「キングオブコント2021」に参戦中!バラエティやコント番組を中心に活躍する、林田洋平さんと酒井貴士さんによるお笑いコンビのザ・マミィさん。若手登竜門の「ツギクル芸人グランプリ2019」優勝の受賞歴があり、6月に開催された第2回単独公演「すごく、生きてる」も大盛況のうちに幕を閉じた。9月28日スタートの文化放送の新ワイド番組「カラフルオセロ」火曜パーソナリティにも決まった2人を直撃!!
『誰しもがある欲望のために手段としてやってみるとハマるかも…』
(酒井さん)
『人よりできるかも!と思う小さな好きの欠片を集めて道を進もう』
(林田さん)
(酒井さん)
『人よりできるかも!と思う小さな好きの欠片を集めて道を進もう』
(林田さん)
パチンコ番組きっかけでボートレースにハマって場に行かずに
──第2回単独公演の成功おめでとうございます。新ネタ8本の採用比率は。
林田「厳密には…その場でパッとできるものもあるので」
酒井「今回は9.9対0.1ぐらいですかね(笑)」
──大変だったのは?
林田「1回目の単独の時は もっとヒマだったんですよ。集中してそれだけを考えられて。今回は1ヶ月ぐらいでギュッと。ペースが難しかったですね。(酒井が)旅番組に行ったり、泊まりの忙しさとかも出てきて」
酒井「パチンコ番組のスケジュールが結構埋まっちゃいまして。僕は兄者と呼んでるんですけど岡野陽一さんが売れに売れて!仕事を抱えきれなくなってまさかの…それが僕に流れてきて。請け負っていたら忙しくなっちゃって。しかもそっち系の番組の方って、新幹線で移動してボートレースをやられるんですね。久々にやったらハマっちゃいまして。ネタ合わせ中にもできて単独どころじゃなかった」
林田「機械でギャンブルすることを覚えちゃって、最近。知能をつけ始めて(笑)以前はネタ合わせを早めに終わらせてパチンコ屋に吸い込まれるだったのが、今は手元でできるようになって」
酒井「ネタを作っているフリをしながらテーブルの下でもできるので、ボートってすごくて」
林田「ココってどう思う?と投げかけて、腕組みしながら考えて悩んでるなあと思ったらスマホから競艇のファンファーレが流れてきて。たまたまですけどケータイをいじってる流れで変な出来事が起きて、それがネタになったりも」
酒井「音漏れのネタとかも、そこからヒントを得て」
──お笑い芸人とラッパーが夢だった酒井さん。最近は1人でもご活躍ですが、林田さん的には?
林田「単独もネタもできているので何とか保ててますけど(笑)ネタができなくなったら、ちょっと寂しいかなとは思いますね」
──酒井さんはこの状況を?
酒井「何も考えてないですね。ザ・マミィの評判を下げないことに必死というか、番組に出る時は発言に気を付けたりしてます」
林田「ラッパーに関しては『最近はネタよりラップの詞のことを考えちゃうんだよね』と言い出して。どうしたらいいのか」
酒井「ネタ帳は一応持ってるんです僕も。そこにリリックが降ってくるようになってお笑いより。どんどんラッパーになっていってる感じがします自分が」
──そんなお二人がスクールで出会った当時の印象は?
