今年３月に異例の上映延長で話題を呼んだ映画が『こたつと、みかんと、殺意と、ニャー。』とタイトルを新たに続編の公開が決定した。木嶋のりこちゃんが前作に引き続きニャー役を、南結衣ちゃんが２代目こたつ、酒井蘭ちゃんが２代目みかんを演じている。今回も単なる百合映画に留まらず、ラストで驚きのどんでん返しがあり、観客の心を掴むこと必至だ。３人には、映画を観るだけでは分からない、現場での裏話やプライベートの“百合疑似体験”について語ってもらった。
──今回、百合作品に出演されましたが、みなさんは同性に告白された経験はありますか？
酒井「実はつい最近、『蘭のこと、ライクじゃなくてラブなんだよね』って告白されました。境界線超えてきたーっ!!　と思いましたよ（笑）。でもそれが撮影前だったので、私が演じたみかんｚｗｅｉを演じるのに役立ったからよかったですけど」

南「それを聞いて思い出しました、私もありましたね。高校生の頃、『結衣のこと好き？』って聞いたら『うん！』と即答されて、別の友だちが『それってつき合いたいってこと？』と質問したら、また、『うん!!』って（笑）。同性に告白されるのって、意外と身近なできごとなのかも」

木嶋「私は高校生の時、ファーストキスを女の子に奪われたし（笑）この３人はは全員、女の子から思いを寄せられた経験者ってことですね」

南「でも、さすがにキスシーンは恥ずかしかったですよ。撮影初日の最初のシーンがのりちゃんとのキスだったんですけど、場所が道路だったから自転車に乗った高校生の男の子にじーっと見られたりして。女の子とキスすること自体が初めてだったから、余裕がなかったんです」

酒井「私も！　女の子とのファーストキスの相手が結衣ちゃんだったから正直、どうしていいのか分かりませんでした」

──木嶋さん以外は本作に初出演、初主演ですよね。
酒井「だから前作を観て準備したんですけど、難しくて３～４回以上は繰り返し観ました」

木嶋「そうなんだよね。観てもらうと分かるんですけど、終わり方が微妙だから、受け取る人によって解釈の仕方が違うんです。だから私も続編を撮るって聞いた時はうれしいのと同時に、どうやって続けるの!?　とも思いました」

──どうでしたか、共演してみて。
木嶋「劇中の３人と同じように私たちも撮影期間は同じ部屋で過ごしたんですけど、蘭ちゃんがですね…短パンを脱ぎっぱなしにするんですよ。しかも足の形が残ったまま脱ぎ散らかすという（笑）」

酒井「あはは、あったね！　のりちゃんがお姉ちゃんみたいに頼りになるからつい、甘えちゃったんです」

南「と言いつつ、この２人は大の虫嫌いで、退治担当は私だったんですよ。２人の『キャーーッ!!』って叫び声が聞こえる場所には虫がいるって分かるから、クモもバッタも私が手掴みで外に逃したんです」

木嶋「そうそう、あの時の結衣ちゃん、男前だった～！」

──その雰囲気が映画でも十分、伝わってきますよね。
木嶋「そうなんです。今回、私の中でこの作品は『ピュアラブ』で、爽やかなシーンが多いから、この仲の良さも十分に活かされたのではないかと」

南「のりちゃんは爽やかなシーンの出番が多かったからそう思うんじゃない？　私は蘭ちゃんとベッドでイチャイチャする撮影、ホント大変だったんです。フリートークだったからお弁当のおかずについて話をしたんですけど、ほぼボツで、しかもそんな話からどうやってしっとりさせればいいんだという苦労を味わいました（笑）」

酒井「私は本当に髪を切るシーンが一番力が入りました。いい感じで泣けて、そこに全力投球したから燃え尽きそうにもなりましたけど」

木嶋「とにかく今回は、女の子のちょっとエッチでかわいい映画を観たいっていう人は映画館でびっくりすると思うので、心して観てくださいね～」