【取材こぼれ話】「MEN’S SEAT INTERVIEW act.308」は白石和彌さん
◆プロデューサーの大日方教史氏、脚本の井上淳一氏らと白石監督とは、若松プロ時代の先輩・後輩の間柄。若き日には、劇中でも描かれた団欒シーンと同じく、鍋を囲んであれこれ語りあうこともしばしばあったという。◆事前の試写では、助監督出身で『孤狼の血』では脚本家として白石組に参加した池上純哉氏も「これは全助監督が観るべき映画だ」と大絶賛。これにはさすがに監督も「(ターゲットが)狭すぎる!」とツッコんだとか。
◆当時の若松プロをことのほか評価していたのが、劇中にも登場する大島渚監督。街のチンピラ上がりという異色の経歴をもつアウトローと、京大卒の超インテリ。「大島さんも若松さんの自由さがきっと羨ましかったんじゃないのかな」とは、白石監督の評。
かつて“ピンク映画界のクロサワ”とも称され、八面六臂の活躍をみせた映画監督・若松孝二と、そんな彼が率いた若松プロを“原点”にもつ当代きっての売れっ子監督・白石和彌。数多の映画賞を受賞した2013年の『凶悪』以降、立て続けにヒット作を連発してきた若き鬼才が、平成最後の年に「あの頃」を題材にとったその想いとは!?