【取材こぼれ話】「MEN’S SEAT INTERVIEW act.339」は上田誠さん(ヨーロッパ企画)。
◆執筆にあたってはプロジェクトの中心となった前田建設の岩坂照之氏も全面協力。専門書などの資料提供も受けたという。「僕なりにかなり勉強もしたんですけど、なかなか読みきれなくて。せめてもの気持ちで、僕が送って頂いたのと同じ分厚いダムの本を主人公が渡される、というシーンを書きました」とは上田さん談。◆自身は、マジンガーZのようなロボットものや戦隊モノのような〝バトルもの〟は、子どもの頃から実は苦手で、「マリオとかドラえもんみたいな平和なやつが好きだった」。ただ、創作をする際は「そこまで通っていないもののほうが、対象化できるのでかえっていい」。対象のことを好きすぎると「逆に危険」なのだとか。
◆映画のエンディングで登場するとあるキャラクターは、上田さんの書いた脚本にはもともといなかった「監督の遊び心」。曰く「僕自身はやめたほうがいいんじゃないか、とは言った気がしますけど、あそこまでいくと監督の趣味なんでね。僕は『じゃあ、ついていきます』って感じです(笑)」。もちろん著作権の許諾も取得済みだ。
SF世界に登場する建築物の工費見積もりを大マジメに算出して話題となった『前田建設ファンタジー営業部』が、このほどついに映画化。舞台版を自ら手掛け、本作でも脚本を担当する劇団ヨーロッパ企画主宰の上田誠さんに、作り手としての想いを聞いた。