『名無し』
白昼のファミリーレストランで起きた、不可解な無差別大量殺人事件。
防犯カメラに映っていたのは、凶器を持っているはずなのに“何も握っていない”中年男だった――。『名無し』は、目に見えない力を宿した右手を持つ“名もなき男”をめぐる、異色のヒューマン・ディザスター。原作・脚本・主演を務めるのは佐藤二朗。自身が漫画原作から立ち上げた念願の企画を、城定秀夫監督の手で実写映画化した。共演には丸山隆平、MEGUMI、佐々木蔵之介ら実力派が集結。凶器なき殺人事件という異様な導入から、人間の歪みと狂気、そして“名前”にまつわる恐るべきルールが浮かび上がっていく、唯一無二の怪作である。

白昼のファミリーレストランで、客も店員も無差別に襲われる残忍な大量殺人事件が発生する。防犯カメラには、容疑者らしき中年男の姿がはっきり残されていた。だが、男が相手を刺しているように見えるにもかかわらず、そこにあるはずの凶器だけが、どうしても見えない。
捜査を進める刑事・国枝たちは、男が過去に「山田太郎」と名乗っていたこと、そして素性不明の遺棄児として育った人物であることを突き止める。さらに自宅からは血まみれの遺体と、不穏な痕跡の数々が見つかる。やがて捜査線上に浮かび上がるのは、“右手”にまつわる常識外れの力だった。見えない凶器、消える痕跡、そして名前を知られることによって発動するルール。理屈では説明できない現象の先に、男の過去と恐るべき真実が姿を現していく。
本作最大のフックは、**「見えない凶器」と「右手の三原則」**という強烈な設定にある。触れたものが視界から消え、触れられた命は死に至り、相手が自分の名前を知らなければ効かない――という異様なルールが、サスペンスとしての緊張感を一気に高めていく。
その危険な世界観を支えるのが、佐藤二朗の怪演と、城定秀夫監督の手腕だ。虚実の境界を揺さぶる映像と音響演出によって、“目に見えない狂気”がじわじわと観客を侵食していく。また、丸山隆平、MEGUMI、佐々木蔵之介らの存在が、単なる異能スリラーに終わらせない人間ドラマの厚みを加えている。奇抜な設定の奥にあるのは、人が抱える孤独や歪み、そして社会のタブーに踏み込む不穏な問い。見えない恐怖に、最後まで目が離せない一本だ。



2026年5月22日(金)全国ロードショー
【原作・脚本・主演】佐藤二朗
【監督・共同脚本】城定秀夫
【出演】佐藤二朗、丸山隆平、MEGUMI、佐々木蔵之介 ほか
【配給】キノフィルムズ ©佐藤二朗 永田諒 / ヒーローズ
©2026 映画「名無し」製作委員会
公式HP










































