
「余命1ヶ月の花嫁」などヒット作を手掛ける廣木隆一監督の「RIVER」が3月10日に公開。ヒロイン蓮佛美沙子さん演じるひかりに好影響を与える重要な役を演じた、小林ユウキチさんに作品の見どころを聞いてきました。感情の奥深くを揺さぶられる本作も大ヒットの予感。気になる人は先行予約をして損ナシですよ!!
名指しで役を頂くのは初めてだったから素直に嬉しかった
廣木監督とは11年公開の映画「軽蔑」以来、二度目のタッグ。同作での芝居が監督の目に留まり、準主役に抜擢された若手俳優の注目株、小林ユウキチさんに独占直撃インタビュー!!──映画「RIVER」が3月10日から公開ですね。地下道の住人、佑二役での出演のいきさつは何だったのでしょうか。
「廣木監督をはじめ、出演させてもらった『軽蔑』の出演者と撮影終わりに飲む機会があって。そこにいた全員が酔っ払った状態で、廣木監督が『時間があったら次、撮るんだけど出なよ』と僕に言ってくださったんです。ノリと勢いで『出ます!』って返事をして…。酒の席だから半分冗談かなと思っていたら、それから1ヵ月ぐらいした時にマネージャーから『廣木組に出ることが決まった』と聞かされて。エキストラかなと思っていたら結構、いい役で。オーディションではなく指名で役を頂くのが初めてだったので、素直にうれしかったですね」
──役作りはどのようにされたんですか?
「実は…毎回そうなんですけど僕は、役を作るというより自分の感情に当てはめて演じているんですよね。役者を始めて5年経つんですけど今回、完成作品を観た時に、役者を始めた頃と役へのアプローチの方法がまったく変わっていないな、と感じました。だから次はもっと違う役の作り方をするっていうのが課題でもあります」
──では劇中、被災地を歩く時はどんな気持ちで?
「映画を撮るって気持ちを強めて歩いたからフィクションの世界にいるような感覚でしたけど、そう切り替えなかったら、うなされるほど心に刻み込まれていたと思います。5人で現地へ行ったんですけど、女性スタッフさんの中にはロケバスの中から出られなくなってしまったり、泣き出す方もいました」
ニュアンス的に人と接する方は自分を発見できる映画です
──本作の題材は、秋葉原無差別殺傷事件ですよね。「娯楽作品ではないのでデートには向かないかもしれないですね。ただ、誰が観ても蓮佛(美沙子)さん演じる、恋人を殺されたヒロインに感情移入できますし、新しい自分を発見できると思います。特に、僕と同世代の、人に対してニュアンス的に接している人にはぜひ観てもらいたいです」
──ニュアンス的に、というのはどんな意味ですか?
「ツィッターやフェイスブックのようなネットの世界で対応するように、何となくっていう感じで、人に接するということです。あまり深く突っ込まないというか。僕もそうでしたけど。僕、年上の先輩と遊ぶことが多いんですね。一番年齢が近い人で28歳。5人で遊ぶんですけど、深いコミュニケーションが好きだからつき合うのは正直、面倒臭い。でもそのつき合いをすることで、ニュアンス的な対応はしなくなった気がします」
──なるほど。本作のテーマは「喪失と再生」ですが、小林さんが喪失したら最も困るものは何ですか。
「向上心、ですね。それがなければ役者は続けていないと思います。そういう意味でも先輩はいい刺激剤。彼らがいなければ芝居って何だろうっていう向上心も沸かなかったので。でも、イヤらしい向上心も持ってますよ。モテたいとか(笑)」
向上心を忘れずに多くを吸収してモテる役者になりたいー!!
