年代なんですよね。でも、久しぶりに観て頂きたいです。スーパー戦隊はアンハッピーでは終わらないですから。ヒーローが死んでそのままエンドロールが流れるとか、ありえないですから!(笑)そういう意味では期待通りのハッピーな結末をお届けできるので、スカッとした気分を劇場で味わって下さい」
INFORMATION
■映画『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アン・フィルム)』
【INFO&STORY】
異世界から現れた異世界犯罪者集団ギャングラーによる犯罪の消滅と、ルパンレンジャーの正体を暴くことを目的に、名探偵エルロック・ショルメが来日。ギャングラーの襲撃に備えて警備につくパトレンジャーと、ギャングラーが持つルパンコレクションを狙って登場するルパンレンジャー、そしてギャングラーの三つどもえの混戦が繰り広げられる。そんな中でルパンレッドとパトレン1号が異世界にさらわれてしまい……。「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」(テレビ朝日系日曜午前9時30分から放送中)の劇場版で、『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』と2本立て上映。
【CAST&STAFF】
出演/伊藤あさひ・結木滉星・濱正悟・横山涼・工藤遥・奥山かずさ・元木聖也(声の出演)三ツ矢雄二・釘宮理恵/温水洋一・アイクぬわら(超新塾)/田中直樹(ココリコ)
原作/八手三郎
脚本/香村純子
監督/杉原輝昭
配給/東映
公式HP
8月4日(土)ロードショー
劇場版「ビルド・ルパパト」製作委員会
(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映 (C)2018テレビ朝日・東映AG・東映
PROFILE
田中直樹(たなか・なおき)
1971年4月26日生まれ 大阪府出身
遠藤章造とのお笑いコンビ・ココリコとしてお笑い番組やバラエティのみならず、映画やドラマで俳優としても活動。近年の映画出演は『金メダル男』『増山超能力師事務所 激情版は恋の味』など。公開待機作に映画『あの日のオルガン』がある。主演ドラマ「うつヌケ」は18年秋からネット配信。
■映画『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アン・フィルム)』
【INFO&STORY】
異世界から現れた異世界犯罪者集団ギャングラーによる犯罪の消滅と、ルパンレンジャーの正体を暴くことを目的に、名探偵エルロック・ショルメが来日。ギャングラーの襲撃に備えて警備につくパトレンジャーと、ギャングラーが持つルパンコレクションを狙って登場するルパンレンジャー、そしてギャングラーの三つどもえの混戦が繰り広げられる。そんな中でルパンレッドとパトレン1号が異世界にさらわれてしまい……。「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」(テレビ朝日系日曜午前9時30分から放送中)の劇場版で、『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』と2本立て上映。
【CAST&STAFF】
出演/伊藤あさひ・結木滉星・濱正悟・横山涼・工藤遥・奥山かずさ・元木聖也(声の出演)三ツ矢雄二・釘宮理恵/温水洋一・アイクぬわら(超新塾)/田中直樹(ココリコ)
原作/八手三郎
脚本/香村純子
監督/杉原輝昭
配給/東映
公式HP
8月4日(土)ロードショー
劇場版「ビルド・ルパパト」製作委員会
(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映 (C)2018テレビ朝日・東映AG・東映
PROFILE
田中直樹(たなか・なおき)
1971年4月26日生まれ 大阪府出身
遠藤章造とのお笑いコンビ・ココリコとしてお笑い番組やバラエティのみならず、映画やドラマで俳優としても活動。近年の映画出演は『金メダル男』『増山超能力師事務所 激情版は恋の味』など。公開待機作に映画『あの日のオルガン』がある。主演ドラマ「うつヌケ」は18年秋からネット配信。
取材・文/内埜さくら 撮影/おおえき寿一