「この作品は情報量が多いので、観た後は一度では頭が追いつかず『おかわりしたい(笑)』と感じるほど。何度もご覧頂き、牙狼シリーズでお腹いっぱいになってください」
14年にテレビドラマ「牙狼<GARO>―魔戒ノ花―」が放送された冴島雷牙シリーズの最新作が映画で登場。『牙狼<GARO>―月虹ノ旅人―』が10月4日より劇場公開される。主演を務めた中山麻聖さんを、試写会直後に直撃。涙ぐみつつ、本作への熱い想いや仕事のターニングポイントを聞くと、熱い男としての一面が!
城も繁華街もロケ地は国内日本の良さを伝えられたら
──完成作品を観たばかりだそうですが、目が潤んでいますね。「脱水症状になるかと思うほど泣きました(笑)どんな言葉を並べても陳腐になってしまうぐらい、言い表せないことが悔しいです。ひとつの作品が完成しました、というだけのことなのですが、この作品に詰まっている内容が膨大すぎるんです。僕が冴島雷牙役として携わらせて頂いた数年間だけではなく、牙狼の歴史すべてが凝縮されているんです。シリーズの最初から応援してくださっている方々がご覧になったら、僕よりすごいことになるかもしれません」
──ゲストキャストも豪華です。京本政樹さんや渡辺裕之さんと共演してみて、いかがでしたか。
「京本さんと父(三田村邦彦さん)は『必殺仕事人』シリーズで共演経験があったので、現場では『みぃちゃんの息子なんだよね!?』と気さくに接して頂きました。父との撮影当時の昔話ですとか、牙狼シリーズに関する想いをお話させて頂いたんです。渡辺(裕之)さんとは以前、別の作品で共演させて頂きましたが、まさか牙狼シリーズで共演できるとは夢々考えてもいなかったので、すごくうれしかったです」
──しかも、CGも今までにないほど画力がありますし。
「牙狼シリーズはCGの美しさが際立ってはいますが、戦うシーンで出てくるお城は、日本に実在しているんです。ドイツのお城をモデルにした、兵庫県姫路にある白鳥城で撮影しました。CGに見えてしまうほど素晴らしいですし、冒頭に出てくる繁華街も日本離れした世界観なので、ぜひ日本の良さもこの作品で伝えられたらと。姫路の他には神戸市や岡山県でも撮影しましたが、『日本にもこんなに素敵な場所があるんだ!』と感激しました。白鳥城のシーンは最初にドローンで全体像を撮影しているのですが、多少の加工はあると思いますけど、本来そのままの姿です」
──みなさんのテンションも上がったのではないかと。
「そうなんです。しかも撮影時期が、牙狼のフィギュアが完成した時と重なったんです。雨宮(慶太)監督が完成品を持ってきてくださったのですが、渡辺さんと小西(遼生)さんと僕の大の大人3人が、お昼ご飯中に子どもを差し置いてフィギュアで遊ぶという事態が起きました(笑)監督も含めですが、ロケ地の影響で子ども以上に子どもに戻っていたのではないかと。だからこそ撮影は楽しかったですし、こういった作品を作ることができたのではないかと思います」
水谷監督から頂いた言葉はすごく深く大切にしています
──俳優業のお話も。仕事をする上で、大切にしていることは。「今年公開になった主演させて頂いた映画で、水谷(豊)監督の『轢き逃げ―最高の最悪な日―』が役者人生のターニングポイントになりました。言葉でアドバイスをくださるだけではなく、ご自分で動いてくださる指導もして頂いて。今でも大切にしているのが『自分の価値観にとらわれず、なるべくフラットな状態を保ってほしい』という言葉でした。監督のおっしゃったことは、どの作品にも共通する言葉で。短い言葉ではありますが、すごく深い言葉で。本当にご一緒できたことに感謝しています」
──冴島雷牙シリーズ待望の最新作です。想い入れの深い作品になったのでは。
