【取材こぼれ話】「教えてパイセン!直撃インタビュー!!」はコロッケさん
◆数年前、後輩から「少し休んで下さい。後続がいますから」と言われたそうですが、目指すは生涯現役ですか?「先日、ジョイントコンサートでご一緒させて頂いた美川(憲一)さんが73歳、五木(ひろし)さんが70歳なのに、自分だけ『もうそろそろ…』というのは無理ですよ。北島(三郎)さんだって80歳まで舞台に立っていらっしゃったんですから、僕が『休みたいな』と思う時は辞める時でしょうね。もしくは、別に目的を見つけた時です。休む理由が見つからないし、ものまねのコロッケは一生続けていきたい。続けていく中でどこまでものまねを極めるかと、後輩に自分の精神を受け継いでいってもらうという課題もありますし。自分がすべて正しいわけではないので、悔い改めながら試行錯誤していくんでしょうね」
◆「僕はものまねをする時に、お客様に喜んでもらえるかどうかを第一に考えているんです。『コレを演るから観てよ』という押しつけはイヤで。後は『もうちょっとやればいいのに』という少し手前でいなくなるようにしているんですね、必ず。余韻を残して終わらせたほうがみなさんの楽しみが増えますし、僕は多くの種類の芸を観て頂けるので」
◆「人には役割分担があって、僕は自分を中間職だと思っているんです。団塊の世代と若い世代の中間にいるので、新しいことも古いことも分かる。だから、僕の世代の言うことが一番、受け入れてもらえる時代なのかなと思っています」
ものまねタレントの代表格といえばこの御方、コロッケさん。ひとつの特徴をデフォルメする唯一無二のパフォーマンスで常に新境地を開拓しているが、6月16日公開の初主演映画『ゆずりは』では笑いと芸名を封印。本名の滝川広志名義で妻を自殺という形で失った葬儀社の営業部長・水島正二役を熱演している。インタビュー中は物腰柔らかでサービス精神旺盛なトークを展開。大御所にもかかわらず人を気遣う精神や仕事観を育んだエピソードにも肉迫する!