「原動力はメジャーに負けたくないという気持ち。メジャーじゃないから 自由に暴れられるけど嫌な思いもする。ならばマイナーで世界を取ればいい」
世界の映画ファンが観たいと思う日本映画を提供する、日活が立ち上げた専門レーベル「SUSHI TYPHOON(スシタイフーン)」から第1弾4作品が逆輸入公開。そこでバイオレンスアクション「極道兵器」の監督・主演を務めた坂口拓さんに直撃。ジョークを交えながらもアクション道を熱く語って頂きました!
役作りは苦手な煙草をいかにおいしそうに吸うかだったね
──世界市場を視野に昨年立ち上がった、日本初の逆輸入型日本映画レーベルの一作として「極道兵器」を製作することになった経緯を教えて下さい。「プロデューサーの方から『極道兵器の映像化を考えているんだけど』と言われたのが始まりです。『この漫画を映画化するのが夢だったんだ。主人公が、拓ちゃんに似ているから読んでみて』って言われて」
──作品を作る上で心掛けたこととは。
「男女年齢問わず、広い層に愛されることを考えて作ったつもりです。かといって温くはせずに、随所に笑いを入れ、男同士の友情も入れて、コアなファンだけに見てもらうという作り方じゃなくて、エンターテインメント重視で、というのを心掛けましたね」
──極道組織の一人息子・将造を演じるにあたって役作りは?
「煙草ですよね。苦手な煙草をいかに好きになるか。おいしそうに吸うか」
──煙草を吸わないのはやはり身体のため?
「そうです。生まれて此の方、一度も吸ったことがない。吸うと吸わないでは持久力が全然違いますからね。将造に近づこうと煙草、酒、女とやさくれるところから入ろうと思い、好きでもない女を抱くことから始め、実践してみて結果、空しさしか残りませんでした。…冗談です(笑)。ここ、事務所が全部カットしますよね、きっと。面白いのに(笑)」
道を極めていくのが「極道」俺も極道の一人だと思うよ!
──将造を見ていると怖いイメージを抱きがちですが、普段の坂口さんは?「普段は温厚ですよ。人を殴ったり蹴ったりする職業だからプライベートではそういうことをしたくない。あとはパチンコを打ってます。無になれるんですよ。何も考えなくていいので。パチンコは午後4時から始めるといい」
──そうなんですね(笑)。ところで坂口さんが思う極道とは。
「極道というのは“極める道”で極道。道をしっかり極めようとしている人間が極道だと思っているので、俺もアクションを極めようとしている人間として、極道の一人だと思いますね」
──アクション俳優、監督として活躍しているその原動力は?
「メジャーに負けたくないという気持ちじゃないですか。メジャーでないからこそ暴れられて自由である。だけど、自由だからこそ嫌な思いをする。メジャーというデータの世界で新しいものを作るというのは大変なこと。ならばマイナーで世界を取ればいいかなと」
──アクション俳優としての夢は何ですか。
「次の世代のアクション俳優が見つかるまで、ぶっ壊れるまでやりたいと思っています。アクション俳優は本物であれば大丈夫。アクションには国境がない。誰が見てもいいものはいいし、ダメなものはダメ。日本映画でアクションを極めてから外国へ進出してみたいです」
職探しの前に極道兵器を!それから進む道を探してみよう
──そんな坂口さんの信念とは?「本物であること。体が錆びないように毎日練習していますし。みなさんが煙草を吸い酒を飲み女を抱いている時に、自分はサンドバッグを相手に殴っていますから。あと、午後4時からのパチンコと」
──これから仕事を探そうとしている読者にメッセージをお願いします!
