【取材こぼれ話】「異能者 ちょっとお話いいですか?」は稀見理都さん
◆著書の『エロマンガ表現史』では、エロ表現の規制についても言及していた稀見理都氏。
「テレビでおっぱいを映さなくなったのも業界の自主規制」と語り、次のように続ける。「最近の深夜アニメでは、女性のおっぱいが映りそうになると、閃光が走って見えなくなったり、湯けむりが立ったりしますよね。でも例外があり、深夜アニメ『LUPIN the Third-峰不二子という女-』(2012年)で峰不二子が登場したとき、乳首もバーンと映ったことがありました。それが映せたのは、『不二子が乳首を隠すのはおかしいしだろう』という、制作者側の忖度だったそうです(笑)。エロの規制には明確な判断基準もありませんし、自治体のキャラクターに萌え的な要素が入ったときも怒る人と怒らない人がいますから、人の意識もバラバラなんですよね」
◆男性だけが楽しんでいると思われているエロマンガだが、実は女性も多く読んでいるそう。
「日本は実は、女性向けのポルノメディアが世界一豊かな国とも言われています。ボーイズラブも、ティーンズラブも乙女ゲーもありますし、最近はネットの発達のおかげで、男性向けのエロメディアに触れる女性も増えてきています」
最近のエロマンガによく登場する、現実ではありえないレベルの巨乳(通称:超乳・奇乳)。昔からエロマンガに登場していた謎の「触手」。「らめぇ」「くぱぁ」などの独特な言葉や擬音……。これらの表現が生まれた背景を、膨大な資料をもとに研究しているのが稀見理都氏だ。その研究活動の内容と新著『エロマンガ表現史』について話を聞いた。
◆著書の『エロマンガ表現史』では、エロ表現の規制についても言及していた稀見理都氏。
「テレビでおっぱいを映さなくなったのも業界の自主規制」と語り、次のように続ける。「最近の深夜アニメでは、女性のおっぱいが映りそうになると、閃光が走って見えなくなったり、湯けむりが立ったりしますよね。でも例外があり、深夜アニメ『LUPIN the Third-峰不二子という女-』(2012年)で峰不二子が登場したとき、乳首もバーンと映ったことがありました。それが映せたのは、『不二子が乳首を隠すのはおかしいしだろう』という、制作者側の忖度だったそうです(笑)。エロの規制には明確な判断基準もありませんし、自治体のキャラクターに萌え的な要素が入ったときも怒る人と怒らない人がいますから、人の意識もバラバラなんですよね」
◆男性だけが楽しんでいると思われているエロマンガだが、実は女性も多く読んでいるそう。
「日本は実は、女性向けのポルノメディアが世界一豊かな国とも言われています。ボーイズラブも、ティーンズラブも乙女ゲーもありますし、最近はネットの発達のおかげで、男性向けのエロメディアに触れる女性も増えてきています」
最近のエロマンガによく登場する、現実ではありえないレベルの巨乳(通称:超乳・奇乳)。昔からエロマンガに登場していた謎の「触手」。「らめぇ」「くぱぁ」などの独特な言葉や擬音……。これらの表現が生まれた背景を、膨大な資料をもとに研究しているのが稀見理都氏だ。その研究活動の内容と新著『エロマンガ表現史』について話を聞いた。
PROFILE
稀見 理都(きみ・りと)
美少女コミック研究家、インタビュアー、ライター。日本マンガ学会所属。『増補エロマンガ・スタディーズ』(永山薫、ちくま文庫)の監修、『いちきゅーきゅーぺけ』(甘詰留太、白泉社)のエロマンガ時代考証を担当。企画「エロまんがとSF」にて第24回暗黒星雲賞受賞。15年、16年に北米最大のアニメイベントANIME EXPOに「HENTAIスペシャリスト」の肩書きでゲスト招待され講演を行なう。著書に『エロマンガノゲンバ』(三才ブックス)がある。
公式Twitter
稀見 理都(きみ・りと)
美少女コミック研究家、インタビュアー、ライター。日本マンガ学会所属。『増補エロマンガ・スタディーズ』(永山薫、ちくま文庫)の監修、『いちきゅーきゅーぺけ』(甘詰留太、白泉社)のエロマンガ時代考証を担当。企画「エロまんがとSF」にて第24回暗黒星雲賞受賞。15年、16年に北米最大のアニメイベントANIME EXPOに「HENTAIスペシャリスト」の肩書きでゲスト招待され講演を行なう。著書に『エロマンガノゲンバ』(三才ブックス)がある。
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