File.43 日本プロ麻雀連盟所属 中野妙子プロ
──亜細亜大学卒とのことですが、大学では何を専攻していましたか。
「法学部です。入学当時は将来の夢がFBIだったんですけど、なれないものなんですね(笑)だからというわけではありませんが、大学時代に演劇を始めました。演劇は時間もお金もかかるので、融通が利く雀荘でバイトをすることにしたんです」
──雀荘を選んだ理由は?
「私が幼い頃、父が会社の人を自宅に呼んで麻雀をしていた姿を見ていたから馴染みがあったんです。大学時代は周りの男友達が打っていたんですけど、ルールを知らない私は参加させてもらえなくて。だからルールを覚える意味もありました」
──そこからプロへの道のりは。
「大学を卒業してからも演劇を続けつつ雀荘でバイトをしていたのですが、お店の責任者をやってみないかと打診されたんです。責任者を4年続けて辞めてからは、事務や飲食店でバイトをしていました。でもやはり麻雀が好きなので戻ろうと思い、戻るのなら憧れていたプロになると決めて13年に日本プロ麻雀連盟のテストを受けて合格しました」
──現在はプロとして地方へゲストに呼ばれる機会が多いですよね。
「個人的には食べ物が美味しい北海道と沖縄は、何度でも行きたいですね(笑)地方へ行くと一番の楽しみでもある久しぶりのお客様に会えるし、とても有り難いです」
──麻雀の醍醐味って何ですか?
「自分の思いを投影させられる点です。性格もハッキリと出るので毎回、『私ってダメな人間なんだな〜』と思いながら打っています…」
──ダメな人間って!(笑)
「打っているとダメな自分が出てしまうんです。我慢しなければいけないシーンで強気に出て失敗すると、やっぱり我慢しておけばよかったと反省するんですよね。それでも改善できずにまた、ワガママな自分が出てしまうっていう」
──そのワガママぶりは恋愛面にも出るのでしょうか。
「好きな人には思ったことをすぐ口にしてしまうせいか、私の中ではワガママだとは感じていなくても周囲からは指摘されます。例えば会いたくなったら相手の都合を考えずに、『会いたい!』と言ってしまうんですけど、必ず会ってくれなくてもいいんですよね。ただ伝えたいだけなので、『はいはい、よしよし』とおおらかな対応をしてくれたら」
──相手には麻雀力を求めますか?
「私がプロとして活動することに反対しなければ、打てなくてもOKです。日頃から打つ人なら、おつき合いする前に一度は打ちたいですね。店員への態度や負けた時の感じがキレイな、マナーのいい人が好きなので。ゲームでは、我慢できる場面では自制心を働かせて、勝負どころでは恐れずイケる勝負強い男性なら最高かもしれません」
──中野プロも今年は好発進していますから、勝負強いのでは?
「いえ、私はまだまだです。でも、4月から女流Aリーグに昇級して、女流桜花を目指せる位置まで来たので女流桜花を獲るのが目標です。連盟チャンネルで生放送なので今から緊張もありますが、精一杯頑張りたいと思います。チャンネルではほとんど毎日対局を放送しているのでそれを通じて少しでも多くの方に麻雀に興味を持ってもらえたらと思ってます」
──結婚願望は…。
「同年代が焦っている時期に麻雀ばかりしていて、気づいたら焦る時期をすぎてしまったんです(笑)急いだほうがいいのは分かっているんですけど、今も休日は連盟の先輩や友人にセットをやってもらう事が多いですね。いつか出会って結婚するとは思いますけど、しばらくは無理かもしれませんね」
PROFILE
中野妙子(なかの・たえこ)
8月4日高知県生まれ。
趣味は麻雀、映画鑑賞、読書、食べること、カラオケ。
オンライン麻雀「ロン2」参戦中。第2回&第8回さかえ杯優勝。
公式Twitter
中野妙子(なかの・たえこ)
8月4日高知県生まれ。
趣味は麻雀、映画鑑賞、読書、食べること、カラオケ。
オンライン麻雀「ロン2」参戦中。第2回&第8回さかえ杯優勝。
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企画・取材・文/内埜さくら 撮影/近藤誠