叶えたい夢がある若者にこそタクシードライバーは、いい商売
～あの志茂田景樹の息子が語るガッツリ稼げるタクシー業界のススメ～

　奇抜なファッションでお茶の間の人気者となった実父・志茂田景樹氏ともに、かつてはタレントとしても活躍していた下田大気さん。挑戦と挫折をくりかえした若き日を経て、たどり着いたタクシー業界で、たちまち年収８００万円を稼ぎだす〝カリスマドライバー〟へと転身をとげた男が語る、高収入を得る〝極意〟とは――。

──著書を拝読したら、タクシー業界のハードルが意外に低いんでビックリしました。
「そうなんです。僕自身もそうやって二の足を踏んでたひとりなんですが、２年はそこで働くって条件さえ飲めば、二種免許の取得費用は会社がぜんぶ持ってくれるし、教習所に通ってるあいだもちゃんと日当はもらえる。そのうえドライバーになってからも最初の３ヵ月は、月給30万円を保証してくれますから、まさに至れり尽くせりです。もちろん各種保険も完備していますしね」

──とはいえ、都心育ちの下田さんのような土地勘のある人でなければ、未経験でいきなり高収入というのはさすがに難しそうです。
「そりゃ、道を熟知していることに越したことはないですけど、実際、僕のところに『弟子にしてくれ』って来た子のなかには、都内の道をほとんど走ったことないって状態から、すでに年収７００万円以上を稼いでるって子も普通にいます。やる気さえあれば、たとえ20代でもそれくらいは稼げてしまうのが、この業界。だからこそ僕は自分がメディアに出ることで、若い人にどんどん入ってきてもらいたいんです」

──ちなみに、弟子というのは？
「実はいま、僕が中心になって〝カリスマ軍団〟っていうのを作ってるんですよ（笑）。まぁ簡単に言えば、メンバー同士が会社の垣根を越えて情報交換をしあったり、定期的に集まって勉強会を開いたりしながら、仲間うちの若手を手取り足取り育ててるって感じですね。あと、それとは別にタクシー専門の人材紹介会社と組んで、運転手になりたい人をいろんな会社に紹介していくビジネスもこの秋からスタートさせる予定です。なんで、〝軍団員〟は今後も絶賛募集中ですよ（笑）」

──では、そもそもどういう人がドライバーに向いてるんでしょう？
「何事にも自分のペースで取り組める人。あとはどんなお客さんに対しても、『ハイハイ』って聞き流せるぐらいに割りきれる人ですね。なにしろ、この仕事をしていれば、若い人からタメ口を利かれることなんてしょっちゅうだし、時には酔ったお客さんに胸ぐらをつかまれることもある。僕も最初のころは、他のクルマに割りこまれるだけでイライラして、すぐクラクションを鳴らしたりしてましたけど、自然と『どうぞどうぞ』って思えるようになりましたしね。そういう意味では人間的にも成長できる仕事だと思います」

──最後に、求職中のドカント読者にタクシー業界の魅力をＰＲしちゃってください。
「この仕事には１業務21時間拘束、１ヵ月のＭＡＸが13業務って決まりがあるんですけど、最大の魅力はやっぱり、その13日間をがんばりさえすれば、普通の人より稼げて、残りの17日間は自分のために使えるってこと。しかも、街を走るだけで次のステップにつながるヒントはたくさん見つかるし、ありえない人たちを乗せていろんな話を聞けるってだけでもスキルアップになる。叶えたい夢や希望がある若い人たちにとっては、こんなにいい商売はないと思いますよ。

　実際、僕がこうして本を書いたり、貯めたお金でラーメン屋をもつこともできたのも、ぜんぶこの仕事のおかげですからね」