目標は世界一の嫌われ者行く先々で命を狙われる人間になりたい。
知人の飼っている金魚を食べてみたり、「ブックレビュー」と称した動画で本を燃やしてアカウント停止を食らったり……。過激すぎる動画を投稿し、炎上を繰り返しながら月70万円もの広告収入を得て生活しているYouTuber・シバター。確信犯的な炎上商法、演出されたヒールキャラのようでもありながら、想定外のヒドい言動を次々と繰り返し、多くの人から本気で嫌われている彼に、配信者としての生き様と、その裏に隠された信念を聞いた。
──動画配信をはじめたのはいつ頃ですか?
「08年の終わり頃ですね。永井先生という配信界の有名人が、リスナーからビールやタバコをもらったり、女にモテていたりする様子を見て、『俺もいろいろもらいたいし女のコを食いたい』と思って」
──欲望に忠実な理由ですね(笑)シバターさんといえば炎上ですが初期に物議を醸した配信は?
「有名な配信者が突然配信をしなくなり、『まさか死んでるんじゃないの?』と軽いノリでネットで住所がバレていた彼の家に向かったら、本当に死んでいた……という動画ですかね」
──……本当に笑えない話じゃないですか!
「彼の家に着いたら、玄関は閉まっているけど窓は開いていて本気で心配になって警察を呼んだら亡くなっていたんです。炎上商法が得意で、非難も文句も歓迎する俺でも、さすがに配信したのは道中の様子のみで、現場は撮影しませんでした」
──それにしてもスゴい体験ですね……。
「あと、友だちが飼っていた金魚を捌いて食べた動画も炎上しました。飼い主には了承をとっていたんですけどね。最近のアイスバケットチャレンジの動画も、『障害者をバカにしてんだろ!』という非難のコメントが多かったです。でも、2ちゃんで1日に5000件くらい、俺への非難の書き込みが集まっていた時期もあったので、少し非難されたくらいじゃ今は何も感じません」
──現実生活で何か被害にあったことは?
「誰かのイタズラで、自宅に救急車、パトカー、消防車が一斉に来たことはありましたね(笑)ポストにコンドームが入っているとか、小さなイタズラや嫌がらせは日常茶飯事です」
──同じYouTuberのHIKAKIN氏の本をこき下ろし、最後に燃やす動画もヤバかったんじゃ……。
「本人とは面識もあるし、『燃やしていいですか?』と了承もとったんですが、彼もまさか本当に燃やすとは思ってなかったでしょうね。彼には何の恨みもないんですけど、それでも僕は100%の気持ちで悪口を言えるし、ヒドいこともできる。だから今は本当に嫌われていると思います(笑)」
──そうやって炎上を繰り返しつつ、今は脱サラもして動画で月70万円を稼いでいるそうですね。
「好きなことでお金を稼げているので、クソ上司の下で働いていた会社員時代と比べるとストレスはゼロですね。悪口を書かれるとか、動画のネタが浮かばないとかは、大したことじゃありません」
──また、以前から総合格闘技をやられていて、最近はプロレスラーの活動も増えていますよね。
「総合時代もロープを使ってアックスボンバーを決めたり、『パンチ打ってこい!』と挑発して本当に打たれてKOされたりと、1人でプロレスみたいなことをやっていました(笑)中学生の頃からずっとプロレスファンだった人間なので」
──今はガンバレ☆プロレスやユニオンプロレスで活躍中ですが、レスラーとしてのスタイルは?
「ゴープロ(頭や身体に付けるカメラ)で選手目線のプロレス動画を撮影・配信したり、炎上商法的なスタイルを持ち込んだりと、リングでも他の人がやらないことをやらなきゃと思っています。また、自分の配信を見ている10代、20代の人たちの大半は普段プロレスを見ない人たちなので、彼らをプロレスファンにしたいですね」
──ではこの先の人生の野望を最後に。
「世界一の嫌われ者ですね。世界を飛び回りながら、行く先々で命を狙われる存在になりたいです」
PROFILE
シバター
YouTubeの広告収入で暮らすYouTuberであり、プロレスラーとしても活躍。 Youtubeへの動画投稿での月間収益は平均70万円程度で、過激なネタを扱う炎上芸を得意とする。プロレスラーとしてはガンバレ☆プロレス、ユニオンプロレスなどに参戦している。
YouTube Channel
公式HP
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YouTubeの広告収入で暮らすYouTuberであり、プロレスラーとしても活躍。 Youtubeへの動画投稿での月間収益は平均70万円程度で、過激なネタを扱う炎上芸を得意とする。プロレスラーとしてはガンバレ☆プロレス、ユニオンプロレスなどに参戦している。
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取材・文/古澤誠一郎