「テーマは、男と女のむき出しの愛。現代のれんを演じるために、私も下着や洋服をスタイリストさんと一緒に選んだので、同世代の方にも観て頂きたいです」
巷の話題をさらった映画「ヌードの夜」(石井隆監督)から17年。女優・佐藤寛子をヒロインに、主演・竹中直人演じる紅次郎の新しい物語「ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う」が10月2日から公開決定。フルヌードも辞さない体当たり演技に初挑戦した佐藤さんに、映画について語っていただきました
1人の女性としてヌードは当然だから抵抗はなかった
──ヒロインを演じた映画「ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う」が10月2日に公開ですね。この話が来た時、どう感じましたか。「れんという女性を演じられるか不安でしたが、『やりたい、 誰にもやらせたくない』と思いました。石井監督の作品は以前から大好きで、このお話を頂く前から何本も観ていたんです。『死んでもいい』や『フリーズ・ミー』、『夜がまた来る』とか。前作の『ヌードの夜』も観ていて、素敵な作品だけど人の深淵をえぐる容赦のない感じに惹かれていました」
──好きな監督の作品だからこそ、一糸纏わぬ姿になることもいとわなかった?
「というよりも1人の女性が生きていく中で、ヌードになるのは当然の行為ですよね。1日に一度はお風呂に入るわけですから。だから私にとって脱ぐことは、普通で当たり前のこと。特に抵抗はありませんでした」
──相手役の竹中直人さんとは、どのように関係構築を。
「私が何かをするというよりも、竹中さんにすごく気遣って頂きました。2人のシーンがある前に、竹中さんが実際に現場で体験した怖い話をしてくれたり。雰囲気のある撮影所だったので、怖すぎて笑ってしまいリラックスできました」
男と女のむき出しの愛がテーマの濃い内容の映画です
──役作りはどのように?「1ヶ月ポールダンスの練習をしていく中で、体を動かしてれんという女性を掴んでいきました。頭で役作りをすると、現場で柔軟に対応できなくなるタイプなんです。共通点は、女性という性別のみ。私ならもっと上手く立ち回るのに…という部分が多々あり、いろんなことを考えるきっかけにもなりましたね」
──撮影で大変だったシーンは。
「ドゥオーモという洞窟で撮影する前に、監督から『洞窟自体がれんになる』と言われ、理解できずに苦労しました。自分をリセットする芝居だったから、パワーが要りましたね。徹夜も体力的には辛かったです。石井監督から焼き肉や鰻弁当など精がつく食事を出された時は徹夜になる、という噂も今回初めて目の当たりにしました」
──作品の見どころは?
「人間が見たくない部分まで描いた、現代には稀な内容の濃い映画です。テーマは、男と女のむき出しの愛。観ると自分と向き合う糸口にもなるので、観て考えて、楽しんでもらいたいですね。私は現代のれんを演じるために、下着や洋服をスタイリストさんと一緒に選んだので、同世代の方にも観て頂きたいです」
エマニュエル・ベアールの老いを隠さない潔さが憧れ
──佐藤さんなら本作を誰と観ますか。「もしいるなら、恋人と。で、『私がれんの立場だったら…』と想像しながらも彼氏には『ヌード見てたよね?』と詰め寄るかも知れません(笑)。でも1人で観るのもオススメですよ」
──オフ時の過ごし方は。
「隙あらば旅行に行きます。今度お休みがとれたら、島根へ行ってみたいですね。大好きな温泉がたくさんあるし、天然石が豊富らしいので、アクセサリーを作りたいです」
──では、女優としての今後は?
