1980年代にピンク四天王として活躍し現在は一般映画でメガホンを執る佐藤寿保監督と、森山未來さんの主演映画『苦役列車』の脚本を執筆したいまおかしんじ氏がエロティック・サイコ・サスペンス映画を誕生させた。そこで、6月23日に公開される『可愛い悪魔』の主演を務めた七海ななさんをお招きし、妻の浮気相手の男根を切断するという猟奇的な作品の魅力を聞いた。プライベートも赤裸々に告白!
美穂を演じて『可愛い悪魔』
と小悪魔の違いを知りました
──次第に魔性をあらわにする美穂として出演した感想は。「映画のタイトルの『可愛い悪魔』と小悪魔の違いが分かった気がします。小悪魔は自分発信で男性を翻弄するための表情や言葉を駆使すると思うんです。一方で“可愛い悪魔”は美穂のように、男性の理想像によって作られた女性。美穂が本心を明かさないからこそ3人の男性は、聖母のような理想像を彼女に押しつけ、関係が歪んでいってしまうんですけどね」
──七海さんも清純派という、男性が理想とするイメージ像が強くありますが。
「有り難いですし嬉しいイメージですが、その理想像とは違う自分がいることも確かです。相当、強い信念を持っていないとアダルト業界や芸能活動を11年も続けてこられませんから。悩んだ時も友だちには相談しないで1人で解決しますし。内に秘めたる思いを抱えていて本音をさらけ出せないところは、主人公の美穂と似ていると演じていて感じました」
──演じる上で意識した点は。
「見た目はおとなしいですが男性を惑わす女性でもあるので、真実が明らかになっていない物語の前半は表情を崩さないようにしました。いつもとは声も多少変えているんですけど、事前にボイスレコーダーに吹き込んで作ったんです。順撮りではなかったので完成作品を観た時、トーンが繋がっているかが一番、心配でした」
──苦心した芝居もあったのでは。
「ルポライター法月(守)さんの妄想の中で、美穂と弁護士の桑田(正一)先生がSMプレイをするんです。桑田さんの局部を蹴る撮影で佐藤(寿保)監督から、『思いっきり踏んじゃって!』と指示されたんですけど、心配で。桑田先生を演じた萩野(崇)さんは、劇中でかなり過激なボンテージを着ているんです。恥ずかしくなかったかな…聞いてみたい(笑)」
女性に歪んだ「こうあるべき」
理想像を押しつけるのは危険
──美穂は3人の男性の想い人ですが、七海さんが誰か1人を選ばなければならないとしたら?「全員こじれているから難しいですね~(笑)夫の(小塚)一樹さんは一途だから自分の存在意義を感じられそうですけど重いですし。包容力がある桑田先生かな……。でも、結婚を考えるなら法月さんかも。まっすぐな性格で愛情深いから、私の意見を受け入れてくれそう。恋愛って相手に理想を押しつけるんじゃなくて、お互いを育て合うものだと思うので」
──なるほど。改めて作品の魅力を教えて下さい。
「男性と女性で感想が異なる作品だと思います。『可愛くて優しくていつも笑顔でいるのが女性』というイメージを押しつけられた経験がある女性は、『あるある!』と感じて頂けるかと。劇中、3人の男性が自身の歪んだフィルターを通して美穂を見ることで、真実が分からなくなるんです。彼ら3人を見て男性は理想を押しつける危険性を知ってほしい。いい女は理想で作られるのではなく、育てるものだと思うんです。男性が女性を丁寧にケアしたり一生懸命仕事に励むと女性はいい女に育つので、まずはお仕事を一生懸命頑張って下さい!」
──最後に今後の目標を!
「結婚した~い(笑)仕事を頑張っている人ならマメじゃなくてもいいんです。忙しい時は連絡をしない、我が道を行くタイプの人がいたらサポートしたい。結婚しても私は働きたいから大変かもしれませんけど、お互いに励みになる存在の方と出会うことが今の目標です」
INFORMATION
■映画『可愛い悪魔』
INFO&STORY
夫・一樹(鐘ヶ江佳太)が妻の浮気相手の男根を切断するという凄惨な事件が発生した。事件の真相を追う法月(杉山裕右)は、犯人の妻・美穂(七海なな)と接触することに成功する。彼女の口から語られる被害者である浮気相手の桑田(萩野崇)との性愛の日々。次第に美穂の魔性に絡みとられながら、法月は事件の真相を知ることとなるが…。佐藤寿保(監督)×いまおかしんじ(脚本)のコンビによるエロティック・サイコ・サスペンス。
CAST&STAFF
出演/七海なな・杉山裕右・鐘ヶ江佳太・後藤ちひろ・志賀龍美・志村彩佳・南久松真奈・ニシイアキラ・萩野崇
監督/佐藤寿保 脚本/いまおかしんじ 配給/アイエス・フィールド
公式HP
6月23日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開
(C)2016「可愛い悪魔」製作委員会
PROFILE
七海なな(ななうみ・なな)
1989年3月7日生まれ 長野県出身
映画、ドラマ、舞台、バラテエィ、歌手とマルチに活躍。17年、『汗ばむ美乳妻 夫に背いた昼下がり』が「第29回ピンク大賞」で最優秀作品賞と監督賞を受賞。映画出演作は他に『ふたりエッチ』『蝉の女』『ごくつまの恋』『リベンジポルノ』『舐める女』などがある。
公式ブログ
公式Twitter
■映画『可愛い悪魔』
INFO&STORY
夫・一樹(鐘ヶ江佳太)が妻の浮気相手の男根を切断するという凄惨な事件が発生した。事件の真相を追う法月(杉山裕右)は、犯人の妻・美穂(七海なな)と接触することに成功する。彼女の口から語られる被害者である浮気相手の桑田(萩野崇)との性愛の日々。次第に美穂の魔性に絡みとられながら、法月は事件の真相を知ることとなるが…。佐藤寿保(監督)×いまおかしんじ(脚本)のコンビによるエロティック・サイコ・サスペンス。
CAST&STAFF
出演/七海なな・杉山裕右・鐘ヶ江佳太・後藤ちひろ・志賀龍美・志村彩佳・南久松真奈・ニシイアキラ・萩野崇
監督/佐藤寿保 脚本/いまおかしんじ 配給/アイエス・フィールド
公式HP
6月23日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開
(C)2016「可愛い悪魔」製作委員会
PROFILE
七海なな(ななうみ・なな)
1989年3月7日生まれ 長野県出身
映画、ドラマ、舞台、バラテエィ、歌手とマルチに活躍。17年、『汗ばむ美乳妻 夫に背いた昼下がり』が「第29回ピンク大賞」で最優秀作品賞と監督賞を受賞。映画出演作は他に『ふたりエッチ』『蝉の女』『ごくつまの恋』『リベンジポルノ』『舐める女』などがある。
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撮影◎おおえき寿一 取材・文◎内埜さくら