NHK連続テレビ小説『花子とアン』でグラドルから女優へと見事に脱皮した冨手麻妙ちゃんが、映画界を牽引する鬼才、園子温監督作で7月11日に公開される映画『リアル鬼ごっこ』でも女優としての新境地を開花。念願だった園監督作出演の経緯や撮影秘話を聞きました。
園監督に会うため出待ちして役をいただくことができました!
──冨手さんは以前から園子温監督作に出演を熱望していましたが、『新宿スワン』で夢が叶いましたよね。監督との出会いは。「どうしても会いたくて、園監督が渋谷でトークショーをすると聞いて私、出待ちしたんです。運良くお会いできた数日後に連絡が来て。『お前がどんな芝居をするのか知らないけど、ちょっとやってみようか』と声をかけて頂いたんです」
──そして香織役をゲットしたと。
「念願でしたからうれしかったですけど、失敗したら終わりですから、気合い入りまくりでしたよ。香織は綾野剛さんが演じる龍彦さんが最初にスカウトする女の子で、台本ではセリフがなかったのに、現場で園監督が“ケータイで彼と喧嘩しながら歩いてる”という演出をしてくださいました」
──監督のお眼鏡に適ったわけですね。新作の『リアル鬼ごっこ』ではセリフが多い役ですよね。
「あの役も『面白い役があるけどやってみるか?』と直接お声がけ頂いて、現場でどんどんセリフを増やして頂いたんです。私はトリンドル(玲奈)さんと一緒にいるシーンが多かったので、撮影前は必死にホットヨガとジムに通ってスタイルを調整しました(笑)」
──役に関してブログでは「超超超ぶっ飛んだ女の子」とお書きになられていましたが。
「挨拶代わりに中指を立てちゃうし、制服の着こなし方も唯一、パンクなんですよ。でも、ぶっ飛んだという意味では、私も人のことは言えないかも。高校時代は1人行動が好きで、友だちとプリクラを撮った記憶がないですから。アニメが好きで、放課後は1人で池袋やアキバのメイド喫茶や男装喫茶に入り浸ってましたからね(苦笑)」
ジェットコースターみたいな映画でパンチラも見どころです(笑)
──念願叶ったという点では、血まみれになることも夢だと話してましたよね。ですが、冨手さんだけ血の量が少なかったような…。「あ、気づきました? ほかのキャストのみなさんみたいに、私もバシャーッ! って血の海に浸りたかったですね。だけど実際に少量でも血糊が洋服や体に付くと、『私もうダメかもしれない』と、演技に集中できるんですよ。また経験したいです」
──最も大変だった撮影は?
「最後に湖に背中から飛び込んで沈むシーンです。撮影したのが2月だったから、スタッフさんから『死なないように血糖値を上げて』と、チョコレートを渡されました(笑)でも私、水に沈むシーンにずっと憧れていたんです。ある映画で生まれ変わりを象徴していたので。私自身もあのシーンを演じてから、人生が180度変わりました」
──具体的に変わった点は?
「今まででは考えられないほど、お仕事が増えました。あとは、『園子温監督の映画に出てたよね』と言って下さる方もすごく増えたんです。ただ『リアル鬼ごっこ』に関してはネタバレになるシーンが多いから、観て下さらないと具体的な話をして盛り上がれないんですよ。何が起こるか分からなくて気が抜けないジェットコースターのような作品で、最後まで“何だコレは!?”という感覚になる映画、とだけお伝えしておきます。二度でも三度でも観てほしい。私はお母さんと観に行きます」
──確かにネタバレはまずいですが、パンチラについては話しておいてほしいです(笑)
「そうですね、女子高生なぜか全員が白パンツということは、お話しておかないと(笑)何百人もいるエキストラの方々まで全員白なんです。園監督ってエロやグロテスクな作品をたくさん創っていらっしゃるのに、女性に対しては少年みたいに夢を持った方なんでしょうね。あのパンチラで作品に“抜け感”が出るので、必要枠だと思います。男性のみなさんは、目の保養になると思いますよ」
INFORMATION
■映画『リアル鬼ごっこ』
INFO&STORY
彼女たちの名前は【ミツコ】【ケイコ】【いづみ】。全員、女子。3人は同じ学校のクラスメート? それとも、まったく見知らぬ女子高生なのか? 平和な日常は突如崩れ去り、“クライマックス”が一気に押し寄せる…。01年に発売されて中高生を中心に人気を博し、映画やドラマなどでもヒットした山田悠介氏の大ベストセラー小説を、園子温監督がオリジナル脚本で新たに映画化。「全国のJK=女子高生」が正体不明の鬼に追われ、命を狙われる。誰が、何のためにJKを追うのか!? 一度乗ったら、降りられない! 恐怖のジェットコースタームービー!!
CAST&STAFF
出演/トリンドル玲奈・篠田麻里子・真野恵里菜・桜井ユキ・高橋メアリージュン・磯山さやか・冨手麻妙・サイボーグかおりら
監督・脚本/園子温
原作/山田悠介「リアル鬼ごっこ」(幻冬舎文庫・文芸社刊)
配給/松竹 アスミック・エース
公式HP
全国ロードショー中
(C)2015「リアル鬼ごっこ」学級委員会
PROFILE
冨手麻妙(とみて・あみ)
1994年3月17日生まれ 神奈川県出身
グラビアを中心に活躍後、近年は映画やテレビドラマ、舞台など女優として活動。NHK「八重の桜」「花子とアン」「花燃ゆ」でも注目を集めた。映画出演はほかに「ハダカの美奈子」「逢いびき」「ライブ」「新宿スワン」などがある。「映画 みんな!エスパーだよ!」は9月4日公開。
公式ブログ
公式Twitter
■映画『リアル鬼ごっこ』
INFO&STORY
彼女たちの名前は【ミツコ】【ケイコ】【いづみ】。全員、女子。3人は同じ学校のクラスメート? それとも、まったく見知らぬ女子高生なのか? 平和な日常は突如崩れ去り、“クライマックス”が一気に押し寄せる…。01年に発売されて中高生を中心に人気を博し、映画やドラマなどでもヒットした山田悠介氏の大ベストセラー小説を、園子温監督がオリジナル脚本で新たに映画化。「全国のJK=女子高生」が正体不明の鬼に追われ、命を狙われる。誰が、何のためにJKを追うのか!? 一度乗ったら、降りられない! 恐怖のジェットコースタームービー!!
CAST&STAFF
出演/トリンドル玲奈・篠田麻里子・真野恵里菜・桜井ユキ・高橋メアリージュン・磯山さやか・冨手麻妙・サイボーグかおりら
監督・脚本/園子温
原作/山田悠介「リアル鬼ごっこ」(幻冬舎文庫・文芸社刊)
配給/松竹 アスミック・エース
公式HP
全国ロードショー中
(C)2015「リアル鬼ごっこ」学級委員会
PROFILE
冨手麻妙(とみて・あみ)
1994年3月17日生まれ 神奈川県出身
グラビアを中心に活躍後、近年は映画やテレビドラマ、舞台など女優として活動。NHK「八重の桜」「花子とアン」「花燃ゆ」でも注目を集めた。映画出演はほかに「ハダカの美奈子」「逢いびき」「ライブ」「新宿スワン」などがある。「映画 みんな!エスパーだよ!」は9月4日公開。
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撮影◎おおえき寿一 取材・文◎内埜さくら