林田「大前提で2人ともスタートダッシュ決まってないんですよ。酒井は今より半分ぐらいの細さで頬がコケてて眼光鋭い、ちょっと恐い怪しいニイちゃんみたいなイメージで。でも、当時から空気はありましたね」
酒井「段々と頭角を現してきた人で見た目は無精ヒゲを生やしていて、どういう人か分からなかったけどネタ見せが始まったら面白いコントを作る人だなって」
ラジオ局の裏方バイトがお笑い芸人を志すきっかけでそっちの道へ
──養成所に入る前はどんな少年&青年でしたか。
林田「高校までは進学校で、サッカー部に入ってて運動も得意。チヤホヤされてきた記憶があるんです。それが勉強はそんなに、と思い出した時から音を立てて崩れ始めて。その流れで大学に行ったのでやりたいこともなく孤立して。ラジオが好きだったので大学の時から夜中ずっと。ラジオを聴いてゲームしてみたいな生活で暗い人間になってしまいました」
──酒井さんは。
酒井「高校を3校行ってるんですよ。運動神経が極度に悪くて体育の単位が取れずに転校して。次に友だちがいる学校へ入り直してもダメで最後に通信制に通って選択でヨガで体育を取って卒業するんですが、友だちもできずに。その後、予備校に通って大学に行きまして入学したら構内が灰皿まみれで大学から煙が上がってるんです、喫煙者が多すぎて。ホントにココは大学かって。他にもアニメトークが止まらないオタクっぽい人たちがいて、どのグループにも入れずに…。その時にパチンコと出会って救われました。いつでも遊んでくれる友だちみたいな」
──素敵な出会いがあったと(笑)
酒井「で、卒業する時に思ったのが、みんなビシッとスーツを着て卒業式にきて、就職して社会に出る。その人たちと同じルートで普通に就職したら、また1人になっちゃうと思ったのでまったく違う道を考えて。お笑いにいきました、好きだったので」
──林田さんは大学在学時にラジオ局でアルバイトを?
林田「お笑いはずっと好きだったんですが、長崎の田舎で触れ合ったこともないし芸人になるという発想がなくて。ラジオ局でバイト始めたら、よしもと茨城県住みます芸人のオスペンギンさんと番組をやらせてもらって仲良くさせて頂いてる中で『芸人さんってホントにいるんだ』から始まって。と同時にラジオ番組にメールを送ったりするのが好きで、採用されたりして。ラジオも裏方としてやるのも楽しかったですけど、ゆっくりそっちの道へ行った感じですね」
──「お笑い好き」という共通点があり、それを仕事にして夢を叶えたお二人から、10代&20代の若者向けメッセージを頂けますか。
林田「急に高尚な…(笑)ちょっと待ってください!のけぞっちゃいました。好きなことがあっただけ幸せかもしれないですね。教育熱心な親だったので勉強をして大学は農業系に入ったけど、この分野のことは自分ではなく他の人がやってくれればいいじゃんと。比較できるところにいけたのはデカかったかも。お笑いはこの人たちより絶対に好きだし当時、ラジオ番組投稿が採用されたりしてて。そういう小さいカケラを集めて、お笑いをやってみてもいいかもと思えたので。こういうのは、もうちょっと成功してからしゃべりたいですね(笑)」
新たな称号が欲しい!今年の「キングオブコント」で優勝したら? ──でも「好きなものをかき集めて」は大事ですよね。
林田「小さいヤツでいいと思う。僕は有名なハガキ職人じゃなかったけど、『もしかしたら人よりできるかも!』をちょこまか集めて。そういえば昔、お笑い番組を観て大笑いして大好きだった、いまだに忘れられない、そういうのをかき集めて。どこの誰より一番好き!がなかなか難しいのは、お笑いを始めて分かりました。自分の中で一番好きでいい」
酒井「偉そうなことは言えないですけど、小倉優子さんが好きで芸能界であの人に会うにはとなった時に芸人さん!これしかないと!ルックス関係なくいけるので。ゆうこりんさんに会う目的でお笑い芸人になりたいと、お笑い番組をもっとよく見るようになって。例えば『モテたい』『お金持ちに』と、そういう欲望があれば。欲望はみんなあると思うんですよ夢はなくても。明確な職業を夢っていうんじゃなくて、欲望のために手段としてやってみると意外とハマっていくかも。ハマらない時は逃げちゃって……(笑)」
──お二人は好きなことを仕事にされて。酒井さん、幸せですか?
