「もし映画と同じ状況下に置かれたら誰も信じられなくなって、私なら 1人で行動するでしょうね。あ、でも1人だと夜が寂しくて怖い…どうしましょう(笑)」
「キャストのみなさんの猟奇的な目と雰囲気が怖くて、『えっ、この人がこんなヒドイことを!?』と現場では本気で不安になりました」こう語るのは、映画「行方不明」で自分自身を演じるという難題に挑戦した、高田里穂ちゃん。「昔からキャピキャピ感がないから年上に見られる」と語る清楚な雰囲気が魅力の現役女子高生女優に、主演作品について話を聞いた。小誌のみに語ってくれた秘話もアリますよ!
津田寛治さんんぼ登場の仕方が意外なので劇場で確認を
──津田寛治さんと想定外の共演をしていて驚きました。「とっても優しい方で常に『大丈夫? 痛くない?』と聞いてくださいました。この言葉が出る理由は映画を観ると分かります。ただ、津田さんは以前からずっと川野監督にラブコールを送っていたのに出番がああいう感じだったので、少し残念がっていたらしいですけど(笑)」
──高田里穂本人役を演じていますが、難しかったのでは。
「自分役のお芝居をするという点ではバランスの取り方が大変でしたけど、川野監督が撮影の合間に私がしゃべった言葉をアドリブでセリフとして取り入れたりしてくれたので、リアリティーは出せた気がします。だから、素の私もたくさん映ってますよ。無人島に迎えに来るはずの船が来なくて、自分撮りカメラの前で涙を流すところとか。私も『お母さん…』って泣くと思います。毎日電話で話すほど仲良しですし、不安な時は的確なアドバイスをくれるから、何でも相談できる友だちみたいな存在なんです」
──監督に何度も怒られるシーンもリアリティー出てましたよ。
「ありがとうございます。でも本当にあんなに怒られたら私は、めっちゃヘコんで、殻に閉じこもってしゃべらなくなると思います…耐えられません(笑)」
気持ち悪さを覚えるフェイク・ドキュメンタリーです
──作品は寒そうな雰囲気が漂ってますね。撮影は3月だとか。「そうなんです! 寒さに弱いのに森の奥で土の上に横たわる撮影をした時は、今まで生きてきた中で一番寒くて、死んじゃうんじゃないかと思うほどでした。ワンピース1枚でしたから鳥肌が立ちましたし、唇は紫色でしたし。あの寒い感じが、逆に恐怖感を出せていたから良かったのかもしれませんけど」
──完成作を観た感想は?
「ファンタジーっぽい作風なのかと予想していたんですけど、リアリティーあふれる映像に仕上がっていました。本当に私がこんなトラブルに巻き込まれているんじゃないか、と観た方が感じるかもしれないほどリアルです。果たして仲間が行方不明になった時、人はどんな心理状態に陥るかっていうドキドキ感を、味わってもらえたらうれしいですね。怖いというよりも、得体のしれない気持ち悪さを覚えるフェイク・ドキュメンタリーです」
──もし劇中と同じ状況下に置かれたら、どうしますか。
「想像したくない状況ですけど、誰も信じられなくなって、1人で行動するでしょうね。あ、でも1人だと夜が怖い…ロケ地は本当に寂しい場所だったんですよ。夜は真っ暗で灯りは海の遠くにぼんやりと映る夜景しかないし。あの状況で1人は怖すぎるし、どうしましょう(笑)」
無人島に持って行くなら紙とペンと毛布の3つですね
──ではベタな質問も。無人島に3つだけ持って行くとしたら?「紙とペンと毛布! 何もなくて暇でしょうから、その時の気持ちを書いたり絵に記して、戻ったら書籍化するとか。つまり、生き延びる気満々です(笑)毛布は映画で寒さを経験したからこそ、ですね」
──優等生イメージが強い高田さんの素顔は?
