今年1月に再演され話題になった舞台の連動映画『ONLY SILVER FISH -WATER TANK OF MARY’S ROOM-』が11月24日より公開される。小槙まこさんが本作に対して「絶対に二度は観たくなる」と断言する理由は? 演じた“バレッタの女”が巻き起こすラストについてや家族大好きという小槙さんに、ほっこりと温まる家族とのエピソードも聞いた。
大好きな家族に裏切られるという
設定を役に与えて演じました…
──1月に上演された舞台と今月公開の映画、先に着手したのはどちらですか。「映画です。先に撮影したことで共演キャストの方や西田(大輔)監督と関係が築けて打ち解けるきっかけになったので、よかったです。撮影の合間も楽しかっです。楽屋が広い和室で皆さんと一緒にいる時間があったので、血のりをつけたまま騒いだり、深夜までの撮影が続いた日にメチャクチャ寒かったので、毛布を畳に敷いて上からもかぶって、ストーブの前で川の字で寝たりしました。スタッフさんが優しいし、キャストの中では、年下のほうなので皆さんに頼りっぱなしでした」
──キャストは同じでも舞台と映画では演じる役が異なるとか。
「私を含めキャストの皆さん全員、舞台と映画では真逆の役を演じているんです。私の場合、舞台では“ラトーヤ”といってかなり気が強い女の子を演じました。映画のバレッタの女役は、少しひ弱な部分があります」
──とはいえあの役は…。
「最後にどんでん返しをするんですよね。台本を読んだ時は私も『この人怖いっ!』と思いました。だから、西田(大輔)監督に相談したんです。『最後のシーンで観客は不意をつかれるはずだから、そこまでは自然に怯えている感情を出して大丈夫』とアドバイス頂き、気持ちが楽になりました」
──演じる際、役柄の背景を考えることはありますか?
「この作品に限らず、台本には書かれていない役の過去を考えるようにしています。本作で私が演じる役は、ゲームに参加した理由が描かれていないんです。監督に聞いたら『ないよ』と言われたので(笑)自分の家族に置き換えました。彼女はたぶん、家族が好きすぎて裏切られたことがショックだったんだと…」
「まさか!」の連続で絶対に
二度は観たくなる作品です!!!
──家族大好きな小槙さんに実際、起こったらどうですか?「家族大好きなので、家族にだけは裏切られないと信じたい…いえ、絶対に私のことは裏切りません! この前も姉が泊まりに来て、夜中2時頃まで家の中で動画を撮って遊びました。今年の年末年始は家族が(地元の大分県から)上京するので、一緒に年越しをする予定です。想像するだけで頬が緩みます。楽しみ。一番下の弟は、幼い頃は姉と私がバッチバチのケンカをしていましたから大変だったと思います(笑)」
──作品になぞらえた質問も。戻りたい過去はありますか?
「中学生ですね。部活の軟式テニスに熱中していて、高校受験に失敗してしまい…。高校生活はすごく楽しかったんですが、学費の面で親に申し訳なかったなって。保育の短大に進学して資格も取ったのに保育士になっていませんし。でも、両親がこのお仕事を応援してくれていますし、今の生活が充実しているので、結果的によかったと感じています」
──最後に小槙さんが思う、本作の魅力を教えて下さい。
「どのシーンを切り取ってもネタバレになるので、お伝えするのが難しいんですよね。初号試写を観て思ったんですけど、絶対に二度は観たくなると思います。『まさか!』の連続なので、観終わった後にもう一度観て確かめたくなるんです。二度目は裏が読めるから、二度といわず何度でも観てほしい。それぞれの登場人物が抱えている過去と、私の役が最後に巻き起こすどんでん返しにも注目して頂きたいです」
INFORMATION
■映画『ONLY SILVER FISH -WATER TANK OF MARY’S ROOM-』
INFO&STORY
とある洋館に集められた男女。彼らの目的は、本当の名を呼ぶことで過去を振り返ることができる“オンリーシルバーフィッシュ”という一匹の魚だった。しかし魚の本当の名を知ることができるのは、これから行われるゲームの勝者ただ1人。最初のゲームは、全員で一斉に指をさして脱落者を1人決めるものだったが…。07年に初演され、18年にも再演された同名舞台の映画版。舞台版の設定だけをそのままに、登場人物も全く異なる別のストーリーが展開。18年の舞台版と同じキャスト陣がそれぞれ別のキャラクターを演じる。
CAST&STAFF
出演/松田凌・皆本麻帆・玉城裕規・高柳明音(SKE48)・伊藤裕一・山口大地・小槙まこ・双松桃子・菊地美香・辻本耕志・中村誠治郎・川本成原作・脚本・監督/西田大輔
配給/ベストブレーン
公式HP
11月24日(土)よりシネ・リーブル池袋ほか全国順次公開
(C)2018「ONLY SILVER FISH」製作委員会
PROFILE
小槙まこ(こまき・まこ)
1994年10月6日生まれ 大分県出身
近年の出演作はドラマ「ひよっこ」、映画『ガールズステップ』『TOKYO CITY GIRL 2016「LOCAL→TOKYO」』、舞台「若様組まいる~若様とロマン~」など。舞台「ジーザス・クライスト・レディオスター」は12月12日から紀伊國屋ホールで上演。
公式ブログ
公式Twitter
■映画『ONLY SILVER FISH -WATER TANK OF MARY’S ROOM-』
INFO&STORY
とある洋館に集められた男女。彼らの目的は、本当の名を呼ぶことで過去を振り返ることができる“オンリーシルバーフィッシュ”という一匹の魚だった。しかし魚の本当の名を知ることができるのは、これから行われるゲームの勝者ただ1人。最初のゲームは、全員で一斉に指をさして脱落者を1人決めるものだったが…。07年に初演され、18年にも再演された同名舞台の映画版。舞台版の設定だけをそのままに、登場人物も全く異なる別のストーリーが展開。18年の舞台版と同じキャスト陣がそれぞれ別のキャラクターを演じる。
CAST&STAFF
出演/松田凌・皆本麻帆・玉城裕規・高柳明音(SKE48)・伊藤裕一・山口大地・小槙まこ・双松桃子・菊地美香・辻本耕志・中村誠治郎・川本成原作・脚本・監督/西田大輔
配給/ベストブレーン
公式HP
11月24日(土)よりシネ・リーブル池袋ほか全国順次公開
(C)2018「ONLY SILVER FISH」製作委員会
PROFILE
小槙まこ(こまき・まこ)
1994年10月6日生まれ 大分県出身
近年の出演作はドラマ「ひよっこ」、映画『ガールズステップ』『TOKYO CITY GIRL 2016「LOCAL→TOKYO」』、舞台「若様組まいる~若様とロマン~」など。舞台「ジーザス・クライスト・レディオスター」は12月12日から紀伊國屋ホールで上演。
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撮影◎おおえき寿一 取材・文◎内埜さくら ヘアメイク/山崎惠子