「役は縁だと考えているので、天に任せて次の役を楽しみに待ちつつ、目の前の仕事には自分の力を惜しみなく出し切るようにしていきたいです。16歳からこのお仕事をしてきた私には、何かを表現することしかできないので」
──目標とする女優はいますか。
「エマニュエル・ベアールです。自然体で、老いをも受け入れる潔さに憧れています」
INFORMATION
■映画『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』
【STORY&INFO】
なんでも代行屋を営む紅次郎(竹中直人)はある日、美少女れん(佐藤寛子)から命の恩人だという女性・多絵を探して欲しいと依頼される。少ない手がかりを頼りに多絵の足取りを辿って行くと、男たちにその人生を翻弄され、堕ちていった女性の姿が浮き上がってくる。それはなんと、依頼人の少女れんの人生だった。彼女を救いたいと思った紅次郎は、後戻りのできない愛憎の渦へと巻き込まれていく一「死んでもいい」「夜がまた来る」の石井隆監督と竹中直人が再びタッグを組み、二人の代表作の一つである93年公開の映画「ヌードの夜」から約17年、命をかけて愛した女を救おうとする男の純情と、それすらも利用し自らの運命を再生させようとする女の壮絶な愛憎劇が誕生した!!
【CAST&STAFF】
出演/竹中直人・佐藤寛子・東風万智子・井上晴美・宍 戸錠/大竹しのぶ
監督・脚本/石井隆
製作/角川映画・クロックワークス・ファムファタル
配給/クロックワークス
公式HP
10月2日(土)より全国ロードショー
(C)2010 映画「ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う」製作委員会
PROFILE
佐藤寛子(さとう・ひろこ)
1985年2月17日生まれ 神奈川県出身
オーディション応募をきっかけに02年、映画「スケアー~地獄の課外授業~」(内田栄治監督)でデビュー。その後、T160B85W55H85という抜群のスタイルを武器に、グラビア界を席巻。07年から本格的に女優活動を開始、現在は女優として映画やドラマ、舞台など芝居の道を邁進中だ。映画は他に「『超』怖い話A~闇の鴉」「東京フレンズ The Movie」「東京の嘘」「クローズド・ノート」「インモラル~凍える死体~」「花のあすか組NEO!」「ゲーム☆アクション」などに出演。11年1月29日公開の「白夜行」(深川栄洋監督)では、刑事・笹垣の妻・笹垣克子役で出演するなど、今後の活躍が期待される。
公式ブログ
■映画『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』
【STORY&INFO】
なんでも代行屋を営む紅次郎(竹中直人)はある日、美少女れん(佐藤寛子)から命の恩人だという女性・多絵を探して欲しいと依頼される。少ない手がかりを頼りに多絵の足取りを辿って行くと、男たちにその人生を翻弄され、堕ちていった女性の姿が浮き上がってくる。それはなんと、依頼人の少女れんの人生だった。彼女を救いたいと思った紅次郎は、後戻りのできない愛憎の渦へと巻き込まれていく一「死んでもいい」「夜がまた来る」の石井隆監督と竹中直人が再びタッグを組み、二人の代表作の一つである93年公開の映画「ヌードの夜」から約17年、命をかけて愛した女を救おうとする男の純情と、それすらも利用し自らの運命を再生させようとする女の壮絶な愛憎劇が誕生した!!
【CAST&STAFF】
出演/竹中直人・佐藤寛子・東風万智子・井上晴美・宍 戸錠/大竹しのぶ
監督・脚本/石井隆
製作/角川映画・クロックワークス・ファムファタル
配給/クロックワークス
公式HP
10月2日(土)より全国ロードショー
(C)2010 映画「ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う」製作委員会
PROFILE
佐藤寛子(さとう・ひろこ)
1985年2月17日生まれ 神奈川県出身
オーディション応募をきっかけに02年、映画「スケアー~地獄の課外授業~」(内田栄治監督)でデビュー。その後、T160B85W55H85という抜群のスタイルを武器に、グラビア界を席巻。07年から本格的に女優活動を開始、現在は女優として映画やドラマ、舞台など芝居の道を邁進中だ。映画は他に「『超』怖い話A~闇の鴉」「東京フレンズ The Movie」「東京の嘘」「クローズド・ノート」「インモラル~凍える死体~」「花のあすか組NEO!」「ゲーム☆アクション」などに出演。11年1月29日公開の「白夜行」(深川栄洋監督)では、刑事・笹垣の妻・笹垣克子役で出演するなど、今後の活躍が期待される。
公式ブログ
取材・文/内埜さくら 撮影/池田 悟 ヘアメイク/大和田京子(SLANGinc.) スタイリスト/石野美穂(オランジェ)