File.55 最高位戦日本プロ麻雀協会所属 丸山奏子プロ
──現在はプロとOLの二足のわらじを履いているんですよね。それ以前の経歴を教えて頂けますか。
「大学では幼児教育を学んでいたんで す。『保育士が向いているんじゃない ?』と言われてその気になって(笑)でも、仕事で関わるとしたら子どもよりも大人がいいと考え直して、卒業後は一般企業に就職しました。新卒で入社して今も同じ会社に勤めています。プロになったのは昨年の3月です」
──麻雀との出会いは。
「大学時代にアルバイト探しをしていたら、時給が高い麻雀店のウエイトレス募集が目に止まったんです。休憩時間にルールブックで役を覚えてネット麻雀をしたらハマッてしまって。そこからリアル麻雀も打つようになりました」
──プロになる以前はアマチュアでも出場できる大会に出ていたとか。
「きっかけは現在北海道本部に所属している倉岡薫プロに、誘って頂いたんです。その後はリーグ戦に出たいと思 ってプロになったんですが、一時期はどっぷりと麻雀にハマッていました。 平日の3〜4日と週末に打ちに行っていましたし、3日牌に触らないと『あ〜、麻雀がしたい!』とウズウズするぐらい」
──そこまで丸山プロを引き込む麻雀の魅力とは何ですか?
「卓を囲む人数が4人というのが、私にはちょうどいいんです。2人きりでもないし、3人だと1人あぶれてしまう。入社初日に上司や社長とも打ったんですけど、同じゲームをしているから役職という垣根を超えて、仕事やプライベートの話で盛り上がることができるのも魅力です。100%の正解がない中で、より正解に近い答えを考えつつ精度を上げていく部分も面白いんです。そのためには大勢の人と打ったり、強い人の知識を聞かせてもらったりした後、自分で検証していかないと。日々少しずつ自分の引き出しにためていった知識を、その時々によって使い分けられるようにしないといけないなと。日々、勉強と努力です」
──麻雀愛が熱いですね。
「お客さまと趣味の話になった時も言われます。『麻雀の話になると人が変わる』って(笑)」
──では恋人に求める条件は。
「麻雀を許してくれないと一緒にはいられないと思います。あとは、仕事ができて、謙虚でマジメで優しい人。でも私、1人っ子で相当ワガママかつマイペースなので手を焼くと思います。 毎年、年末に小学校からの友だちと男女8人で集まるんですけど『(私と付き合うのは)ムリだわ!』って言われるので」
──(笑)プロとしての目標は?
「近々では女流最高位を獲りたいです。男女混合の最高位戦リーグは今D1リーグで、ストレートで昇格しても4年ぐらいかかる長い道のりなので、地道に狙っていきます」
企画・取材・文/内埜さくら 撮影/安納大人