「おっしゃる通りです。劇場版の撮影が決まってからかなり時間が経ってしまったので、『ファンのみなさんを待たせて申し訳ないな』という気持ちと『やっと作品を作ることができる』という想いがありました。個人的には、今最も観たい作品であり、一番観たくない作品でもあったんです。理由は自分自身が好きな牙狼シリーズなので、観たら完結してしまうのではないかという想いがあったので…。ただ、この作品は情報量が多いので観た後は一度では頭が追いつかず、『おかわりしたい(笑)』と感じるほどでした。初代からファンのみなさんが観たら“卒業アルバムのような宝箱”と感じて頂けるかと。もちろん最近、ファンになった方々も楽しめますし、本作を機に過去のシリーズ作もご覧頂けたらうれしいです。劇中で列車に乗るシーンがあるのですが、実は5~6個ほど仕掛けが組み込まれているんです。エンドロールで流れる写真を観て『何コレ!?』と思ったら何度もご覧頂き、牙狼シリーズでお腹いっぱいになってください」
INFORMATION
■映画『牙狼<GARO>―月虹ノ旅人―』
INFO&STORY
指令を受け守りし者として日々ホラー狩りをする魔戒騎士・冴島雷牙(中山麻聖)。人の力になりたいと願うマユリ(石橋菜津美)は雷牙の元で日々花を育てる。静かな日常を送る2人であったが、ある満月の夜、2人の前に白き仮面の男・白孔(松田悟志)が現れる。白孔の剣が雷牙を襲う。激突する剣が火花を散らす!白孔の術によって夜の闇を彷徨うマユリ。マユリを追って雷牙は不思議な列車に乗りこむ。列車の汽笛が夜の闇を切り裂く。果たして雷牙はマユリを取り戻すことができるのか?そして白孔の狙いとは?黄金騎士ガロの称号を受け継ぐ冴島雷牙の新たな、そして壮絶な試練が始まる──。
CAST&STAFF
出演/中山麻聖・石橋菜津美・水石亜飛夢・螢雪次朗・江田友莉亜・倉持由香・佐藤大志・川瀬陽太・つぶやきシロー・下條アトム・松田悟志・渡辺裕之/小西遼生・京本政樹(特別友情出演)
原作・脚本・監督/雨宮慶太 アクション監督/横山誠 エンディング主題歌/JAM Project 配給/東北新社
公式HP
10月4日(金)より新宿バルト9ほか全国ロードショー
(C)2019「月虹ノ旅人」雨宮慶太/東北新社
PROFILE
中山麻聖(なかやま・ませい)
1988年12月25日生まれ 東京都出身
04年に映画『機関車先生』で俳優デビュー。14年にはテレビドラマ「牙狼<GARO>-魔戒ノ花-」で主演を務めた。近年の主な作品にNHKBSプレミアム「蛍草 菜々の剣」、映画『轢き逃げ -最高の最悪な日-』がある。
公式Twitter
■映画『牙狼<GARO>―月虹ノ旅人―』
INFO&STORY
指令を受け守りし者として日々ホラー狩りをする魔戒騎士・冴島雷牙(中山麻聖)。人の力になりたいと願うマユリ(石橋菜津美)は雷牙の元で日々花を育てる。静かな日常を送る2人であったが、ある満月の夜、2人の前に白き仮面の男・白孔(松田悟志)が現れる。白孔の剣が雷牙を襲う。激突する剣が火花を散らす!白孔の術によって夜の闇を彷徨うマユリ。マユリを追って雷牙は不思議な列車に乗りこむ。列車の汽笛が夜の闇を切り裂く。果たして雷牙はマユリを取り戻すことができるのか?そして白孔の狙いとは?黄金騎士ガロの称号を受け継ぐ冴島雷牙の新たな、そして壮絶な試練が始まる──。
CAST&STAFF
出演/中山麻聖・石橋菜津美・水石亜飛夢・螢雪次朗・江田友莉亜・倉持由香・佐藤大志・川瀬陽太・つぶやきシロー・下條アトム・松田悟志・渡辺裕之/小西遼生・京本政樹(特別友情出演)
原作・脚本・監督/雨宮慶太 アクション監督/横山誠 エンディング主題歌/JAM Project 配給/東北新社
公式HP
10月4日(金)より新宿バルト9ほか全国ロードショー
(C)2019「月虹ノ旅人」雨宮慶太/東北新社
PROFILE
中山麻聖(なかやま・ませい)
1988年12月25日生まれ 東京都出身
04年に映画『機関車先生』で俳優デビュー。14年にはテレビドラマ「牙狼<GARO>-魔戒ノ花-」で主演を務めた。近年の主な作品にNHKBSプレミアム「蛍草 菜々の剣」、映画『轢き逃げ -最高の最悪な日-』がある。
公式Twitter
撮影◎おおえき寿一 取材・文◎内埜さくら