【取材こぼれ話】「異能者 ちょっとお話いいですか?」は清野茂樹さん
◆広島時代、プロレスに関わる仕事がしたいと企画したのが、選手の入場テーマ曲を特集した番組。「FM局なので音楽かなと。ラジオ局なので入場テーマ曲のオリジナル音源もレコード室に大量にあるんですよ。大槻ケンヂさんにも出て頂いて。これが賞を取って認められたところがあります。入社2年目でしたね。こういう企画も、東京の大きな局ではなかなかできなかったと思います」◆東京に来た清野さんが、知り合いの関係者にばったり会ったのが新日本プロレスの両国国技館大会だったとか。「その頃の会場はガラガラだったので、人に出くわしやすかったんですよね(笑)2006年、ブロック・レスナーvs曙をやった大会です。今の新日本の会場は大混雑ですから、こうはいかないですよ」
◆清野さんの実況は「であります」といった言葉も使う、オールドスクールな昭和スタイルの系譜。実は憧れの古舘伊知郎さんも「めちゃくちゃオールドスクールなんです」と清野さん。そこに独自のフレーズを投入していくところが新しかったという。「僕はけっこう古舘さんを研究してるつもりです」その思いは著書『コブラツイストに愛をこめて 実況アナが見たプロレスの不思議な世界』にも。
プロレス・格闘技の実況アナとして知られる清野茂樹さんは、もともと広島のFM局出身。プロレスへの思いが高じて単身、上京してきたという経歴の持ち主だ。新日本、WWE、UFCと“3大メジャー”実況も成し遂げた清野さん。古舘伊知郎イズムを受け継がんとする、その“実況道”とは?