俳優歴30年超えのキャリアを持つ竹内力さんが原案・製作総指揮・主演を務める二作品『闇の法執行人』と『大馬鹿代』が3ヶ月連続でDVDリリース。両作は視聴者の胸がスカッとする「勧善懲悪」という共通点があるが『闇の法執行人』は巨悪に挑む現代版〝必殺仕事人〟テイスト。『大馬鹿代』は男の中の男である竹内さんが一転、謎の最強のオバハンに扮している。「常に賭けをしながら生きている」と語る竹内さんの仕事観が垣間見える両作の魅力とは。「人生一度きり」と何度か口にした人生観とともにお届けする。
失敗するか成功するかっていう不安定要素がある人生のほうが面白い。中途半端が大嫌いだからこそ、やるならとことん!
勧善懲悪の胸がスカッとする展開感動もするので二作とも観てくれ!
──『闇の執行人』と『大馬鹿代』二作とも拝見しましたが…。「本当に観たのか?まだ観てないヤツがさっき取材しに来たから。失礼だよなぁ(笑)」
──観ました(キッパリ)! 『大馬鹿代』は斬新で驚きました。
「(大馬鹿代は)驚いてもらいたいがために作りましたからね。女装じゃなくリアル女を男が演じたのは、たぶん世界で俺だけなんですよ。おっぱいがZカップあるのも、柔道でもプロレスでもない技を作り出したのも俺だけ。世界初で唯一の作品と言えるでしょうね。オナラをブーブー連発する上に、壊れてひっくり返った傘をママチャリに差すオバハンなんて誰も演じていませんよ」
──作品の構想は10年前だとか。
「現場で『こんなオバハンがいたらおもろいな』と思って、イラストを描きつつ当時は2時間ドラマでの表現を想定していたんです。〝寅さん方式〟で全国を放浪する話にすれば、撮影しながら全国へ遊びに行けるな、と(笑)でも普通に旅してるんじゃ面白くないから、大馬鹿代は生き別れた娘を探し求めている設定にしたんです。じゃあ生き別れた原因は?ってことになり、事故で記憶喪失になったというふうに、連鎖的にキャラクターを作っていきました。だから突然、白目をむいたりワケの分からないことを言うんです。霊長類最強のオバハンですから、もしかしたら元格闘技の選手かもしれない。過去は今後、明かされるんです…」
──ということは…。
「2作がヒットしないと次を作れないんで、宣伝して頂かないと困るんですよ。男子が喜ぶ乳首も見せたかったんですけどねぇ。『ヒロミくん!全国総番長への道』の時に大馬鹿代を少し登場させて、風呂のシーンで巨乳おっぱいを撮ったんだけど、上手く撮れたんだよなぁ(笑)だから今回も出そうとしたら、ボカさないとダメだと。乳輪と乳首がハッキリ映っていてこそのおっぱいなのに」
──えーっと…。中野英雄さんも味のある役で、先が観たいです。
「『トラック野郎』でもコンビを組んでたじゃないですか。彼もやりたがっているんで大馬鹿代の相棒として引きずり込もうかと」
──『闇の法執行人』も原案・製作総指揮・主演を担当。
「こっちは『ミナミの帝王』の萬田銀次郎と『仁義』の神林仁を掛け合わせたようなキャラクターなんです。頭脳明晰でアクションもできる男が主人公なら、問答無用で面白くなるだろうと。そこに時事ネタをぶっ込めば、視聴者も共感しやすいだろうなと。小沢(仁志)さんが監督になった4話目からテイストがガラリと変わりますけどね(笑)特に5話と6話は一気に観てほしい。5話にいろんな伏線が仕掛けてあって、6話でつながりが分かったらたぶん、バーッて感動放出するから!」
──感動放出って!(笑)
「それぐらい本作りを重視してるってことですよ。畳みかけるように次を観たくさせるというか、観せるというか。しかも飽きない展開にする。同じ恋人や伴侶とずっと一緒にいたら飽きるでしょ?」
──話がずれたような…(笑)
「勧善懲悪の胸がスカッとするストーリー展開と『赤いシリーズ』のような感動も取り入れた作品となっております!と書いておいて。掘り下げても俺、下ネタしか出てこないよ(全員大爆笑)」
人生一度きりだからコンパクトにまとまらずチャレンジしようぜ!
