「任侠物語なのにギャグの要素が多くて笑えると思います。家族や人との繋がりも描かれていて自然と心に染み入る奥深い作品です」
9月に放送されたAbemaTVドラマ「奪い愛、夏」での衝撃シーンが大反響を呼んだ韓国出身の俳優テジュさんが出演する舞台「蘇州夜曲」が11月17日から24日まで紀伊国屋ホールにて開演。5回目の再演となる好評な作品の魅力や「タイプの女性を聞かれたのは初めて」というテジュさんに、日本の魅力も聞きました。
役との共通点は家族が側にいなくて寂しいことですが…
──テジュさんが日本語を覚えたきっかけは、中高生の頃から日本の文化がお好きだったからだとか。「僕の印象では、日本は古くからの文化を大切にしている国だと思い魅了されました。お城が好きで、大阪城は、中まで入ったことはないのですが、写真で見るだけでも素晴らしいと思いますし、他にも祭、着物といった日本ならではの文化も好きです。最初、日本語は独学で始めましたが、資格(JLPT日本語資格証2級)も取りました」
──アニメも大好きですよね。
「昔のアニメが好きで『ゲッターロボ』と『マジンガーZ』は『スーパーロボット大戦』というゲームで知りました。中でも一番強いロボットがこの2つだったんです。特に『マジンガーZ』は韓国でもテレビや映画になるほど有名です。『北斗の拳』『NARTO』『ONE PIECE』も好きですね。アニメはおそらく、世界でも日本が最高のクオリティーだと思います。僕のように日本の作品を見て育っている韓国人は多いのではないでしょうか」
──流暢に日本語を話せるようになり、18年から日本で活動されていますが、本作での役どころは?
「健人という、ストーリーの鍵を握るバーのマスター役です。この作品は5回目の再演なので前作2作を観たんですけど、2作とも全く異なるキャラクターなんです。今回、僕が演じるのも過去作とは違うキャラクター。プロデュースをしてくださる、水木(英昭)さんが、僕の色も入れつつ作ってくださったのかなと思いました」
──役との共通点はありましたか。
「健人はアメリカ人と沖縄のハーフで上京して、バーのマスターをしています。僕も韓国から日本に来て、側に家族がいないという意味では、寂しい思いを抱えているところが共通点です」
──そんなテジュさんが寂しさを感じた時は、どうすごしているのでしょうか。
「応援してくださる方々が送ってくれるSNSのメッセージを読んで励まされることもありますし、日本にいる友だちにも連絡をします。でも、僕は基本的に寂しさを受け入れるタイプなんです。独りでいる時に喜怒哀楽といったいろんな感情を味わう経験が、役者にとってプラスになると考えていますし、人間としても成長できると思うので」
僕にとって東京の繁華街といえば渋谷と新宿なんです!
──テジュさんにとって本作の舞台、東京の繁華街といえば。「渋谷と新宿ですね。この2つの街はキャッチの人が多いイメージです。急いでいる時に無視してしまうと『大丈夫ですと言ったほうがよかったかな……』と後悔することがあります(笑)先日はTOHOシネマズ新宿の横にある公園に、男女合わせて20~30人のグループを見かけました。全員、初対面っぽいのでマッチングアプリで出会ったのかな?と思ったんですけど、どんな集まりなのか聞けませんでした。何度も見かけるので、今でもどんな集まりなのか気になっています……」
──それは気になります(笑)女性ファンが急増中なので、好みのタイプも教えて下さい。
「『男は女次第』という言葉を僕は信じているんです。だから、僕を仕事に集中させてくれて、器の大きな人間になれるよう、応援してくれるような女性が理想です」
──有難うございます。最後に舞台の見どころをお願いします。
「ポスターを見るとマジメでかしこまった作品だとイメージする方もいるかもしれませんが、印象を覆すようなコメディー作品なんです。ヤクザが出てくる任侠物語なのに、ギャグの要素が多くて笑えると思います。笑いの中に家族や人とのつながりも描かれていて自然と心に染み入る奥深い作品で、歌やダンス、殺陣もあるので、ぜひ笑いに劇場へ来て下さい」
INFORMATION
■舞台「蘇州夜曲」 INFO&STORY
大都会東京のとある繁華街。かつて“鉄砲玉”として動き、街から姿を消した氷村玲司(山本一慶)が戻ってきた。5年ぶりに姿を現した氷村を迎えるのは、かつての兄貴分・郷田(水木英昭)が支配する世界で……。時代は変わりゆくも変わることのない男と女、光と闇、そして権力と愛の物語…。裏社会を生きる漢たちに巻き込まれながらも太く強く美しく生き抜く女達の悲恋を描いたヒューマン・エンターテイメント・コメディーがココに復活!紀伊國屋書店提携で、水木英昭プロデュース15周年記念公演となる。
CAST&STAFF
出演/山本一慶・桑野晃輔・新垣里沙・菅原ブリタニー・河原田巧也・石賀和輝・テジュ・千田阿紗子・関口満紀枝・河口博昭・坂本純基・江島雄基・原育美・佐伯太輔・山田邦子(特別出演)・水木英昭ら
構成・演出・脚本/水木英昭 企画・製作/水木英昭プロデュース
公式HP
11月17日(日)から11月24日(日)まで紀伊國屋ホールにて。
■舞台「蘇州夜曲」 INFO&STORY
大都会東京のとある繁華街。かつて“鉄砲玉”として動き、街から姿を消した氷村玲司(山本一慶)が戻ってきた。5年ぶりに姿を現した氷村を迎えるのは、かつての兄貴分・郷田(水木英昭)が支配する世界で……。時代は変わりゆくも変わることのない男と女、光と闇、そして権力と愛の物語…。裏社会を生きる漢たちに巻き込まれながらも太く強く美しく生き抜く女達の悲恋を描いたヒューマン・エンターテイメント・コメディーがココに復活!紀伊國屋書店提携で、水木英昭プロデュース15周年記念公演となる。
CAST&STAFF
出演/山本一慶・桑野晃輔・新垣里沙・菅原ブリタニー・河原田巧也・石賀和輝・テジュ・千田阿紗子・関口満紀枝・河口博昭・坂本純基・江島雄基・原育美・佐伯太輔・山田邦子(特別出演)・水木英昭ら
構成・演出・脚本/水木英昭 企画・製作/水木英昭プロデュース
公式HP
11月17日(日)から11月24日(日)まで紀伊國屋ホールにて。
PROFILE
テジュ
1988年9月30日生まれ、韓国出身
韓国で11年から映画や演劇に20本以上出演。18年に単身来日し、日本俳優デビュー。AbemaTVの連続ドラマ「奪い愛、夏」で話題を集めた。12月13日から赤坂レッドシアターでの舞台「カタロゴス-『青』についての短編集-」、1月9日から萬劇場での「コロッケ」に出演。映画『HARAJUKU~天使がくれた7日間~』が20年公開予定。
公式Instagram
テジュ
1988年9月30日生まれ、韓国出身
韓国で11年から映画や演劇に20本以上出演。18年に単身来日し、日本俳優デビュー。AbemaTVの連続ドラマ「奪い愛、夏」で話題を集めた。12月13日から赤坂レッドシアターでの舞台「カタロゴス-『青』についての短編集-」、1月9日から萬劇場での「コロッケ」に出演。映画『HARAJUKU~天使がくれた7日間~』が20年公開予定。
公式Instagram
撮影◎おおえき寿一 取材・文◎内埜さくら