「自分が出ているにも関わらず、目を覆いたくなるほど怖かったです。 特に切断されるシーンは、1人で観ていたら悲鳴を上げていたかも」
数々の賞に輝いた「息もできない」ヨニ役で強烈なインパクトを残し話題となった韓国の人気女優キム・コッビさんが映画『クソすばらしいこの世界』でホラー映画初主演を飾った。全編、米ロサンゼルスロケを敢行し、日本人、韓国人、アメリカ人が繰り広げるこのスラッシャームービーの見どころを、27歳とは思えないあどけない顔立ちに似合った可愛らしい一面を見せつつ、語ってくれました。
私はアジュンよりオープン好きな相手には大胆ですよ
──アジュン役とご自身の相違を教えて頂けますか。「私は彼女よりもっと自由でオープンな性格ですよ! 恋愛の話も大好きですし、好きな相手には大胆なほうだと思います」
──えっ! 見えないですね…。
「そうですか? 日本の人って愛情表現をあまりしないって言いますよね。それに比べると韓国は愛情表現をするほうだと思いますけど、私はその中でもよりいっそう、ストレートに表現するタイプですね。言葉でも態度でもアプローチします。今回演じたアジュンはそういう関係にはなりませんけど、彼女は韓国によくいる代表的な学生なんです。未来を見据えて金銭面で無理をしてでも留学して、前だけを見て一生懸命に勉強するっていう。将来に対する考えをしっかりと持っている野心家で、自分に厳しく、他人にも厳しいんですよ。『なるようになるだろう』という、楽天的な私とは違いましたね。監督が私を信頼して役を預けて下さったので、自分なりに役に入り込むよう意識して演じました」
──韓国映画はクランクイン前から役者同士がコミュニケーションを図るのが普通らしいですが本作では?
「全員がアメリカに集合してロケという特殊な現場だったからそういう機会はありませんでした。でも、いい作品を創るという根本的な目標は全員同じでしたから、スタイルの違いだと認識していますよ」
ラストのあのコスプレより制服が着てみたいんです!
──では、共演者とお酒などは。「なかったんですよ。私は酔うと徐々にテンションが上がって誰とでも話せるんですけどね。お酒を飲むと緊張が和らいで、親しくなりやすくなるじゃないですか。それってお酒の良さですよね」
──作品になぞらえて、もし明日突然、男性になっていたらどうしますか。
「えーっ、私自身が女性であることに満足しているので想像しづらいんですけど…うーん、イケメンになりたい(笑)」
──そしてモテてみたい?
「あれ? そうすると中身は私のままで、私の恋愛対象は男性ですから、ゲイになってしまいますね(笑)」
──劇中に日本で人気のコスプレが出てきますが、あの衣装を着てみたいと思いますか。
「私にはセクシー過ぎるので、着てみたいとは思わなかったですね。でも、コスプレはしてみたいです。できれば、セーラー服を着てみたい!」
──27歳にしてそのベビーフェイス。きっと似合いますよ!
「そう言われると素直にうれしくて、顔がほころんでしまいそうです…(笑)」
自分が出ているのに怖くて1人で観たら悲鳴あげそう
──完成作品をご覧になっての感想は。「自分が出ているにも関わらず観ていたら目を覆いたくなるほど怖かったです。特に切断されるシーンは、1人で観ていたら悲鳴を上げていたかも。鮮血が飛び散るシーンは恐怖感たっぷりに描かれていますけど、日韓米、3つの国のアイデンティティーが入り乱れるところも見応え満点です」
──最後に、日本の女性ファン向けに美肌の秘訣なども。
「えっ、どうして私に女性ファンがいることをご存知なんですか?」
──普段の顔と笑顔のギャップが可愛いと評判ですよ。
「わぁ~うれしい! 女性に評価されると認めてもらえた気がします。美肌の秘訣…他の女優さんって『何もしてない』ってよく言いますよね。あれって、嘘だって思うじゃないですか。でも、私も実は何もしていないんですよ。嘘じゃないんですよ、本当なんです(笑)」
INFORMATION
■映画『クソすばらしいこの世界』
INFO&STORY
キングレコードのホラーレーベル「ホラー秘宝JAPAN」最新作は、ロサンゼルスの片田舎を舞台に描く本格スラッシャーホラー。アメリカ留学中の韓国人アジュン(キム・コッビ)は、日本人留学生たちに誘われキャンプにやってくるが、英語も話せず、酒やドラッグに溺れて遊んでばかりの彼らに苛立ちを覚える。そんな時、殺人と強盗を生業とするホワイトトラッシュの兄弟が斧を手にコテージを襲撃。アジュンは惨事に巻き込まれていく…。
CAST&STAFF
出演/キム・コッビ 大畠奈菜子 北村昭博 しじみ
監督・脚本/朝倉加葉子
製作/キングレコード
制作/ブースタープロジェクト 配給/ブラウニー
6月8日(土)より、ポレポレ東中野にて3週間限定レイトショー!
(C) 2013 KING RECORDS
PROFILE
キム・コッビ
1985年11月24日生まれ
祥明大学演劇科卒。小学生の頃から舞台に立ち,子役として多数の映画でキャリアを育む。97年、フランスのImage Aigue Theaterに加わり、演劇活動を行った。03年に「嫉妬は私の力」でスクリーンデビュー。日本でもヒットした「息もできない」で大鐘賞新人女優賞、青龍映画賞新人女優賞をはじめ数々の女優賞を獲得。出演作はほかに「チャーミング・ガール」「マジック&ロス」「恥ずかしくて」「蒼白者」など。本作が初のホラー主演映画となる。
■映画『クソすばらしいこの世界』
INFO&STORY
キングレコードのホラーレーベル「ホラー秘宝JAPAN」最新作は、ロサンゼルスの片田舎を舞台に描く本格スラッシャーホラー。アメリカ留学中の韓国人アジュン(キム・コッビ)は、日本人留学生たちに誘われキャンプにやってくるが、英語も話せず、酒やドラッグに溺れて遊んでばかりの彼らに苛立ちを覚える。そんな時、殺人と強盗を生業とするホワイトトラッシュの兄弟が斧を手にコテージを襲撃。アジュンは惨事に巻き込まれていく…。
CAST&STAFF
出演/キム・コッビ 大畠奈菜子 北村昭博 しじみ
監督・脚本/朝倉加葉子
製作/キングレコード
制作/ブースタープロジェクト 配給/ブラウニー
6月8日(土)より、ポレポレ東中野にて3週間限定レイトショー!
(C) 2013 KING RECORDS
PROFILE
キム・コッビ
1985年11月24日生まれ
祥明大学演劇科卒。小学生の頃から舞台に立ち,子役として多数の映画でキャリアを育む。97年、フランスのImage Aigue Theaterに加わり、演劇活動を行った。03年に「嫉妬は私の力」でスクリーンデビュー。日本でもヒットした「息もできない」で大鐘賞新人女優賞、青龍映画賞新人女優賞をはじめ数々の女優賞を獲得。出演作はほかに「チャーミング・ガール」「マジック&ロス」「恥ずかしくて」「蒼白者」など。本作が初のホラー主演映画となる。
Interview&Text/内埜さくら Photo/おおえき寿一