和田瞳さんが美しき遊女役で初主演、初ヌード、初キス&ベッドシーン、そして関西弁と初尽くしで挑んだ映画『悲しき天使』が近日公開。「仕事が大好きで、私の恋人です」と断言する和田さんは、台本にもびっしりと丁寧な文字を書き込み、取材用に話したい内容もA4用紙1枚に書いて準備してくれていました(すごく努力家!)。濡れ場だけではない、観ると切なくなる本作の見どころとは。さらに女性ファンが増えると予想して、最も力を入れているというスキンケア法についても聞きました。
負けず嫌いで台本を読んだ時からメチャメチャ燃えました
──本作で、初ヌードと濡れ場への挑戦が話題になっていますね。「ファンの方々から残念がる声が上がっていることは知っていますけど、私は前向きな気持ちで臨みました。今はヌードを厭わない女優さんが増えていらっしゃいますよね。私は子役時代から少しでもチャンスがほしいと思ってこのお仕事をしていて、『全裸監督』のような作品も世の中に受け入れられているので、この作品は絶好の機会だと思えたからです。しかも、舞台で何度も再演されている名作で、私が演じた一美は、自分の実年齢より年上の28歳。脚本を執筆した森岡(利行)監督が、映画用に私と同じ24歳(撮影当時の年齢)に書き換えてくださったのですが、負けず嫌いなので『どうやって演じよう』と、台本を読んだ時点からメチャメチャ燃えていました(笑)」
──濡れ場の撮影は過酷だったとか。
「撮影時は空調の音をマイクが拾わないようクーラーを消すんですけど、まだ蒸し暑い9月だったんです。激しく動いた私は汗びっしょりになってしまって、相手役の茂を演じていてほぼ動きがない水野(勝)さんから心配されるほどでした。あのシーンは私にとっても挑戦でしたが、水野さんにとっても挑戦だと思います。『アイドル業に支障をきたさないですか!?』と感じるほどでしたから」
──完成作品を観ると確かに! と頷けます。遊女役を演じるために、スタイル調整はしたのでしょうか。
「ジムに通っていたんですが、遊女が筋トレをしていたらおかしいので、撮影の3ヶ月前からジム通いをエステのマッサージに変えました。でも、やせすぎのカラダは一美には似合わないので、少しプニッとしたスタイルを目指したんです。私にとってはベストな状態ではないですが、一美にとっては、最適なカラダだと思います」
──肌の美しさも印象的でした。
「一番力を入れているのがスキンケアなのでうれしいです。基礎化粧品は価格的に高いと続けられないので、質より量と決めています。プチプラコスメで人気のナチュリエのハトムギ化粧水を、お風呂上がりに全身に塗っているんです。あと美白注射や白玉点滴、ビタミン注射にビタミン剤…お給料の大半が美容代に消えています(笑)」
深く切ない純愛ストーリー!90分間見逃さないでください
──遊女役を演じるために、参考にしたことはあるのでしょうか。「映画は『吉原炎上』や『陽炎』など、題名を覚えきれないほど観ました。あとは、実際に現地を見たかったので大阪まで行って、タクシーの中から飛田新地を見ました。私と同じぐらいの年齢の女性がカラダを売っている現実をどう演じられるかと考えながら時間を費やし、あの風景をしっかりと思い浮かべながら演じたつもりです。赤いドレスの一美は新地太夫の中で一番の売れっ子で、ニコニコしてお客さんを迎え入れます。ほんの数秒ですけどセーラー服の一美は、売られて初めてなので少し表情がこわばっています。その違いを観てもらえたらうれしいです」
──森岡監督からはどんな演出が。
