意欲的に舞台出演を重ねる女優の秋吉織栄さんが6月8日から12日までシアターKASSAIで上演の『The Fiend with Twenty Faces 幻燈の獏』に作品の軸となる登場人物の秘書・文江役として出演。役作りや作品の魅力、“営業活動”と称して楽しむお酒のこと以外に、普段の彼女からは想像もつかないような一面も披露!?してくれました。
「殺人事件を皮切りに、さまざまな出来事が起こります。ミステリー小説を読んでいるようなハラハラした展開に目を離せなくなると思います」
実は毒舌で母から「意地悪役が適任」と言われたことも
──6月に出演する舞台ですが、ストーリーを教えて下さい。「舞台は1940年冬の満州で、映画『怪人二十面相』の制作発表で殺人事件が起きます。その事件を皮切りにさまざまな出来事が起こります。観客のみなさんはミステリー小説を読んでいるようなハラハラした展開に目を離せなくなると思います。私は高田淳さん演じる満州映画協会の理事長、甘粕正彦の秘書、文江役を演じます。甘粕から別の男性へと心が揺れ動く女性なので、複雑な女心を表現してほしいと言われました」
──なるほど。本作に限らず役作りをする時の方法は?
「役の状況に酷似した人が周りにいるか探して、実際に話を聞きます。4月の舞台では60歳の女性を演じたので、静岡の母と祖母に会いに行きました。 街中でじっくり人間観察もします。秘書を演じるのは初めてですけど、知人にいるので話を聞きに行くつもりです。ただ、秘書って仕事ができるオーラを放っている印象があって佇まいからしっかりしている感じがするから、苦戦しそうではありますけどね」
──秋吉さんは話すスピードもゆったりしていますし、ふんわりした印象が強いですからね。
「そう思われがちですけど、実は仲がいい人には結構、毒舌なんです。言葉をオブラートに包まないんですよね。母に『イジメる役とか意地悪な役は地でいけるね』と言われたこともあるんです(笑)だからきっと、何度か共演して今回も一緒の木本夕貴ちゃんや鈴木聖奈ちゃん、小川大悟さんにはお酒を飲んだ時、遠慮なくズバズバ言っちゃうんだろうなあ…(苦笑)」
自分の素を曝け出せるから共演者と飲むのが楽しみ!
──共演者のみなさんとお酒を飲むのも楽しみのうちですもんね。「そう、だから顔合わせで宣言したんです。夏と聞いてイメージするものを答える質問があって、私は雲と答えたんですね。その答えを使って自己PRする時間を1分間与えられた時に言いました。『私は掴みどころがないとよく言われますけど、飲みに行けばどんな人間か分かってもらえると思います。だから早くみなさんと飲みに行きたいです』って」
──酔うとどうなるんですか?
「テンションが高くなってよくしゃべります。明るいお酒ですね。ただ、かなり強いみたいで最初、顔が赤くなった私を心配してくれていた人が私より先に潰れてしまうという…」
──それじゃあ彼氏になる人は大変かもしれませんね(笑)
「しかも私、“俺についてこい”的な男らしい人が理想なんですね。でも同年代は草食系が多いし、自分が男らしい性格のせいか、ナヨナヨした人に好かれやすいんです。その上、猫アレルギーの人が増えてるらしいじゃないですか(秋吉さんは自宅で愛猫2匹を飼育中)。地元・静岡の仲良し4人組中、独身は私だけだし、10代の頃から結婚願望があったんですけど、先は遠そうですね」
若作りせずとも色っぽい由美かおるさんが目標です
──あら。でも女優業は着々と進んでいますが、目標は?「昔から今も変わらず由美かおるさんが目標です。おじいちゃんとおばあちゃん子だったから、『水戸黄門』の入浴シーンを小さい頃に観て以来、ずっとファンなんです。無理に若作りをしていないのに色っぽくて美しい。女性の理想像だと思います」
──では、少しでも理想像に近づくためにしていることは。
