来たる8月22日に公開される新作映画『向日葵の丘 1983年・夏』で、主人公たちの少女時代を演じた、藤井武美さんと百川晴香さん。小誌では、同作をきっかけに意気投合したというふたりを直撃!ヒロインを務めた日韓合作映画もすでに待機中という藤井さんと、目下、『ウルトラマンX』にもレギュラー出演中の百川さんという、旬な若手女優の“素”に迫った──。
プライベートでも意気投合撮影中は“合宿”気分!?
──作品の中では、多香子役の芳根京子さんと合わせて、仲良し3人組という役どころ。実際に共演されてみていかがでしたか?藤井「3人ともオーディションで『初めまして』だったんですけど、不思議とすぐに意気投合しましたね。撮影中の1ヵ月間は、スタッフさんも含めて、森の中にある合宿所みたいなところでずっと寝泊まりしていたから、もう毎日が林間学校みたいで、それがすっごく楽しくて。お風呂とかも、毎日3人で一緒に入ってましたしね」
百川「洗濯も自分たちでしたよね。だから、クランクアップして東京に戻った後の寂しさがもうスゴくて。3人のグループLINEで、『会いたい、会いたい』ばっかり言ってました(笑)」
──舞台になっている1983年といえば、お2人が生まれる前のお話ですよね。演じるにあたっては、当時のことをリサーチしたりも?
藤井「撮影に入る前に、台本に出てくる作品のリストを渡されて、それを自分で探して、観たり聴いたりした感想を監督にメールで送るっていう、“宿題”があったんです。だから、当時の映画や音楽のことはけっこう詳しくなりました。エリカ(百川の役名)なんかは、現場でもわりと観てたしね」
百川「そうそう。撮休の日にひとりで部屋に籠もって、映画を1日に3本とか一気に観たりして。車がないとコンビニにも行けないくらいの場所だったから、その点では、他に誘惑もなくてかなり集中できましたけど(笑)」
藤井「ちょうどその時、私と多香子はスタッフさんに手料理を振る舞おうってことで、キッチンにいたんですけど、あまりに気配がないから、『死んでるんじゃない?』って、時々確認しに行ったぐらいですからね(笑)」
──ちなみに、その時に観た“宿題”の中で、とくに印象に残った作品はありました?
百川「私は、演じたエリカが好きな監督っていう設定だったから、やっぱりヒッチコックの作品には思い入れがありますね。『こういうのが好きなんだなぁ』と思いながら、『鳥』とか『サイコ』とかを観てましたし」
藤井「私は、『戦場のメリークリスマス』。他の作品はちゃんと感想を言えたのに、あの作品だけはなかなか言葉にできなくて…。無意識に身体が拒絶反応を起こしちゃうぐらい、自分の中では衝撃だったんです」
“30年後”も変わらない友人関係を続けたいです──
──劇中では、それぞれの30年後を、常盤貴子さん(=芳根)、田中美里さん(=藤井)、藤田朋子さん(=百川)が演じています。現場で会いました?藤井「私たちの撮影中に、お一人ずつ現場に来てくださって、すごく気さくに話しかけてくださって…。あれは、ホントにありがたかったよね」
百川「常盤さんは、変顔とかも普通にしてくれて、それがすごくキュートでね(笑)しかも、どちらかと言うと、常盤さんたちのほうが、先にクランクインした私たちの演技に合わせてくださった感じで」
藤井「私と多香子は、常盤さんと田中さんが病院の屋上で話すシーンの撮影を見学させてもらったんですけど、なぜかずっと2人で手をつないで、『スゴいね、あれが私たちの30年後なんだね』って言い合ってたんですよ」
──目指すところは、劇中の3人のような、30年後も変わらない友情?