ご自身の性格を自己分析すると。「う~ん…5歳と6歳上のお兄ちゃんが2人いるので、甘えんぼうで寂しがりやです。2人が20歳を超えてからすごく可愛がってくれるようになったので、たくさん甘えちゃってます」
──もう1つ、素の高田さんを!
「自分が計画したスケジュール通りに動きたいんですけど、何故か電車などに乗り遅れてしまう…。遅刻はしないんですけどギリギリだと焦ってしまいますね(笑)」
INFORMATION
■映画「行方不明」
INFO&STORY
フジテレビ系「放送禁止」の企画、構成、演出を手掛けた長江俊和の脚本で、無人島のおきてを破った若者が巻き込まれる恐怖を描くフェイクドキュメンタリーホラー。ある大学の映画同好会が、女優の高田里穂を主演に招き、自主制作映画の撮影のため無人島を訪れる。撮影は順調に終わるが、何日待っても来るはずの迎えの船がやってこない。携帯電話もつながらない閉ざされた島で不安を募らせる一行。そして島を訪れて6日後、ひとりが死体となって発見される…。12月21日にDVDの発売も決定している。
CAST&STAFF
出演/高田里穂・木ノ本嶺浩・神崎詩織・佐伯大地・宮沢なお・喜多陽子・川畑和雄・佐藤良洋・津田寛治・なだぎ武ら
監督/川野浩司
脚本/長江俊和
制作・配給/ネビュラ
製作・配給協力/オールインエンタテインメント
公式HP
11月10日(土)よりオーディトリウム渋谷にてレイトショー
(C)2012 オールイン エンタテインメント
PROFILE
高田里穂(たかだ・りほ)
1994年8月16日生まれ 福岡県出身
07年、第十代目早稲田塾イメージガールで芸能活動をスタート。雑誌「ピチレモン」専属モデルを経て、10年の「仮面ライダーオーズ/OOO」ヒロイン泉比奈役に抜擢され、注目を浴びる。女優業だけでなく、NHK「すイエんサー」に出演しているほか、13年のNHK「高校講座 化学基礎」MCを務めることが決まっている。ロート製薬のCMハダラボ「極潤」出演。映画はほかに「マリア様が見てる」「蒼箏曲」などがある。
公式ブログ
■映画「行方不明」
INFO&STORY
フジテレビ系「放送禁止」の企画、構成、演出を手掛けた長江俊和の脚本で、無人島のおきてを破った若者が巻き込まれる恐怖を描くフェイクドキュメンタリーホラー。ある大学の映画同好会が、女優の高田里穂を主演に招き、自主制作映画の撮影のため無人島を訪れる。撮影は順調に終わるが、何日待っても来るはずの迎えの船がやってこない。携帯電話もつながらない閉ざされた島で不安を募らせる一行。そして島を訪れて6日後、ひとりが死体となって発見される…。12月21日にDVDの発売も決定している。
CAST&STAFF
出演/高田里穂・木ノ本嶺浩・神崎詩織・佐伯大地・宮沢なお・喜多陽子・川畑和雄・佐藤良洋・津田寛治・なだぎ武ら
監督/川野浩司
脚本/長江俊和
制作・配給/ネビュラ
製作・配給協力/オールインエンタテインメント
公式HP
11月10日(土)よりオーディトリウム渋谷にてレイトショー
(C)2012 オールイン エンタテインメント
PROFILE
高田里穂(たかだ・りほ)
1994年8月16日生まれ 福岡県出身
07年、第十代目早稲田塾イメージガールで芸能活動をスタート。雑誌「ピチレモン」専属モデルを経て、10年の「仮面ライダーオーズ/OOO」ヒロイン泉比奈役に抜擢され、注目を浴びる。女優業だけでなく、NHK「すイエんサー」に出演しているほか、13年のNHK「高校講座 化学基礎」MCを務めることが決まっている。ロート製薬のCMハダラボ「極潤」出演。映画はほかに「マリア様が見てる」「蒼箏曲」などがある。
公式ブログ
Interview&Text/内埜さくら Photo/三瓶康友