「毎回、楽屋にお気に入りの香水を3つ持って行って、気分で使い分けてます。母の遺伝で匂いに敏感で、香りでテンションが上がって“演者モード”に切り替わるんです。自分の中では大切な儀式ですね。天井に向かって一吹きして自分がクルッと一回転してシャワーのように浴びるから、事前に断りは入れても楽屋が同じ人には笑われますけど(笑)もちろん今回も、ささやかな儀式を続けていきますよ。秋吉織栄の初舞台を、ぜひ劇場でご覧ください」
INFORMATION
■舞台『The Fiend with Twenty Faces 幻燈の獏』
INFO&STORY
舞台は、1940年冬。皇紀2600年(昭和15年)は阿部定恩赦、南京政府成立、ナチスドイツの進撃、パリ無血開城、近衛内閣成立し、シナ事変を解決に乗り出す日独伊軍事同盟・東京ダンスホール閉鎖。そんな時代…。港で冷やし珈琲をすする男、神田は満州映画協会の理事に就任した元陸軍憲兵大尉・甘粕正彦を追って単身、満州へ渡る。東洋一の映画撮影所は、新作「怪人二十面相」の製作発表で、熱気に包まれていた。そんな中、殺人事件が起こる。死体の傍らには「二十面相参上」と書かれた紙片。事件が動き出す。
CAST&STAFF
出演/白井那奈・高田淳・土田卓・百合沙・小川大悟・秋吉織栄・星璃・鈴木聖奈・結束友哉・津和野諒・水野夏子・山本光・山藤桃子・山下哲平・高野祐樹・奥本糸生里・高見澤文彬・図師光博・吉田宗洋・木本夕貴
脚本・演出/細川博司(バンタムクラスステージ)
企画・プロデューサー/前田和紀・榊原大輔
企画制作/ACRAFT・シアターKASSAI
公式HP
6月8日(水)から6月12日(日)までシアターKASSAIで
(C)ACRAFT / シアターKASSAI ALL RIGHTS RESERVED.
PROFILE
秋吉織栄(あきよし・おりえ)
1986年7月1日生まれ 静岡県出身
女優、タレント。「方言彼女。」シリーズやマルヰイメージガールZESTガールズなどで人気に。近年の主な作品にドラマ「山本周五郎 人形時代劇」第12話「めおと蝶」、舞台「居酒屋夢の郷殺人事件2016春」「母の桜が散った夜」などがある。本作を機に、宮内かれんから改名した。
公式Twitter
■舞台『The Fiend with Twenty Faces 幻燈の獏』
INFO&STORY
舞台は、1940年冬。皇紀2600年(昭和15年)は阿部定恩赦、南京政府成立、ナチスドイツの進撃、パリ無血開城、近衛内閣成立し、シナ事変を解決に乗り出す日独伊軍事同盟・東京ダンスホール閉鎖。そんな時代…。港で冷やし珈琲をすする男、神田は満州映画協会の理事に就任した元陸軍憲兵大尉・甘粕正彦を追って単身、満州へ渡る。東洋一の映画撮影所は、新作「怪人二十面相」の製作発表で、熱気に包まれていた。そんな中、殺人事件が起こる。死体の傍らには「二十面相参上」と書かれた紙片。事件が動き出す。
CAST&STAFF
出演/白井那奈・高田淳・土田卓・百合沙・小川大悟・秋吉織栄・星璃・鈴木聖奈・結束友哉・津和野諒・水野夏子・山本光・山藤桃子・山下哲平・高野祐樹・奥本糸生里・高見澤文彬・図師光博・吉田宗洋・木本夕貴
脚本・演出/細川博司(バンタムクラスステージ)
企画・プロデューサー/前田和紀・榊原大輔
企画制作/ACRAFT・シアターKASSAI
公式HP
6月8日(水)から6月12日(日)までシアターKASSAIで
(C)ACRAFT / シアターKASSAI ALL RIGHTS RESERVED.
PROFILE
秋吉織栄(あきよし・おりえ)
1986年7月1日生まれ 静岡県出身
女優、タレント。「方言彼女。」シリーズやマルヰイメージガールZESTガールズなどで人気に。近年の主な作品にドラマ「山本周五郎 人形時代劇」第12話「めおと蝶」、舞台「居酒屋夢の郷殺人事件2016春」「母の桜が散った夜」などがある。本作を機に、宮内かれんから改名した。
公式Twitter
Interview&Text/内埜さくら Photo/おおえき寿一