「私が一美に対して持っていた印象を監督が信じてくださったのか、演出はほぼありませんでした。一美はすごく芯が強い女性なんですけど、自分に全く自信がなくて臆病で、でも、誰にも助けを求めていないという、すごく孤独な女性なんです。ただ一度だけ、何度も撮り直したシーンがありました。茂の顔を見て『好きや』と言って、車の中から逃げていくシーンです。私の目線が定まらなかったんです。終わった後は監督に『よく頑張ったな』と褒めて頂いて、夜はみんなでお酒を飲みました」
──最後に改めて映画の魅力を。
「遊郭で働く一美と、そこに迷い込んできた茂が出会ったことで人生観が変わってしまうような深い純愛に落ちるところが見どころのひとつだと思います。その上で周りの登場人物も、それぞれが事情を抱えているので全編を見逃さずに観てほしいというのが私からのお願いです。きっかけは『濡れ場があるから観たい』でもいいので、素敵で切ないラブストーリーをぜひ劇場で。関西出身で、ゴリゴリの関西弁を話すマネージャーにスパルタで鍛えられた、私の関西弁にも注目して下さい」
INFORMATION
■映画『悲しき天使』
INFO&STORY
忘れんとってな ウチのこと……。時代から取り残されたような大正建築の遊郭が立ち並ぶ歓楽街。大きな借金を抱えた無職の男・茂(水野勝)はその遊郭で一美(和田瞳)という美しい遊女と出会い、女の心のケアをする女師という生き方を選んだ。そして、人生の欲望と悲喜劇が蠢く遊郭という場所で、一美と茂は泥を飲み込み、地獄を彷徨うような恋に堕ちて行く―――。『淳平、考え直せ』『夜明けまで離さない』の森岡利行監督が、美しき遊女と遊郭に流れ着いた青年の悲愛を描いた作品で、和田瞳が映画初主演で体当たりのベッドシーンにも挑戦した。
CAST&STAFF
出演/和田瞳・水野勝・川上奈々美・重松隆志・森田亜紀・円谷優希・山田奈保・赤羽一馬・水越嗣美・大迫可菜実・酒井健太郎・那波隆史・柴田明良・お宮の松(友情出演)・中西良太・三浦浩一・木下ほうか
脚本・監督/森岡利行 原作/山之内幸夫
配給/キングレコード・ブラウニー
8月7日(金)よりシネマート新宿にて2週間限定レイトショー
公式HP
(C)2020キングレコード
■映画『悲しき天使』
INFO&STORY
忘れんとってな ウチのこと……。時代から取り残されたような大正建築の遊郭が立ち並ぶ歓楽街。大きな借金を抱えた無職の男・茂(水野勝)はその遊郭で一美(和田瞳)という美しい遊女と出会い、女の心のケアをする女師という生き方を選んだ。そして、人生の欲望と悲喜劇が蠢く遊郭という場所で、一美と茂は泥を飲み込み、地獄を彷徨うような恋に堕ちて行く―――。『淳平、考え直せ』『夜明けまで離さない』の森岡利行監督が、美しき遊女と遊郭に流れ着いた青年の悲愛を描いた作品で、和田瞳が映画初主演で体当たりのベッドシーンにも挑戦した。
CAST&STAFF
出演/和田瞳・水野勝・川上奈々美・重松隆志・森田亜紀・円谷優希・山田奈保・赤羽一馬・水越嗣美・大迫可菜実・酒井健太郎・那波隆史・柴田明良・お宮の松(友情出演)・中西良太・三浦浩一・木下ほうか
脚本・監督/森岡利行 原作/山之内幸夫
配給/キングレコード・ブラウニー
8月7日(金)よりシネマート新宿にて2週間限定レイトショー
公式HP
(C)2020キングレコード
PROFILE
和田瞳(わだ・ひとみ)
1995年2月18日生まれ
東京都出身
子役を経て、現在はテレビや映画、舞台、CMなどマルチに活躍。昨年はレースクイーンとしても活動、AbemaTV「全力部活!E高」出演でも話題を集めた。
公式Twitter 公式Instagram
和田瞳(わだ・ひとみ)
1995年2月18日生まれ
東京都出身
子役を経て、現在はテレビや映画、舞台、CMなどマルチに活躍。昨年はレースクイーンとしても活動、AbemaTV「全力部活!E高」出演でも話題を集めた。
公式Twitter 公式Instagram
撮影◎大駅寿一 取材・文◎内埜さくら