──14年にRIKI PROJECTの所属俳優さんのマネージメント業を一旦解散し、映像製作会社メインに再編したんですよね。「大手のようにスターを輩出できない壁という限界を感じたんです。だから『お前らはもっと力を持つ組織に移ってチャンスをもらったほうがいい』という話をしました。手が空いた分、こっちは映像製作に専念できるしキャスティングもできるから、お前たちを捨てたわけではないと。一石二鳥やんけ!という、全員が納得する形で一度、解散したんです」
──竹内さんは事務所を離れた方々から今も〝船長〟と呼ばれているんですね!
「起業する以前からみんな飲み仲間だったんですよ。俺、演歌を歌うから『船長!舵を取って下さいよ!』ってノリから呼び名がついただけなんです」
──気心知れた仲間と仕事をすると、なあなあ主義になったりは?
「俺、なあなあ大歓迎よ(笑)仕事は楽しいほうがいいじゃない。好きな仕事じゃないとか不満があるヤツは楽しい仕事に変わればいいだけ。人生一度きりなんだし、人間いつ死ぬか分からないんだから。平穏無事に80歳、90歳まで生きられるって安穏とした考えでいるなんて甘いから。俺は何度か死にかけたから、ずーっといつ死ぬか分からないと思いながら生きてる」
──その考え方で仕事面での辛い時期を乗り越えたのでしょうか。
「自分で会社を興してからは、好きなことしかしていないから辛い時期はないですよ。その前は事務所に所属してたんで『これは実力を発揮できない役だ』と思っても何でも演じてみなきゃダメだと言われてたんで、演じてましたけどね。でも、結果に結びつかないと悔しかったし飯も食えなかったから、『俺はこのままでいいのかな』と悩んだ時期もあったよね。それで結局、独立したんだけどね。もし役者人生が失敗して50歳、60歳で負け組になった時に、事務所やマネージャーの責任にするのがイヤだったから。だから闘えるうちに独立して、自分で仕事を選んできた。自分で自分をマネージメントして失敗したら、納得できるじゃん」
──人生を賭けたんですね。
「際どいことが好きで結構チャレンジャーだから、昔から危なっかしく生きてるんだよね」
──高校を卒業後、大手メガバンクに就職し会社員になったことも?
「中卒で大工になる予定で全然勉強してこなかったし、高校にスレスレ入れたのも運がよかっただけだから、俺も驚いたよ。親にも『続くわけがない』と心配されてましたし。でも、実家が裕福じゃなかったから、大企業に入れば金持ちになれると思ってた。田舎じゃボーナスが出ない会社も多いなか、たくさん給料をもらってボーナスももらって…と最初は親に仕送りがたくさんできるという夢が膨らんだよね。しかしながら独房みたいな独身寮に入れられてハジけちゃったけど。今の銀行は知らんけど、当時は外泊する時は事前に許可が必要だった。ラブホテルに泊まる時でも、ですよ(笑)だから『好きなように生きられないならクビになってもいいや』と思って、高校時代と変わらず毎朝バシッと決めたリーゼントで出社してたけど(笑)あんな風貌、俺しかいなかったから前代未聞と言われてたんだよね。でも、人に迷惑をかけなきゃいいやと思ってたから。中途半端なことが大嫌いなんですよ。失敗するか成功するかっていう不安定要素がある人生のほうが面白い。だからやるならとことん!と言いつつ、麻雀もパチンコもトランプも苦手。脳みそを使うことが嫌いで、初めて読み切ることができた本は台本ですから」
──えええっ!?破天荒な生き方をしてきた竹内さんから見て、今の20〜30代はどう映りますか?