「その職についてみて、とりあえず一年は文句を言わず頑張ってみなさいと。その会社に勤めたらその会社で自分は何ができるかを探したほうがいい。自分にしかできない何かをそこで探すこと。そうすれば辞めさせられることはない」
──では、最後に改めて『極道兵器』のPRをお願いします。
「苦手なジャンルだと思っている人は、ぜひ騙されたと思って一度観て下さい。これから仕事を探す人であれば、特にこの作品は観てほしい。職業探す前に『極道兵器』観よう。それで道を探してみて。ドカンと勇気を出して観てみよう、と。これが言いたいことですね(笑)」
INFORMATION
■映画『極道兵器』
【STORY&INFO】西日本一の極道組織、岩鬼組組長の一人息子・将造(坂口拓)が、父(麿赤兒)が亡くなったと知り、4年ぶりに帰国する。父の死が若頭・倉脇(鶴見辰吾)のせいだと知った将造は、敵討ちを決意。しかし、あと少しのところで右腕と左足を吹き飛ばされてしまう。手術室で目覚めた将造の右腕にはバルカン砲が、左ひざにはロケットランチャーが仕込まれ、改造人間となっていた…。98年に「週刊漫画サンデー」で連載された石川賢の漫画を原作に、肉体に武器を仕込んでサイボーグとなった男が暴れまくる過激なバイオレンス・エンターテインメント。次から次へと繰り出される重厚かつ荒唐無稽なアクションが見どころだ。
【CAST&STAFF】出演/坂口拓・鶴見辰吾・黒川芽以・仁科貴・西明彦・山中アラタ・鷲巣あやの・裵 ジョンミョン・泉カイ・麿赤兒・村上淳ほか
監督・脚本/坂口拓・山口雄大
原作/石川賢「極道兵器」
配給/日活
公式HP 銀座シネパトスで8月19日まで上映、以降全国順次ロードショー
(C) 2010 石川賢 / ダイナミック企画・極道兵器製作委員会
PROFILE
坂口 拓(さかぐち・たく)
1975年3月15日生まれ 石川県出身
94年、俳優を志して上京しアクションを学ぶ。98年頃から山口雄大監督らと自主映画の制作を始め、「漫☆画太郎 SHOW ババアゾーン(他)」、TBS「ビーバップ・ハイスクール」でアクション監督を務める。07年に「魁!!男塾」で脚本、主演、アクション監督を兼ね監督デビューを果たす。俳優としては01年、「VERSUS -ヴァーサス-」(北村龍平監督)に主演し映画デビュー。以降、北村監督の「ALIVE -アライブ-」(’02)や「地獄甲子園」(’03)「デス・トランス」(’06)などに出演し、独創的なアクションを生み出し続けている。「地獄甲子園」から9年ぶりに主演で再びタッグを組んだ山口雄大監督最新作「デッドボール」、主演・監督最新作「極道兵器」が絶賛公開中。
公式HP
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■映画『極道兵器』
【STORY&INFO】西日本一の極道組織、岩鬼組組長の一人息子・将造(坂口拓)が、父(麿赤兒)が亡くなったと知り、4年ぶりに帰国する。父の死が若頭・倉脇(鶴見辰吾)のせいだと知った将造は、敵討ちを決意。しかし、あと少しのところで右腕と左足を吹き飛ばされてしまう。手術室で目覚めた将造の右腕にはバルカン砲が、左ひざにはロケットランチャーが仕込まれ、改造人間となっていた…。98年に「週刊漫画サンデー」で連載された石川賢の漫画を原作に、肉体に武器を仕込んでサイボーグとなった男が暴れまくる過激なバイオレンス・エンターテインメント。次から次へと繰り出される重厚かつ荒唐無稽なアクションが見どころだ。
【CAST&STAFF】出演/坂口拓・鶴見辰吾・黒川芽以・仁科貴・西明彦・山中アラタ・鷲巣あやの・裵 ジョンミョン・泉カイ・麿赤兒・村上淳ほか
監督・脚本/坂口拓・山口雄大
原作/石川賢「極道兵器」
配給/日活
公式HP 銀座シネパトスで8月19日まで上映、以降全国順次ロードショー
(C) 2010 石川賢 / ダイナミック企画・極道兵器製作委員会
PROFILE
坂口 拓(さかぐち・たく)
1975年3月15日生まれ 石川県出身
94年、俳優を志して上京しアクションを学ぶ。98年頃から山口雄大監督らと自主映画の制作を始め、「漫☆画太郎 SHOW ババアゾーン(他)」、TBS「ビーバップ・ハイスクール」でアクション監督を務める。07年に「魁!!男塾」で脚本、主演、アクション監督を兼ね監督デビューを果たす。俳優としては01年、「VERSUS -ヴァーサス-」(北村龍平監督)に主演し映画デビュー。以降、北村監督の「ALIVE -アライブ-」(’02)や「地獄甲子園」(’03)「デス・トランス」(’06)などに出演し、独創的なアクションを生み出し続けている。「地獄甲子園」から9年ぶりに主演で再びタッグを組んだ山口雄大監督最新作「デッドボール」、主演・監督最新作「極道兵器」が絶賛公開中。
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取材・文/中塩智恵子 撮影/谷口達郎