酒井「悩み多いですよ(笑)でもお笑い芸人という職業です!って感覚もないので、生きてたらお金をもらえてラッキーみたいな」
林田「単独ライブのタイトルもそうですけど、ウチはどうしたって酒井ありきというかキャラクターがいるので。生きてる感じがするじゃないですか(笑)」
酒井「ボケもツッコミもできないんですよ。ただ生きてるだけで」
──愛されてますよね。
酒井「そう意味では幸せですよ。居場所を見つけたって感じですかね、いいことを言うなら。変なヤツ扱いだったけど、それを面白がってくれる場所があって、話しかけてくださるのは幸せです」
──今後については。コンテストがあるじゃないですか。
林田「コントが面白い人という看板を早く背負いたい。称号が欲しいですね。『ツギクル芸人グランプリ』のおかげで今があるので、それに続く」
──ターニングポイントとなったオンバト復活特番出演についても。
酒井「一晩復活のオーディションに受かりまして。533キロバトル!憧れの場所で憧れの芸人さんにネタを見てもらって、すべての夢が叶ったというか。録画したのを観て毎晩、酒飲んで、また泣いて。ココからは余生だなって」
林田「何の欲もない真ん丸い人間になっちゃって」
酒井「泣いて酒飲んで死ぬまで、これでいいやって」
林田「って報告されて震えましたけど(笑)『こっからは余生だからヨロシクー!』って」
──酒井さんの今後の目標は。
酒井「温かいご飯を毎日食べていきたいですね。温度のない食べもので命を繋いでいた時もあったので。それで満足です。ちょっとはお仕事していきながらお笑いでご飯を。ちょうど月に15万ぐらいもらえる生活を」
林田「僕は15万よりもらいたいですよね。なので、コンビとしてはどこに設定してくれるのか」
酒井「僕はザ・マミィなので好きにやっていいよ好きに活動してくれ、ついていくからと。面白く調理してくれ、そのぶん付き合いますから。『オンバト』で夢を叶えてもらったので次はこの人の夢を叶える番だなって」
林田「今後は僕の夢の手伝いをしてくれるんだ」
酒井「お手伝いを下僕として」
──「キングオブコント」楽しみにしてます。優勝したら…?
酒井「優勝しちゃったらちょっと忙しくなっちゃうなあ予定より」
林田「いっても1週間に一度は休みがあって、酒井は忙しいのがイヤみたいで。15万というのも聞いて、そういうことなんだって」
──だいぶ岡野さんしてますね。
酒井「一緒にいすぎて(笑)林田よりいるんで一緒に(笑)」
PROFILE
林田洋平(はやしだ・ようへい)
1992年9月10日生まれ 長崎県長崎市出身
公式Twitter 公式Instagram
酒井貴士(さかい・たかし)
1991年6月1日生まれ 東京都目黒区出身
公式Twitter 公式Instagram
スクールJCA24期の同期コンビ。「ツギクル芸人グランプリ2019」優勝の受賞歴がある。第2回単独公演「すごく、生きてる」を終えたばかり。「キングオブコント2021」に参戦中。文化放送で9月28日(火)スタートの新番組「カラフルオセロ」(毎週火~金曜19時から)の火曜パーソナリティに抜擢された。
林田洋平(はやしだ・ようへい)
1992年9月10日生まれ 長崎県長崎市出身
公式Twitter 公式Instagram
酒井貴士(さかい・たかし)
1991年6月1日生まれ 東京都目黒区出身
公式Twitter 公式Instagram
スクールJCA24期の同期コンビ。「ツギクル芸人グランプリ2019」優勝の受賞歴がある。第2回単独公演「すごく、生きてる」を終えたばかり。「キングオブコント2021」に参戦中。文化放送で9月28日(火)スタートの新番組「カラフルオセロ」(毎週火~金曜19時から)の火曜パーソナリティに抜擢された。
Interview&Text/立花みこと Photo/渋谷和花