百川「そうありたいですね。何年経っても一緒に映画に行ったりできる友だちでいたいと心から思います。なんなら、今すぐ撮影中の“合宿”してた頃に戻りたいくらいですから(笑)」
藤井「ホント。こうやって話してると、ますます戻りたくなるよね。実際、あの時はプライベートの延長線上で撮影している感じで、カットがかかっても、ずっと笑ってたしね」
──現場がいい雰囲気なのは、きっと観ている側にも伝わると思います。では最後に、おふたりの今後の展望をお聞かせ頂ければ。
百川「この作品の台本を最初にもらった時は、正直、私にはできないなとも思ったんです。でも、やってみたら自分の中で新しい発見もあって、それを楽しいと思うことができた。だから、これからもそういう発見は、どんどんし続けたいなと思います。その上で、周りからは『変わらないね』って言われる人でありたいなと」
藤井「私は、30歳になった時の自分にも、とにかくお芝居を好きでいてほしい。いろんなものを吸収して、成長して、その結果的として藤井武美って名前が、もっともっと広がっていたらうれしいなと思います」
INFORMATION
■映画『向日葵の丘 1983年・夏』冬~』
INFO&STORY
バブル景気前夜の83年。田舎町で暮らす映画好きの女子高生3人組は、町の人々を巻き込んで8ミリ映画を制作していた。ところが、卒業を目前に控えたある日、悲しい出来事が起こり、3人は離ればなれになってしまう。それから30年後、それぞれの人生を歩んでいた3人は、故郷でついに再会を果たす…。1980年代に映画制作に情熱を燃やした女子高生3人組の30年ぶりの再会を常磐貴子、田中美里、藤田朋子共演で描いた人間ドラマ。
CAST&STAFF
出演/常盤貴子・田中美里・藤田朋子・芳根京子・藤井武美・百川晴香・並樹史朗・烏丸せつこ・別所哲也・津川雅彦ら
監督・脚本/太田隆文
製作総指揮/井上浩一
配給/IPSエンタテインメント
公式HP
8月22日(土)より品川プリンスシネマほか全国順次公開
PROFILE
藤井武美(ふじい・たけみ)
1994年12月5日生まれ 東京都出身
11年、ドラマ「高校生レストラン」でデビュー。映画出演は「桐島、部活やめるってよ」「悪の教典」「東京シャッターガール」などがある。ヒロインとして出演の日韓合作映画「風の色」(クァク・ジェヨン監督)は16年春公開予定。
公式HP
百川晴香(ももかわ・はるか)
1995年11月1日生まれ 神奈川県出身
アイドルユニットRu:Run(ルーランリーダーで、音楽活動と並行して、女優としても映画、ドラマなどで活躍。映画出演に「アルプス女学園」「カマトト」「東京闇虫パンドラ」などがある。テレビ東京系「ウルトラマンX」に高田ルイ役でレギュラー出演中。
公式ブログ
公式Twitter
■映画『向日葵の丘 1983年・夏』冬~』
INFO&STORY
バブル景気前夜の83年。田舎町で暮らす映画好きの女子高生3人組は、町の人々を巻き込んで8ミリ映画を制作していた。ところが、卒業を目前に控えたある日、悲しい出来事が起こり、3人は離ればなれになってしまう。それから30年後、それぞれの人生を歩んでいた3人は、故郷でついに再会を果たす…。1980年代に映画制作に情熱を燃やした女子高生3人組の30年ぶりの再会を常磐貴子、田中美里、藤田朋子共演で描いた人間ドラマ。
CAST&STAFF
出演/常盤貴子・田中美里・藤田朋子・芳根京子・藤井武美・百川晴香・並樹史朗・烏丸せつこ・別所哲也・津川雅彦ら
監督・脚本/太田隆文
製作総指揮/井上浩一
配給/IPSエンタテインメント
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8月22日(土)より品川プリンスシネマほか全国順次公開
PROFILE
藤井武美(ふじい・たけみ)
1994年12月5日生まれ 東京都出身
11年、ドラマ「高校生レストラン」でデビュー。映画出演は「桐島、部活やめるってよ」「悪の教典」「東京シャッターガール」などがある。ヒロインとして出演の日韓合作映画「風の色」(クァク・ジェヨン監督)は16年春公開予定。
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百川晴香(ももかわ・はるか)
1995年11月1日生まれ 神奈川県出身
アイドルユニットRu:Run(ルーランリーダーで、音楽活動と並行して、女優としても映画、ドラマなどで活躍。映画出演に「アルプス女学園」「カマトト」「東京闇虫パンドラ」などがある。テレビ東京系「ウルトラマンX」に高田ルイ役でレギュラー出演中。
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撮影◎おおえき寿一 取材・文◎鈴木長月 ヘアメイク&スタイリング/山崎惠子
衣裳:AS KNOW AS PINKY yasutaka sato keika trois
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