「馬場大輔のこと、私はカッコイイと思います! 道端で告白の練習を するとか、普通の人はしないですよね。それが泥臭くてカッコイイ。 大輔にはどこかしらみなさん、親近感が沸くと思います」
制作発表会見に訪れた記者は何と1人! 宣伝してくれる媒体も僅かという大コケを予感させた映画『くそガキの告白』が、監督やキャストの努力により大ヒットの内に幕を下ろし、12月3日にDVDとしてリリースされる。映画監督を夢見る不細工な青年と売れない女優が、叶わない夢と非情な現実にもがく姿を描いた青春ムービーだ。DVDの発売を記念して、ヒロイン木下桃子役を演じた田代さやかちゃんが登場。撮影の裏話や彼女のアノ噂が事実か否かにも迫ります!
ラジオ番組でも映画でもムチャぶりばかりされます
──毎週土曜日、18時から3時間生放送のラジオ番組『マジカルスノーランド』(NACK5)でパーソナリティーを務めていますよね。大変ですか?「生放送ももちろん大変なんですが、リスナーのみなさんから頂くメールテーマのムチャぶりには毎回、四苦八苦してます。『朝起きて哀川翔さんに変身していたとしたらその時の第一声は?』とか、難易度が高いんですよ(笑)。野球のオフシーズンに放送されていて主にウインタースポーツを紹介する番組なので、放送を聴いてくれた方々にはゲレンデで心地よ~く滑って頂きたいんですけど、私は滑りたくないという」
──お、上手い! 田代さんがヒロイン役を演じた映画『くそガキの告白』でも、ムチャぶりされたそうですね。
「そうなんですよ。クランクアップ前日までラストシーンの台本が完成していないのに、鈴木(太一)監督にエチュード(即興)をやってと言われて、台本がないからさすがに難しいってキャストのみんなで言ったんですね。それでも結局1~2時間演じたのに、翌朝になっても台本が完成していなくて。だったら夜、台本を書いてくれたらいいのに! とみんな言っていました(笑)。でも、そのお陰で全員でつくったっていう手作り感がありますね」
私は濃厚キス担当なのでディープキスは慣れてます
──ラストシーンが前夜まで未完成って、監督は映画に対するこだわりがないのでしょうか。「ね。私も現場にいて度々そう思いました。演技は基本的に、本当にこれでいいの!? ってぐらい、何でもOKを出してくれました。だから時々、解釈が難しいシーンもありますけど(苦笑)…監督って言葉選びのセンスが天才的なんですよ。『オレの顔、死ね!』という言葉とか、普通あまり出て来ないじゃないですか。そういうセンス溢れる言葉が盛りだくさんですよ」
──では、キスシーンへのこだわりもなかったんですか?
「それがですね~、そこだけはものすごくこだわりがあったんですよ(笑)。キングオブコメディの今野(浩喜)さんと私のキスシーン、長回しした上にどんなポジションになっても絶対に唇同士を離すなって指示を受けたんです。私はなぜか作品でディープキスをする役が多くて、自分のことを“ディープ担当”と呼んでるんです(笑)。唇を離さずキスし続けるのは難しかったですね。だって変なプレイになっちゃいそうで(笑)」
決めたことは放棄しない性格結婚までバージンを守ります!
──今野さんが演じた、自分の顔にコンプレックスを持ち、映画監督を目指しながらも映画を撮らない馬場大輔という男を、田代さんはどう思いますか。「私はカッコイイと思います! 道端で告白の練習をするとか、普通の人はしないですよね。それが泥臭くてカッコイイ。あの役は監督がご自身を投影したらしいんですけど、現実と理想のギャップに苦しむことって誰にでもあるじゃないですか。だから、大輔にはどこかしらみなさん、親近感が沸くと思います」
──演じた木下桃子とご自身の似ているところは?
「うれしいことに、監督が私を想像しながら本を書いてくれたらしいので、結構似てるところはありますね。桃子は若干ネガティブですけど、私も休日に友だち誘って誰にもヒットしないと、激しく落ち込みますから」
──桃子と同様に、田代さんも処女を守ってるんですよね?