「守りに入ってるよね。世の中の背景もあるからある意味、可哀想だと思うけど、人気の職業が公務員って俺らの時代じゃ考えられない。成人してからも親元で暮らすっていうのも信じられない。俺は早く家を出たくて、先輩が住む六畳一間のアパートに転がり込んだからね。当時は携帯電話がないから家の電話で連絡して、ナビがないから地図を見ながらバイクに乗って上京した。腹に40万円巻きつけて。俺ぐらい冒険しろとは言わないけど人生一度きり!コンパクトにまとまらないでチャレンジしたほうがいいと思うぜ!」
INFORMATION
■DVD『闇の法執行人』
【INFO&STORY】
親友の裏切りにより資格を剥奪された元エリート弁護士の男。世の闇に潜む巨悪を裁くため、プライドを賭けた壮大な〝正義の闘(リベンジ)〟がついに始まる!『難波金融伝 ミナミの帝王』『仁義』『岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説』など数々のヒットシリーズを世に放ってきた竹内力が、芸能活動30周年を迎える今、満を持してキャリア最高傑作となる新シリーズを連続ドラマで挑む。
【CAST&STAFF】
原案・製作総指揮・主演/竹内力
共演/岸明日香・山口祥行・稲川美代子・渡辺裕之
監督/仰木豊<1〜3話>・OZAWA<4〜6話>
脚本/清水匡/おおぎゆたか<1〜3話>・小谷暢亮<4〜6話>
発売・販売元/ポニーキャニオン
(C)2017「闇の法執行人」製作委員会
■DVD『大馬鹿代』
【INFO&STORY】
謎の強烈オバハンが大暴れ!一〝男の中の男〟竹内力がヒロインに初挑戦!笑いあり!涙あり!アクションあり!お色気あり!?の誰も見たことがないような〝笑撃〟エンターテインメント。数々のヒットシリーズでヒーローを演じてきた竹内力が満を持して挑むのは、なんとヒロイン役!!スナックに住み込みで働くことになった主人公、大馬鹿代(おおばかよ)の姿を描く。
【CAST&STAFF】
原案・製作総指揮・主演/竹内力
共演/西本まりん・工藤綾乃・遠野なぎこ・中野英雄
監督・脚本/宮坂武志
発売・販売元/ポニーキャニオン
(C)2017「大馬鹿代」製作委員会
DVD『闇の法執行人』①〜③は好評発売中。④〜⑥は2月21日(水)リリース。セル各3800円(税抜)
DVD『大馬鹿代』①〜②は1月24日(水)リリース。セル各3800円(税抜)
公式HP
PROFILE
竹内力(たけうち・りき)
1964年1月4日生まれ 大分県出身
俳優、歌手、映画プロデューサー。86年に映画デビューし、『難波金融伝・ミナミの帝王』など多くのヒット作に出演。主な作品に『DEAD OR ALIVE 犯罪者』『仁義』『岸和田少年愚連隊カオルちゃん最強伝説』『影の交渉人 ナニワ人情列伝』『TOKYO TRIBE』などがある。15年にはシングル『桜のように』で演歌歌手としてもデビューを飾った。
公式HP
■DVD『闇の法執行人』
【INFO&STORY】
親友の裏切りにより資格を剥奪された元エリート弁護士の男。世の闇に潜む巨悪を裁くため、プライドを賭けた壮大な〝正義の闘(リベンジ)〟がついに始まる!『難波金融伝 ミナミの帝王』『仁義』『岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説』など数々のヒットシリーズを世に放ってきた竹内力が、芸能活動30周年を迎える今、満を持してキャリア最高傑作となる新シリーズを連続ドラマで挑む。
【CAST&STAFF】
原案・製作総指揮・主演/竹内力
共演/岸明日香・山口祥行・稲川美代子・渡辺裕之
監督/仰木豊<1〜3話>・OZAWA<4〜6話>
脚本/清水匡/おおぎゆたか<1〜3話>・小谷暢亮<4〜6話>
発売・販売元/ポニーキャニオン
(C)2017「闇の法執行人」製作委員会
■DVD『大馬鹿代』
【INFO&STORY】
謎の強烈オバハンが大暴れ!一〝男の中の男〟竹内力がヒロインに初挑戦!笑いあり!涙あり!アクションあり!お色気あり!?の誰も見たことがないような〝笑撃〟エンターテインメント。数々のヒットシリーズでヒーローを演じてきた竹内力が満を持して挑むのは、なんとヒロイン役!!スナックに住み込みで働くことになった主人公、大馬鹿代(おおばかよ)の姿を描く。
【CAST&STAFF】
原案・製作総指揮・主演/竹内力
共演/西本まりん・工藤綾乃・遠野なぎこ・中野英雄
監督・脚本/宮坂武志
発売・販売元/ポニーキャニオン
(C)2017「大馬鹿代」製作委員会
DVD『闇の法執行人』①〜③は好評発売中。④〜⑥は2月21日(水)リリース。セル各3800円(税抜)
DVD『大馬鹿代』①〜②は1月24日(水)リリース。セル各3800円(税抜)
公式HP
PROFILE
竹内力(たけうち・りき)
1964年1月4日生まれ 大分県出身
俳優、歌手、映画プロデューサー。86年に映画デビューし、『難波金融伝・ミナミの帝王』など多くのヒット作に出演。主な作品に『DEAD OR ALIVE 犯罪者』『仁義』『岸和田少年愚連隊カオルちゃん最強伝説』『影の交渉人 ナニワ人情列伝』『TOKYO TRIBE』などがある。15年にはシングル『桜のように』で演歌歌手としてもデビューを飾った。
公式HP
取材・文/内埜さくら 撮影/おおえき寿一