──それは健全ですよ(笑)。今後の目標や抱負は。「常に今の自分が嫌なので、向上心を持って進んでいきたいです。人、映画、本…いろんなことを吸収したいですね。知っておかないと損すること、知っておけば芝居に役立つことって、世の中にたくさんあると思うので。チャキチャキした女の子にモテるのも夢です(笑)」
INFORMATION
■映画『RIVER』
【STORY&INFO】ひかり(蓮佛美沙子)は秋葉原の事件で恋人の健治を失って以来、現実世界の時は止まり、未だに彼と過ごした時間だけを生きている。健治が足繁く通っていた秋葉原の街をひたすら歩き、人々を見つめる中で女性カメラマン(中村麻美)、ビルの屋上で会った青年(柄本時生)、メイド喫茶のスカウトマン(田口トモロヲ)、そこで働く同世代の桃(菜葉菜)らと出会う。地下道で暮らす佑二(小林ユウキチ)には親とケンカして家を飛び出してきた過去があった。ふたりが見つめた電器店のテレビ画面には映し出されていたのは―一。「ヴァイブレータ」「余命1ヶ月の花嫁」「軽蔑」の廣木隆一監督が秋葉原殺傷事件をモチーフに、大切な人を亡くし心を閉ざした女性が再び前を向いて歩き出すまでを描いた。
【CAST&STAFF】出演/蓮佛美沙子・中村麻美・根岸季衣・尾高杏奈・菜葉菜・柄本時生・Quinka, with a Yawn・田口トモロヲ・小林ユウキチ・小林優斗(登場順)
原案・脚本・監督/廣木隆一
脚本/吉川菜美
製作/ギャンビット
配給/ギャンビット・トラヴィス
公式HP
■3月10日(土)よりユーロスペースほか全国順次ロードショー
(C) 2011 ギャンビット
PROFILE
小林ユウキチ(こばやし・ゆうきち)
1988年6月3日生まれ 東京都出身
高校在学中、オーディションに合格し07年、映画「アルゼンチンババア」で銀幕デビュー。以降も映画のフィールドを中心に活動し、主な出演作に「椿三十郎」「三本木農業高校、馬術部 ~盲目の馬と少女の実話~」「軽蔑」「ステキな金縛り」「マイウェイ 12.000キロの真実」「ヒミズ」がある。

【STORY&INFO】ひかり(蓮佛美沙子)は秋葉原の事件で恋人の健治を失って以来、現実世界の時は止まり、未だに彼と過ごした時間だけを生きている。健治が足繁く通っていた秋葉原の街をひたすら歩き、人々を見つめる中で女性カメラマン(中村麻美)、ビルの屋上で会った青年(柄本時生)、メイド喫茶のスカウトマン(田口トモロヲ)、そこで働く同世代の桃(菜葉菜)らと出会う。地下道で暮らす佑二(小林ユウキチ)には親とケンカして家を飛び出してきた過去があった。ふたりが見つめた電器店のテレビ画面には映し出されていたのは―一。「ヴァイブレータ」「余命1ヶ月の花嫁」「軽蔑」の廣木隆一監督が秋葉原殺傷事件をモチーフに、大切な人を亡くし心を閉ざした女性が再び前を向いて歩き出すまでを描いた。
【CAST&STAFF】出演/蓮佛美沙子・中村麻美・根岸季衣・尾高杏奈・菜葉菜・柄本時生・Quinka, with a Yawn・田口トモロヲ・小林ユウキチ・小林優斗(登場順)
原案・脚本・監督/廣木隆一
脚本/吉川菜美
製作/ギャンビット
配給/ギャンビット・トラヴィス
公式HP
■3月10日(土)よりユーロスペースほか全国順次ロードショー
(C) 2011 ギャンビット
PROFILE

1988年6月3日生まれ 東京都出身
高校在学中、オーディションに合格し07年、映画「アルゼンチンババア」で銀幕デビュー。以降も映画のフィールドを中心に活動し、主な出演作に「椿三十郎」「三本木農業高校、馬術部 ~盲目の馬と少女の実話~」「軽蔑」「ステキな金縛り」「マイウェイ 12.000キロの真実」「ヒミズ」がある。
取材・文/内埜さくら 撮影/谷口達郎