「それ、ネタじゃないんですよ。小5で胸が大きくなり始めてから、胸が大きいって理由だけで遊び人ってレッテルを貼られ続けてきたから、結婚するまで守ります! でも本当は『そんな約束、見た目で分かるわけじゃないし、破ればいいじゃない』と思う自分もいるんですよ。だけど、一度自分で決めたことは絶対にやり通さないと気が済まないんですよね。しかも、一度始めたら途中でやめることも嫌いで、ダンスを習うために愛知から上京すると決めた時も、高校3年間、同じ飲食店でバイトして、100万円以上は貯めました。店長から、パートのおばちゃんより信頼されるバイトだったんですよ(笑)。昔から、ルールを一度自分に課したら絶対に守ると決めているので、変えられないんでしょうね。もっといい加減になっちゃえばいいのに、自分(笑)」
INFORMATION
■映画『くそガキの告白』
INFO&STORY
容姿に強いコンプレックスを抱く32歳の大輔は、映画監督になることが夢だった。しかし、格好つけてばかりで映画を撮ろうとはせず、周囲からあきれられる日々。一方、女優を目指す25歳の桃子は、オーディションに落ち続け、まともな役がもらえない。ある日、そんな2人が撮影現場で出会い…。この世の不安も不条理も根こそぎ笑い蹴飛ばす、とことん熱い青春コメディ映画が誕生。本作がデビュー作の鈴木太一監督が自らの境遇と経験をもとに執筆した脚本で撮り上げ、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」史上初の四冠を受賞した作品が遂にDVD化。
CAST&STAFF
出演/今野浩喜(キングオブコメディ)・田代さやか・辻岡正人・今井りか・仲川遥香(JKT48)・北山ひろし・高橋健一(キングオブコメディ)・石井トミコら
監督・脚本/鈴木太一
公式HP
Happinetから12月3日発売。3900円(税込)
PROFILE
田代さやか(たしろ・さやか)
1985年9月9日生まれ 愛知県出身
T154B93W58H88のHカップボディーを武器にグラビアやバラエティ番組、女優として活躍。映画はほかに「実写版18倫」「ケータイ小説家の愛」「キシメンちゃん」などに出演。公開待機作に12月21日公開の「麦子さんと」がある。JCN「東海ふるさとタイム」レギュラーMC。10月からNACK5「マジカルスノーランド」(土曜午後6時)のメインパーソナリティを務めている。
公式ブログ
公式Twitter
■映画『くそガキの告白』
INFO&STORY
容姿に強いコンプレックスを抱く32歳の大輔は、映画監督になることが夢だった。しかし、格好つけてばかりで映画を撮ろうとはせず、周囲からあきれられる日々。一方、女優を目指す25歳の桃子は、オーディションに落ち続け、まともな役がもらえない。ある日、そんな2人が撮影現場で出会い…。この世の不安も不条理も根こそぎ笑い蹴飛ばす、とことん熱い青春コメディ映画が誕生。本作がデビュー作の鈴木太一監督が自らの境遇と経験をもとに執筆した脚本で撮り上げ、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」史上初の四冠を受賞した作品が遂にDVD化。
CAST&STAFF
出演/今野浩喜(キングオブコメディ)・田代さやか・辻岡正人・今井りか・仲川遥香(JKT48)・北山ひろし・高橋健一(キングオブコメディ)・石井トミコら
監督・脚本/鈴木太一
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Happinetから12月3日発売。3900円(税込)
PROFILE
田代さやか(たしろ・さやか)
1985年9月9日生まれ 愛知県出身
T154B93W58H88のHカップボディーを武器にグラビアやバラエティ番組、女優として活躍。映画はほかに「実写版18倫」「ケータイ小説家の愛」「キシメンちゃん」などに出演。公開待機作に12月21日公開の「麦子さんと」がある。JCN「東海ふるさとタイム」レギュラーMC。10月からNACK5「マジカルスノーランド」(土曜午後6時)のメインパーソナリティを務めている。
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Interview&Text/内埜さくら Photo/谷口達郎